西洋人参木 シソ目/シソ科/ハマゴウ属 花期/6月末~7月
学名/Vitex agunus-castus L.
薬用外来種改良種
#セイヨウニンジンボク 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
園芸栽培されることがある、地中海周辺地域を原産とする落葉低木ないし小高木。名は、ヨーロッパ原産で、中国産ニンジンボクの近似種、の意。ニンジンボクは、薬草として高名なコウライニンジン(高麗人参)に葉が似ている木、の意。本種もまた生薬やサプリメントとしての利用あり。英名チェストツリー(Chastetree)は”貞節の木”の意。生理痛を和らげたり、婦人科系の疾患に効き目があるのだとか。実はチェストベリー(Chasteberry)と呼ばれ、健康に良いハーブ(香りある植物全般を指す)の一種として用いられる。花を愛でる庭木として、民家の庭などに希に植えられていることも。コンパクトな鉢植えとして育っている分には構わないが、地植えすると意外とこんもり大きく成長する。(中国産)蜂蜜(はちみつ)でビテックスといったら本種ではなく(中国産)ニンジンボクのことだろう。
#セイヨウニンジンボク 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
葉の形状に特徴があり、掌状複葉(しょうじょうふくよう)。小葉はおよそ五枚ないし七枚。対生。
#セイヨウニンジンボクの葉 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
#セイヨウニンジンボクの葉 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
葉(の特に裏側)が紫色を帯びる三出複葉の近似種がセイヨウニンジンボクの名前で流通しているので注意。正しくはミツバハマゴウ(三葉浜栲)の’プルプレア’という品種。中国産ニンジンボクは小葉に鋸歯が入る傾向があり、小花がセイヨウニンジンボクほど密に付かない。
セイヨウニンジンボクの花
上向きに円錐形の花序を突き出す。花色は、ふつうシソ科らしい紫色。薄ピンク色の品種も。花弁は強めに反る。樹形がまったく異なるため気づき得ないかもしれないが、ハマゴウ(浜栲)の近似種なだけあって花序の雰囲気はよく似たものである。アジサイ(紫陽花)が見頃を終えて花開き、きれいに咲いて見えるのは六月末から七月初旬。
#セイヨウニンジンボク 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
#セイヨウニンジンボク 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
#セイヨウニンジンボク 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
#セイヨウニンジンボク 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
#セイヨウニンジンボク 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
ほぼ同時期にブッドレアも紫色の円錐形花序を咲かせるので混同なきよう。葉の形状がまったく違う。トウテイラン(洞庭藍)も花のぱっと見は紛らわしい。
東京都文京区・#小石川植物園(C7にニンジンボクとタイワンニンジンボク)
#くりはま花の国(イングリッシュガーデン)、#長井海の手公園・ソレイユの丘、#花菜ガーデン(薔薇の轍(わだち)、スペシャルショーガーデン)
#大船フラワーセンター(花の築山、状態劣悪、近くで見れない)