細葉姫禊萩 フトモモ目/ミソハギ科/ヒメミソハギ属 花期/8月中旬~10月
学名/Ammannia coccinea Rottb.
外来種駆除
ホソバヒメミソハギ 茅ヶ崎市西久保 2018/08/23
田んぼなどの日当たりの良い湿地に帰化して生える、北米原産の一年草。草丈は、高さ20cmちょっとの貧弱なものから、膝(ひざ)の高さを優に超えて70cm以上になるものまで様々。真夏はイネ(稲)にとって重要な時期なので人目に付くものは迷惑雑草として刈り取られているかもしれない。神奈川県内では山地を除いて普通種。湘南地域の田んぼにはたいへん多い。侵略的外来種として在来種ヒメミソハギ(姫禊萩)よりも勢力を拡大している有様。ヒメミソハギは自生地を本種に奪われつつある現状からして、いずれ絶滅危惧種の指定も視野に入ってくるだろう。
ホソバヒメミソハギなどの水田雑草 茅ヶ崎市西久保 2018/08/16
ホソバヒメミソハギ(積もっている白色のゴミはイネの散った雄蕊、幅広葉はコナギ) 茅ヶ崎市西久保 2018/08/16
ホソバヒメミソハギ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17
ホソバヒメミソハギ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17
鉢から勝手に生え出てきた小型なホソバヒメミソハギ(周囲はミヤコグサ) 茅ヶ崎市浜之郷 2020/09/20
葉は、細いといわれ名前もそこに由来しているのだが、ヒメミソハギに対して”長い”と言った方が正確。(貧弱な個体を除いて)葉身はやたら長い。主脈は一直線によく凹む。葉の基部が左右に大きく張り出しているのも目立つ特徴。
ホソバヒメミソハギの葉 茅ヶ崎市西久保 2018/08/18
気色の悪い大きな幼虫が付くので注意したい。
ホソバヒメミソハギの葉を食べるナカグロクチバの幼虫、体長5cm程度 寒川町田端 2018/09/16
葉が長いと感じない、花が小さすぎてろくに見えやしない、花弁が異様に小さくて花弁間がすかすかに空く、といったものは在来種ヒメミソハギの可能性。全体的にはホソバヒメミソハギに似ているが全体的に華奢と感じ、花も似ているが花柄(かへい)が長い、なら新参者の外来帰化種ナンゴクヒメミソハギ(南国姫禊萩)・別名アメリカミソハギ(あめりか禊萩)の疑いも。花柄(花序柄)が萼より長かったら要確認。
ホソバヒメミソハギの花
花は葉腋に付き、小さく花径5mmもない。小指の爪より小さな花だ。花弁は四枚。枚数くらいは肉眼でも辛うじて確認できるか。花色は明るい赤紫。真夏に咲くサルスベリ(百日紅)ピンクといってもイメージしやすいか。サルスベリも同じミソハギ科である。
ホソバヒメミソハギ 茅ヶ崎市西久保 2018/08/16
ホソバヒメミソハギ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/09/20
ホソバヒメミソハギの実
ホソバヒメミソハギの実 寒川町田端 2018/10/03
ホソバヒメミソハギの実 寒川町田端 2018/10/03
藤沢市大庭(引地川右岸の田んぼ)、寒川町田端(西久保橋北側の休耕田に大量)、茅ヶ崎市西久保(鶴嶺東コミュニティセンター北側の田んぼ)