ヤブラン

藪蘭 キジカクシ目/キジカクシ科/ヤブラン属 花期/8月~10月 結実期/11月下旬~2月

自生種

丘陵地の林床などに群生することが多い、ほぼ常緑の多年草。林があればだいたいどこでも見られる普通種。長細い葉がもしゃもしゃ繁っていたらまずはヤブランを疑ってよい。

葉の雰囲気はオオバジャノヒゲ(大葉蛇の髭)キチジョウソウ(吉祥草)によく似ており見分けが困難。加えて、葉が細くて全体的に小振りなジャノヒゲ(蛇の髭)、ジャノヒゲにしては葉が異様に長くなるナガバジャノヒゲ(長葉蛇の髭)、葉がジャノヒゲに似ているが花はヤブランに近いヒメヤブラン(姫藪蘭)、巨大なノシラン(熨斗蘭)あたりも紛らわしい。名前はヤブミョウガ(薮茗荷)と混同しがち。

ヤブランの花

花は直立し、薄紫色。

ヤブラン 茅ヶ崎市・清水谷 2016/08/31

ヤブラン 茅ヶ崎市・清水谷 2016/08/31

ヤブラン 茅ヶ崎市・清水谷 2016/08/31

ヤブラン 茅ヶ崎市・清水谷 2016/08/31

斑入りヤブラン(園芸種) 横須賀市・衣笠山公園 2016/09/17

斑入りヤブラン(園芸種) 横須賀市・衣笠山公園 2016/09/17

ヤブランの実

秋から冬にかけては正月飾りに好まれる赤色の実がたいへん多いが、ヤブランの実は緑色から熟すと黒光りした高級感あふれる珠となる。この実(のように見える種子)が美しくよく目立つ。受粉に失敗するのだろうか、花すべてが実となったものは見ない。柄は直立だが、付いた実が多いと自重で垂れる(倒れる)。冬を迎えるまではたいていはクモ(蜘蛛)の巣まみれになっておりちょっと見た目に難あり。

ヤブランの未熟な実 大磯町・高麗山公園 2015/11/11

ヤブランの未熟な実 大磯町・高麗山公園 2015/11/11

ジョウビタキ、野鳥愛好家に人気が高いヒレンジャク(緋連雀)・キレンジャク(黄連雀)といったあたりの鳥はヤブランの実を好んで食べるようだ。完熟した実が餌の少ない真冬でもふつうに残っているので、多くの鳥にとってはあまりおいしいものではないのかもしれない。

ヤブランの完熟した実 平塚市・高麗山公園・浅間山 2017/02/19

ヤブランの完熟した実 平塚市・高麗山公園・浅間山 2017/02/19

きれいな実だが、摘んだ実はしおれてしまうので手芸や飾りには向かない。


長谷寺(班入り葉が境内に多い)、高麗山公園(ヤブラン平などに群生、平成28年(2016)頃からイノシシによる掘り返し被害甚大・急激に減少するおそれあり)

荏柄天神社(イチョウ下)、平塚市・春日神社

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