姫射干、姫著莪 クサスギカズラ目/アヤメ科/アヤメ属 花期/4月下旬~5月上旬
学名/Iris gracilipes A.Gray
稀少
環境省レッドリスト「準絶滅危惧(NT)」
神奈川県レッドリスト2020「絶滅危惧IB類」
神奈川県レッドリスト2006「絶滅危惧II類」
#ヒメシャガ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/28
山地に生える多年草(宿根草)。名は、花の模様がシャガに似ていて小さなものの意。草丈は20cm程度でだいぶ小さい。シャガは常緑の多年草、本種は冬は地上部が枯れてなくなる宿根草という大きな違いもあり。神奈川県内では山北町や南足柄市あたりの山に細々と分布があるらしい。湘南・鎌倉・三浦半島に自生なし。大磯町で採取された古い標本は残っている。愛好家向けの山野草として園芸店に出てくることがあるので、個人宅の庭や鎌倉の寺境内などでもしかしたら栽培されていることがごく希にあるかもしれないが、まずもって見かけることはないだろう。「春の山野草展」に出品あるかも。自生地は岩場だったり砂礫地(されきち)とのことだが、栽培はロックガーデンに限らず水はけの良い土を用いれば問題はない。夏の直射日光は避けて、明るい日陰になるように。栽培難易度は平易。
#ヒメシャガ 箱根湿生花園 2023/05/03
#ヒメシャガ 箱根湿生花園 2023/05/03
#ヒメシャガ 箱根湿生花園 2023/05/03
#ヒメシャガ 箱根湿生花園 2023/05/03
#ヒメシャガのサイズ感 箱根湿生花園 2023/05/03
白花の#ヒメシャガ 箱根湿生花園・企画展「春の山野草展」 2023/05/03
葉は、シャガのような光沢あるつやつやしたものではない。シャガより小さく、細め。
#ヒメシャガの葉 箱根湿生花園・企画展「春の山野草展」 2023/05/03
#ヒメシャガの葉 箱根湿生花園・企画展「春の山野草展」 2023/05/03
ヒメシャガの花
花径3.5cm程度なので比較するまでもなくシャガより小さい。花色はシャガは白だが、本種はふつう紫色。花数さほど多くなく、しかも一日花らしい。シャガのようには長きにわたって咲いてくれない。
#ヒメシャガ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/28
#ヒメシャガ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/28
#ヒメシャガ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/28
#ヒメシャガ 箱根湿生花園 2023/05/03
#ヒメシャガ 箱根湿生花園 2023/05/03
真横から見たヒメシャガ 箱根湿生花園 2023/05/03
白花品種が栽培されることも。サイズ感が全く異なるのでシャガと混同することはあるまい。シャガの草丈は人の膝(ひざ、高さ50cm)くらいある。
#ヒメシャガ(白花) 茅ヶ崎市浜之郷 2024/04/23
#ヒメシャガ(白花) 茅ヶ崎市浜之郷 2024/04/23
東京都調布市・#神代植物公園植物多様性センター(奥多摩ゾーン、4月下旬)、東京都小平市・#東京都薬用植物園(ロックガーデン、間近で見られない)
厚木市・#荻野運動公園野草園、金時山(5月下旬~6月初旬)、#箱根湿生花園(⑤高山のお花畑区の岩場植物区に大量、5月上旬)
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)