姫萩 マメ目/ヒメハギ科/ヒメハギ属 花期/3月下旬~5月上旬
学名/Polygala japonica Houtt.
自生種稀少保護
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
日当たりの良い低茎草地に生える常緑の多年草。名は、小さくてかわいらしいハギ(萩)、の意。茎がぴーんと一直線に伸びて小さめの葉を付ける様子と花の色からハギに見立てられたか。但しハギの仲間ではない。花の風変わりな形状はハギにはまったく似ておらず、むしろラン(蘭)の一種ではないかと勘違いしてしまいそうになるが、ランでもない。ヒメハギはヒメハギ。茎は細く小型な植物で、草丈は15cm内外。茎は裸地では強く傾斜し、他の草木にまみれて生えれば直立する。神奈川県内ほぼ全域に分布あるため普通種の扱いはされるも、湘南・鎌倉・三浦半島では点々と分布しているだけなので実際に見かける機会はかなり希。減少種。
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
葉はふつう互生。希に対生しているものあり。
ヒメハギの葉 三浦市・諸磯 2024/04/02
ヒメハギの葉 三浦市・諸磯 2024/04/02
ヒメハギの花
一直線に伸びた茎の頂上部ではなく、茎の途中から花序柄(かじょへい)を出して総状花序を付ける。ときに茎より花の方が背高になる。花色はピンクっぽい紫色。鳥が羽を広げて優美に飛翔しているように見える二枚の翼部分は、花弁ではなく萼片(側萼片)。萼はこれとは別に、上側に一つ、下側に二つ、小さいものがある。花の先端に付いている奇妙な白っぽい珊瑚のような姿のぼんぼんは付属体と呼ばれるもので、雌蕊に見えないでもないが、受粉を手助けしてくれる昆虫を呼び集めるための飾り。萼片と付属体を繋ぐ部分にある筒状のものが一部合着した花弁で、雄蕊と雌蕊はこの中に隠れている。
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
ヒメハギ 三浦市・諸磯 2024/04/02
三浦市・諸磯、三浦市・城ヶ島
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)
ヒメハギが群落で見られるとは、凄いですね。
油壷までは行ったことがあるけれど、諸磯は行ったことがない領域。
私は最近横須賀市の長井バス停近くの富浦公園で見ていますが、芝生の中に数株点在する程度。
こんな迫力ある場面には遭遇していません。
バス路線図を見ると、三浦港からバスが出ているようですが、場所を教えていただけませんでしょうか。