マーガレット

Marguerite キク目/キク科/モクシュンギク属 花期/(11月~)2月下旬~5月
学名/Argyranthemum frutescens (L.) Sch.Bip.

外来種改良種

マーガレット 茅ヶ崎市浜之郷 2021/03/10

#マーガレット 茅ヶ崎市浜之郷 2021/03/10

日当たりの良い場所で園芸栽培される、アフリカ北西部にあるスペイン領カナリア諸島を原産とする常緑の多年草または亜低木(半低木)、を元に作出された(近似の他種との交配種も含めた)園芸品種群。英名Margueriteの発音は「マーガリート」で、アクセント(強勢)は”リ”に置かれる。Margaretと表記すると発音は日本語読み同様に「マーガレット」となりアクセント(強勢)も”マ”、但し花ではなく女性名として使われる。どちらも真珠を表す語に由来。園芸業界で略してマグ(マムといったらキク類全般ないしキク属に分類される植物を意味するクリサンセマムの略)。学名からアルギランセマムとも。和名は茎が木質化する、シュンギク(春菊)に似たキクの花ということで、モクシュンギク(木春菊)。なおフランスギク(ふらんす菊、学名/Leucanthemum vulgare)の英名の一つもMarguerite(日本語読みでマーガレット)であるので注意したい。はじめヨーロッパに渡って品種改良され、日本へは明治時代(1868-1912)に渡来。以来改良が続けられ、園芸品種は様々あり。キクの花は外国産のもの(園芸種)も含めてどれも似たような花を咲かせるためどれがマーガレットなのかそうでないのか全然わからないという人がほとんどだと思うが、公園や、公共施設、大型ショッピングセンターあたりで、花壇に植えられたりやや大型な鉢植えにされていたりと、目にする機会がじつはかなり頻繁にある、知名度の高さ通りにたくさん栽培されているド定番の花である。ホームセンターの園芸コーナーでは秋から(ガーベラと併せて)小さなポット苗(150円程度から)が流通、春には大きめの鉢植え(小型500円、中型850円、程度から)も出回ることだろう。何年も育てていると大型化し、高さは膝(ひざ)上より高く50cm、あるいは1m近くになるものも。(矮化剤(わいかざい)が使用されて)小さいポット苗で売られているのでうっかりするが、かなりボリューム豊かに育つことは忘れてはならない。平たく申せば、現代日本の庭が小さな民家では邪魔になる、かもしれない。四年目以降になると茎が木質化し、花付きが悪くなる。また夏越しに失敗して枯れる確率も高くなってくるという。その株を永く維持したいなら、枯死する前に挿し芽(挿し木)をして二代目の若株を別途生産しておき、適宜(てきぎ)世代交代させること。マーガレット栽培の最大の敵は高温多湿。蒸し暑い状態が大の苦手なので水はけの良い用土が必要ながら、特に開花中は結構たくさん水を飲むのである程度水持ち良くもなければだめ。鉢は水はけを重視して素焼き鉢(テラコッタ)を使う。過湿させないよう水やりは控えめにする(葉や花が少しくったりうなだれたら水切れの合図)。梅雨の長雨には当てない。湘南・鎌倉・三浦半島の蒸し蒸しする真夏は涼しい場所に移動させ、肥料を切らして水やりも極力控える。植え替え(地植えのものでさえ根詰まりを起こしやすいので注意)や切り戻し、施肥は夏本番前(6月)ないし、秋はじめの生育期序盤(9月)に。耐寒性もさほどないので、特に買って来たばかりのものは真冬であれば地植えせず(環境の急激な変化に降霜のダプルパンチを食らって一発で死んでしまう可能性も)、春を迎えるまでは鉢植えで夜間は屋内に取り込むなどすると良い。真冬も水やりは極力控え、やるにしても少しだけちょろっと。地植えしたものも(ガザニアあたりと同様に)寒冷紗(かんれいしゃ)や不織布で覆ったり地面に藁を敷くなどした方が傷まない。とはいってもマーガレットは枯らす人が意外と多いので、特に地植えにした場合は”枯れてなんぼ”という割り切りもある程度は必要なのかも。

マーガレット 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

#マーガレット 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

マーガレット 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

#マーガレット 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

マーガレット 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

#マーガレット 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

葉は深く切れ込みが入り、確かにシュンギクに似ているかな、あるいはキバナコスモス(黄花秋桜)に似ているかな、という印象を受ける形状のもの。他種と交配された品種もあるため、ものにより葉の形状は若干異なる。

マーガレットの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/02/26

#マーガレットの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/02/26

マーガレットの葉 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

#マーガレットの葉 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

マーガレットの葉 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

#マーガレットの葉 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

ボンザマーガレット(Bonza Margaret)はサントリーフラワーズが売り出している、花付きが良く半球形にこんもり咲くマーガレットのオリジナル園芸品種群(シリーズ)の商品名。

マーガレットの花

秋から花付きの鉢植えが流通するが、自宅で夏越しさせた二年目以降の株は基本的には春に花を咲かせる。暑い夏に花芽を付けない性質があるため、秋は咲いてもちょぼちょぼぱらぱらとのみ。黄色い中心部(筒状花(とうじょうか)が密集した部分)を白色などの花弁(のように見える舌状花(ぜつじょうか))で囲う、キクの仲間によくある頭状花序(とうじょうかじょ、頭花)と呼ばれる形状の花を咲かせる。明治時代に渡来した一重咲き白花の古典品種は「在来マグ」や「在来白」と呼ばれる。”昔からあるマーガレット”という意味であって、もちろん日本在来種でも原種でもない。現在、花色などは多種多様にあり、ぽんぽん咲きの八重だってあり、花だけを見てもマーガレットかどうかはわからないので、葉の形状で判別する。

マーガレット 茅ヶ崎市浜之郷 2021/03/10

#マーガレット 茅ヶ崎市浜之郷 2021/03/10

マーガレット 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

#マーガレット 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

マーガレット 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

#マーガレット 茅ヶ崎市西久保 2021/03/04

マーガレットの総苞片 茅ヶ崎市浜之郷 2021/02/26

#マーガレットの総苞片 茅ヶ崎市浜之郷 2021/02/26

マーガレットの総苞片 茅ヶ崎市浜之郷 2021/02/26

#マーガレットの総苞片 茅ヶ崎市浜之郷 2021/02/26

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