犬胡麻 シソ目/シソ科/イヌゴマ属 花期/6月末~9月 結実期/8月~9月
学名/Stachys aspera Michx. var. hispidula (Regel) Vorosch.
自生種稀少保護
イヌゴマ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/13
湿地や田んぼ周辺に生える多年草。名は、黒ゴマ(胡麻)のような黒い種子ができるが食べる価値はない役に立たないものの意。どうということのない普通種の野草と聞いているが、はて、湘南・鎌倉・三浦半島ではどこにあるものか滅多には見かけない。イヌゴマが成長する初夏は無選別な刈払い作業が平然と行われるためその犠牲になっている疑いあり。あるいは真夏になってセイタカアワダチソウ(背高泡立草)やクズ(葛)などが繁ってくると完全に埋もれ隠れてしまうことも多いせいで人目についていないだけの可能性も。草丈は生育環境によって、人の脛(すね)から腿(もも)あたりまで。
イヌゴマ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/13
イヌゴマ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/13
イヌゴマ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/13
イヌゴマ 寒川町一之宮・相模川 2018/07/10
不耕作田に生えたイヌゴマ(左下群生) 中井町松本 2022/06/21
イヌゴマの葉 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/06/25
イヌゴマの葉 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/13
イヌゴマの葉 藤沢市大庭 2019/10/10
イヌゴマの葉 藤沢市大庭 2019/10/10
茎は四稜。指で摘まんでみれば四角く感じられる。
イヌゴマ 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/06/25
イヌゴマ 藤沢市大庭 2019/10/10
イヌゴマの茎 中井町松本 2022/06/21
念のため、ミゾコウジュ(溝香需)やヤマハッカ(山薄荷)、アキノタムラソウ(秋の田村草)、ニガクサ(苦草)およびツルニガクサ(蔓苦草)、でないことを確認。
イヌゴマの花
小花はカキドオシ(垣通し)の花によく似た形状。花色はほぼピンクな紫で、濃淡は多少の差異あり。シソ科の植物なので似たようなものはいろいろあるも、野草としては花はオオドリコソウ(踊子草)に次いで最大級である。
イヌゴマ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/13
イヌゴマ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/13
イヌゴマ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/13
イヌゴマ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/13
イヌゴマ 寒川町一之宮・相模川 2018/07/10
イヌゴマ 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/06/25
花序が円錐形をしていたらヨーロッパ原産オトメイヌゴマ(乙女犬胡麻)の可能性を念のため疑いたい。千葉県には入ってきているらしい。花被片の斑(まだら)模様が点々ではなく繋がっていたら外来の帰化雑草チシマオドリコソウ(千島踊子草)の疑い。
イヌゴマの実
花弁が生えていた萼筒の奥底に何やら黒っぽい実のような、花が落ちた跡が汚れているだけのような、実にしてはぜんぜん膨らみを感じない小さな正体不明のものあり、それが黒ゴマに喩(たと)えられたイヌゴマの実。四つに分かれている四分果。ほぼ白色から、茶色を経て、黒っぽく変色して熟す。
イヌゴマの熟しかけの実 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/08/13
イヌゴマの熟しかけの実 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/08/13
横浜市戸塚区・舞岡公園(北門北側、田んぼ周辺)
三浦市・小網代の森、藤沢市大庭(引地川親水公園南方の田んぼの畔)、茅ヶ崎市西久保・小出川(湘南タゲリ米の里自生からの分布拡大とみられる、夏に土手の雑草共々全草丸々刈払われてしまう)
#大船フラワーセンター(サクラ・林床ボーダーのグリーンハウス側に少々、雑草まみれ)、寒川町・相模川(少ない、虫食い等で傷み)、茅ヶ崎市西久保・湘南タゲリ米の里(ビオトープに周辺に少々、畦などにあるクサネムを踏まないよう)
中井町松本(雑色横穴墓群南東の不耕作田に多い)