ナヨクサフジ

弱草藤 マメ目/マメ科/ソラマメ属 花期/3月~6月上旬(~11月)
学名/Vicia villosa Roth subsp. varia (Host) Corb.

外来種改良種駆除

外来クサフジ類=生態系被害防止外来種リスト「産業管理外来種」

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ヨーロッパ原産の蔓性一年草(または越年草)。神奈川県内では、ビロードクサフジ(びろーど草藤)、ナヨクサフジ、ナヨクサフジモドキ(弱草藤擬)、という三亜種の帰化が確認されている。旺盛によく茂りゲンゲ(紫雲英)同様に窒素固定するので肥料(緑肥)などとして日本へ入って来たもので、いずれもヘアリーベッチ(多毛なソラマメ(空豆)類の意、本来はビロードクサフジを指す)などの名前で流通しているものに含まれている。茎などが毛むくじゃらだったらビロードクサフジ、茎などに毛が目立たず豆果(とうか)も無毛だったらナヨクサフジ、ナヨクサフジそっくりながら豆果が有毛だったらナヨクサフジモドキ。※本頁はナヨクサフジを掲載するが、豆果を確認できなかった個体はナヨクサフジモドキである可能性を残している。名は、高原に生える在来種のクサフジに比べて柔らかくて弱々しいという意味だろうが、誰も共感はしまい。ナヨクサフジは、クサフジよりもでかでか茂って花序も長くて大きく猛々(たけだけ)しい。もしかしたら、梅雨(6~7月)の時期に見かけたことがある(連作障害の影響を受けたのかもしれない)おそろしく貧相な(全体的にも花序も段違いに小さい)個体を見て命名してしまった可能性があるか。ぱっと見は、カラスノエンドウ(烏野豌豆)を三倍くらい大型に旺盛にこんもりもりもり茂らせたような姿になる。他の草木があれば多少は登る。人の背丈の高さくらいまでは見たことがある。花の形状に特徴があるので咲いていればわかりやすい。湘南・鎌倉・三浦半島でも、農地周辺に帰化を時折見かけることがある。生態系被害防止外来種リスト(我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト)は特に河川敷への侵入を危惧し、希少な在来種であるカワラヨモギ(河原蓬)やレンリソウ(連理草)などに引導を渡してしまう虞(おそれ)を指摘している。本種には他の植物の生育を抑制するアレロパシー効果がある。クサフジとの雑種は今のところは確認されていない模様。

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナシ園の周りに生えたナヨクサフジ(左側) 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/04/27

ナシ園の周りに生えたナヨクサフジ(左側) 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/04/27

満開のナヨクサフジ 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/04/27

満開のナヨクサフジ 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/04/27

満開のナヨクサフジ 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/04/27

満開のナヨクサフジ 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/04/27

葉は偶数羽状複葉。軸の先端に巻きひげがあり、周囲のものを掴んで自身を固定する。

ナヨクサフジの葉 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/04/27

ナヨクサフジの葉 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/04/27

ナヨクサフジの葉 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジの葉 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジの葉 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジの葉 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジの茎 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジの茎 小田原市早川 2023/04/23

海岸に生えるヒロハクサフジ(広葉草藤)は、生え出る場所および花序や小葉の形状が異なる。小花の形状だけはクサフジに似る野草のナンテンハギ(南天萩)は、花序や葉の形状がまったく異なる。真夏に咲くツルフジバカマ(蔓藤袴)は花序が縦長にならないのでぼってりとした印象で、花筒が短く、托葉の形状に特徴あり。

ナヨクサフジの花

やや大きめで、縦に異様に長い花序を作る。花色は紫系だが、色味や濃淡は個体差あり。小花の上にめくり上がった旗弁(きべん)と前に突き出た翼弁(よくべん)の色が異なり、観賞に足る華やかさを感じる品種も。

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジ 小田原市早川 2023/04/23

小花を横から見たとき、本種は、花筒が立ち上がった旗弁より長い、小花柄(しょうかへい)より後方に萼筒(がくとう)の尻が突き出ている、という特徴あり。クサフジは、花筒と立ち上がった旗弁がほぼ同長、萼筒は後方へ突き出ない。

ナヨクサフジの小花の特徴 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジの小花の特徴 小田原市早川 2023/04/23

ナヨクサフジの実

莢(さや)は無毛であること。

果期のナヨクサフジ 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/06/01

果期のナヨクサフジ 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/06/01

ナヨクサフジの未熟な実 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/06/01

ナヨクサフジの未熟な実 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/06/01

ナヨクサフジの未熟な実 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/06/01

ナヨクサフジの未熟な実 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/06/01

ナヨクサフジの未熟な実 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/06/01

ナヨクサフジの未熟な実 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/06/01

ナヨクサフジの熟した実 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/06/01

ナヨクサフジの熟した実 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/06/01

ナヨクサフジの熟した実 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/06/01

ナヨクサフジの熟した実 寒川町・JR相模線・宮山踏切 2021/06/01

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

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