ニガクサ

苦草 シソ目/シソ科/ニガクサ属 花期/6月下旬~9月
学名/Teucrium japonicum Houtt.

自生種稀少保護

ニガクサ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/18

ニガクサ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/18

田んぼ周辺などのすこし湿った場所を好む多年草。草丈は人の脛(すね)くらいから、大きいものでは腰くらいまで。小さいうちは他の雑草に隠れて姿が見えないかもしれない。

ニガクサ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/18

ニガクサ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/18

ニガクサ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/08/02

ニガクサ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/08/02

ニガクサ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/08/02

ニガクサ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/08/02

苦くないのになぜかニガクサという。と必ずいわれるが、本当のところはニガクサの葉は苦い。春の山菜たちのように一口目からきーんと舌が感じる性質の苦みではないものの、もう少し頑張ってくちゃくちゃと葉をかじっていればじきに苦みが喉に効いてくる。もしかしたら人によっては”えぐみ”と表現するかもしれない、喉の不快感、有毒感。強烈なものではないけれど、お茶ですすいでも消えてくれない嫌な苦み。ニガクサの葉は対生。周囲の雑草より緑が色濃い。

ニガクサの葉 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/18

ニガクサの葉 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/18

ニガクサの葉 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/18

ニガクサの葉 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/18

ニガクサの花

花序は一斉に満開しないので観賞に難。咲き始めはみすぼらしく、少し待っていると咲き終わった茶色い花殻(はながら)がいくつも混じってきてしまう。小花は明るい紫色(紫っぽいピンク色)。濃淡は個体差あり。小花の形状がおもしろく、上弁がないように見える。代わりに蕊が上から弧を描いて垂れ下がってくる様子はカリガネソウ(雁金草)を想起させることだろう。

ニガクサ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/18

ニガクサ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/07/18

ニガクサ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/08/02

ニガクサ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/08/02

萼筒は無毛ではないが毛は目立たない。腺毛がたくさん密に生えていてもふもふな感じがしたら近似種のツルニガクサ(蔓苦草)。花の形状からして全く異なるが、同時期に同規模の紫花序を咲かせる同じシソ科にイヌゴマ(犬胡麻)があるので混同なきよう。


横浜市栄区・いたち川小川アメニティ、横浜市栄区・横浜自然観察の森(コナラの道8番など)

観音崎公園、衣笠山公園、前田川遊歩道、葉山町・寺前谷戸(上山口小学校北側)、鎌倉広町緑地、茅ヶ崎市西久保・小出川(夏に雑草共々全草刈払われてしまうか、平成30年(2018)7月 保全するように茅ヶ崎市役所都市部景観みどり課に申し入れたが返答ないまま9月上旬にイヌゴマ共々丸刈りされてしまった)

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