アメリカキンゴジカ

あめりか金午時花　アオイ目／アオイ科／キンゴジカ属　花期／6月末～9月　結実期／8月～10月
学名／Sida spinosa L.

外来種駆除稀少

#アメリカキンゴジカ　茅ヶ崎市浜之郷　2020/07/04　09：18

熱帯アメリカ原産の一年草で、道端などに雑草として帰化してしまっている。もしゃもしゃ茂って大型化するキンゴジカに比べれば明らかに小型なものが多く（環境次第ではじつはアメリカキンゴジカもかなり巨大化するのだが）、主たる茎は細いが一本直立させて枝を出す一般的な形状をしている。草丈はおよそ人の膝（ひざ）から腰くらい。神奈川県内では平地の市街地にちょこちょこあるらしいが、湘南・鎌倉・三浦半島でお目にかかれる機会はほとんどないのでは。草地に生えたものは背景に色が同化してしまってまったく目立たなくなるので見つけるのに結構難儀する。開花時間が異様に短いため、花が咲いていて散歩をしている人の目に留まるという可能性を期待できない。葉の形状や雰囲気から見つけ出す以外になし。

#アメリカキンゴジカ　茅ヶ崎市浜之郷　2020/07/12

#アメリカキンゴジカ　茅ヶ崎市浜之郷　2020/07/04

かなり大きく成長した（草丈目測1.5m）#アメリカキンゴジカ（2株）　茅ヶ崎市浜之郷　2020/08/09

アメリカキンゴジカ　茅ヶ崎市堤　2019/09/06

葉は互生で、細長めな心形（ハート形）をしている。葉身の基部近くが最も幅広（とされているが、若い株ではそうではない葉もないではない）。葉柄（ようへい）はキンゴジカより長い。葉柄基部に髭（ひげ）状の細長い托葉が一対あり。

#アメリカキンゴジカの若い株の葉　茅ヶ崎市浜之郷　2020/07/04

アメリカキンゴジカの葉　茅ヶ崎市堤　2020/07/12

#アメリカキンゴジカの葉　茅ヶ崎市浜之郷　2020/08/24

アメリカキンゴジカの葉　茅ヶ崎市堤　2019/10/10

#アメリカキンゴジカの茎や托葉　茅ヶ崎市浜之郷　2020/07/04

アメリカキンゴジカの花

キンゴジカは、花が黄色く、午（うま）の刻、つまり昼十一時から十三時の間に花を咲かせるものの意であるが、アメリカキンゴジカの開花時間はキンゴジカより明らかに早いので注意が必要。正午あたりに覗いてみても花はとっくに閉じてしまったあとである。開花は（真夏の晴天日で）八時から九時あたりか。天候などにより左右され、時間は日ごとにずれる可能性も。また花によって開花時刻は少々ばらけることもあり。一つの花がきれいに咲いているのはわずか一時間程度である。花径約1cm。

#アメリカキンゴジカ　茅ヶ崎市浜之郷　2020/08/09　08：48

#アメリカキンゴジカ　茅ヶ崎市浜之郷　2020/07/12　08：54

#アメリカキンゴジカ　茅ヶ崎市浜之郷　2020/07/12　08：46

#アメリカキンゴジカ　茅ヶ崎市浜之郷　2020/07/04　09：20

#アメリカキンゴジカ　茅ヶ崎市浜之郷　2020/07/04　09：23

アメリカキンゴジカの開花時間

令和2年（2020） ‥
7月04日（04：32- 日の出）早朝雨のち朝薄暗い曇り 09：00-10：30過
7月12日（04：36- 日の出）前日深夜雷雨のち早朝曇りのち朝晴れ 08：30-09：30
8月24日（05：08- 日の出）晴れ 08：15-09：30

咲き終わると萼が閉じ、蕾と見分けがつかない姿に戻る。

アメリカキンゴジカの花が閉じたあと　茅ヶ崎市堤　2019/10/05　10：33

十月になると閉鎖花なってしまう模様。九時前に蕾が膨らんで黄色い花が咲くのかと期待させて、萼から飛び出てくるのは花殻で開くことなくぽろっと落ちて終わり。

アメリカキンゴジカの閉鎖花か　茅ヶ崎市堤　2019/10/10　08：46

アメリカキンゴジカの開くことなく排出された花殻　茅ヶ崎市堤　2019/10/10　08：53

アメリカキンゴジカの開くことなく排出された花殻　茅ヶ崎市堤　2019/10/10　09：34

キンゴジカは、葉柄（ようへい）短く、花柄（かへい）は長め。アメリカキンゴジカは、葉柄長めで、花柄は短め。大雑把に見て花柄（果柄）よりも葉柄の方が長いかなと感じたらアメリカキンゴジカの方。

#アメリカキンゴジカの花柄と葉柄　茅ヶ崎市浜之郷　2020/07/12

アメリカキンゴジカの実

萼片をぱっと広げることはなく閉じ気味な状態のまま茶色く熟す。一つの実を覗き込めば五個の種子（のように見える分果）が確認できる。個々の種子からは棘が二本生えているように見えるが、じつは（本物の）種子を包んでいる袋から生えているもの。覗き込んだときに”種子が裂けて穴が開いている”ようにも感じられたかもしれないが、袋が裂けていただけ。袋の中には黒っぽい（本物の）種子一個あり。棘は野生動物の体毛に引っかけて分布域を広げようとせんものだろう。