ニシキウツギ

二色空木 マツムシソウ目/スイカズラ科/タニウツギ属 花期/5月中旬~6月上旬

稀少

ニシキウツギ 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギ 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

山地に生える落葉低木で、雌雄同株(しゆうどうしゅ)。ハコネウツギ(箱根空木)にそっくりで紛らわしいことが知られる。ヤブウツギ(藪空木)ほどではないが全体的に毛は多め。神奈川県内では丹沢や箱根を中心に相模川以西に自生し、湘南・鎌倉・三浦半島にはない。栽培するなら環境に適したハコネウツギで事足りるため、公園などでもまず見ない。ニシキウツギとして植栽展示されているものも、ニシキウツギらしい姿でないものが多い。

紛らわしい話だが、箱根に分布するのはハコネウツギではなくニシキウツギの方。ハコネウツギは基本的に箱根にはない。

ニシキウツギの葉はハコネウツギに比べれば明らかに小さめ、細めな傾向あり(ニシキウツギの葉が小さいのではなく、ハコネウツギの葉がでかくて丸い)。葉柄(ようへい)はハコネウツギに準じて長め。

ニシキウツギの葉 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの葉 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの葉 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの葉 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの葉 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの葉 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの葉 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの葉 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの葉 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの葉 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

葉裏の脈上は多毛。ニシキウツギの大きな特徴である。

ニシキウツギの葉裏 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの葉裏 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの特徴・見分け方

ニシキウツギはハコネウツギ(箱根空木)によく似る。また中間種らしき様相を呈すもの、雑種もできるというので、ニシキウツギなのかハコネウツギなのか判断に迷うものがある。とはいえ、典型的なニシキウツギと典型的なハコネウツギは、明確に”違う”。どこがどうというまでもなく、ぱっと見で”違う”と感じるレベルで”違う”。喩(たと)えるなら、ヤマアジサイ(山紫陽花)とアジサイ(紫陽花)くらい”違う”、といったらちょっと大袈裟すぎるが、それくらい明確に”違う”。湘南・鎌倉・三浦半島にたいへん多く植樹されているのはハコネウツギの方なのでその様子をしっかりと目に焼き付けておけば、ニシキウツギらしいニシキウツギを見かけた際にはその”違い”にぴんとくるだろう。”ああ、ぜんぜん違うわ”と。


葉が小さい

ハコネウツギの葉は”これはアジサイの葉か?”と見紛うほど大きく、こんもり繁って樹形もアジサイによく似ているが、ニシキウツギの葉はそこまで大きくない。サイズ感が明確に違う。

葉がややスリム

ハコネウツギの葉は丸々でっぷりと幅広で先端だけ急に先細るが、ニシキウツギの葉はさほど幅広にならず、誰しもがある程度は見慣れているだろうサクラ(桜)の葉と大差ないような形状をしている。

葉裏の脈上に毛が多い

毛が細かすぎて肉眼で視認できるか際どいところながら、非常に重要な識別ポイント。ニシキウツギの葉裏の脈上には毛がたくさん生えていてもふもふしている。ハコネウツギは無毛に近い。

ニシキウツギの葉裏 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ところが実際は、お役所が関係してせっせと植え付けているものに有毛のハコネウツギが多々見られる。

花が小さい

僅かに小さく細め。がっちりした花姿で見応えのあるハコネウツギと比べてしまうと、しょぼくて貧相控えめでおしとやか。

花筒(かとう)の膨らみが緩やか

ふわっと膨らむ。ハコネウツギは花筒が急激に角張り膨らむ。

ニシキウツギ 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

両者の見分け方として必ず取り上げられるのが花筒の膨らみ方の違いであるが、微妙な差異なので決め手としては弱いのではないか。


葉が小さい、花がしょぼい、葉裏を確認すれば葉脈が毛深い、それがニシキウツギ。

花が白色のままのものは、シロバナニシキウツギ(白花二色空木)。花が最初から赤いものはベニバナニシキウツギ(紅花二色空木)という。

ニシキウツギの花

ハコネウツギより花期が遅いと聞いたことがあるが、大差ないかもしれない。花はハコネウツギと同様に白から赤色に染まってゆく。花筒(かとう)はハコネウツギに比べれば緩い角度で膨らむのがふつう。膨らみが弱いせいもあってか、花はハコネウツギほど見栄えがしない。民家の小さな庭の片隅にそっと花を添えるなら、逆にニシキウツギの方が出しゃばらなくてよいかもしれない。

ニシキウツギ 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギ 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギ 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギ 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギ 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギ 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの実

ニシキウツギの若い実 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの若い実 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの実の残骸 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26

ニシキウツギの実の残骸 小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース 2018/05/26


横浜市南区・こども植物園(6月10日頃、樹名板あり・ハコネウツギ交雑種の疑い)、横浜市金沢区・金沢自然公園(平成27年度(2015)「横浜市動物園年報」149頁によれば植物区に60本=限りなくハコネウツギに近い雑種か)

観音崎公園(三軒家園地、アスレチックの森)、高麗山公園(平成28年(2016)植樹)

小田原市早川・太閤一夜城と長興山史跡巡りコース(太閤橋~早川石丁場群付近に多く点在、5月中旬)、箱根町仙石原・長安寺(5月下旬~6月上旬)、箱根町・長尾峠・県道736号線沿い(6月5日頃)

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