箱根空木 マツムシソウ目/スイカズラ科/タニウツギ属 花期/4月末~6月上旬 結実期/10月~12月
学名/Weigela coraeensis Thunb.
自生種
ハコネウツギ 茅ケ崎里山公園 2017/05/15
海に近い地域に自生する落葉低木。葉っぱはアジサイ(紫陽花)のようだけれど赤と白のラッパ形の花が咲いていたらおそらく本種。公園にもよく植えられている。4月下旬から5月にかけての”ウツギ月間”に開花するが、名ばかりでウツギの仲間ではない。
ハコネウツギ 茅ケ崎里山公園 2017/05/15
ハコネウツギ 茅ケ崎里山公園 2017/05/15
ハコネウツギ 藤沢市・長久保公園 2018/05/14
箱根の名前が冠されているのでさぞ箱根には多いのだろうと思いきや、箱根では稀(少数あるそれさえ植栽の疑いあり)。箱根にふつうに生えているのはよく似たニシキウツギ(二色空木)の方。
ハコネウツギの葉は大きめで丸っこく急に先端が細る。葉柄(ようへい)は長い。葉表はやや光沢あり、葉裏はほぼ無毛(とされているがそうともいえない)。ニシキウツギの葉は小さめでやや細身。葉裏の脈に毛が多めに生える。ただし明確にそうと言い切れないものも多く、タニウツギ属の連中は見分けが厄介。雑種も作るという。
ハコネウツギ 藤沢市・長久保公園 2018/05/14
ハコネウツギの葉(やや細め) 茅ケ崎里山公園 2017/05/15
触ってみてふつうに柔らかい葉ならアジサイの葉。ビニール製の造花のような硬さや手触り感あらばハコネウツギの葉。アジサイの方が鋸歯が粗(あら)い。
ハコネウツギの葉とガクアジサイの葉の比較 2018/06/04
ハコネウツギの花
はじめ白色、のち徐々に薄紅色から濃い赤色にまで染まってゆく。一本の株で様々な色を楽しめるのが特徴。
ハコネウツギの咲き始め 茅ヶ崎市・神奈川県藤沢土木事務所汐見台庁舎海浜自然生態園 2017/04/27
ハコネウツギ 茅ケ崎里山公園 2017/05/15
ハコネウツギ 藤沢市・長久保公園 2018/05/14
葉柄から萼を経て、花筒(かとう)で急にくいっと膨らむのが大きな特徴(これ一つの要件で見分けの決定打にはならないが)。
ハコネウツギ 茅ケ崎里山公園 2017/05/15
花が白色から変化せずずっと白色のままのものがあるらしい。シロバナハコネウツギ(白花箱根空木)という。花が最初から濃い赤色をしたものもあるらしい。ベニバナハコネウツギ(紅花箱根空木)という。
平塚市・四之宮せせらぎの森にハコネウツギのようだが、蕾がすべて薄ピンク色で、花は開かずに蕾のまま傷んでゆく変なのがいた。毎年こうなのかは知らない。ウスベニツボミノサカナイハコネウツギ(薄紅蕾の咲かない箱根空木)と仮称しておく。
とうとう傷み始めた#ウスベニツボミノサカナイハコネウツギ 平塚市・四之宮せせらぎの森 2024/06/15
とうとう傷み始めた#ウスベニツボミノサカナイハコネウツギ 平塚市・四之宮せせらぎの森 2024/06/15
ハコネウツギの実
上向きに立ち上がる痩せたバナナの房のような実ができる。
ハコネウツギの若い実 茅ヶ崎市・神奈川県藤沢土木事務所汐見台庁舎海浜自然生態園 2018/06/04
ハコネウツギの実 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2017/11/12
ハコネウツギの実 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2017/11/12
横浜市栄区・横浜自然観察の森(トンボ池入口)
くりはま花の国、鎌倉市今泉台五丁目・滝ノ入南公園(東側)、大庭城址公園(花の広場)、茅ケ崎里山公園(記念ガーデン)
滑川(夷堂橋下)、長久保公園(みどりの相談所北側の関係者専用駐車場)、神奈川県藤沢土木事務所汐見台庁舎海浜自然生態園