小茄子 ツツジ目/サクラソウ科/オカトラノオ属 花期/5月下旬~10月 結実期/6月中旬~11月
学名/Lysimachia japonica Thunb. var. japonica
自生種稀少保護
コナスビ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/05/20
やや薄暗くて乾燥しない、丘陵地の林床や山道沿いなどに生える多年草。若い頃は茎は斜上し、成長すると地面を這って広がる。葉はハコベ(繁縷)を思わせるかわいらしい形状であるが、ハコベの仲間ではなくナス科。そういった意味では外来種ハコベホオズキ(繁縷酸漿)にちょっと近いのかもしれない。名は、小さな実がナス(茄子)に(ちょっと無理があるような気がするけれども)喩(たと)えられたため。『神奈川県植物誌2018』によれば”草地、路傍、畑地などに普通に生える。県内では全域に普通”というが、何かの冗談ではないか。県内広域に分布はあるのは確かのようだが、そこかしこで見かけた記憶はまったくない。カラスビシャク(烏柄杓)のように、農地周辺では雑草のように生えていたりするものなのだろうか。
コナスビ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/05/20
半日陰に生えた#コナスビ(白花はドクダミ) 相模原市緑区・相模原北公園 2020/06/16
日陰に生えた#コナスビ 相模原市緑区・相模原北公園 2020/06/16
日陰に生えた#コナスビ(カキドオシと混生) 相模原市緑区・相模原北公園 2020/06/16
#コナスビ 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/03
#コナスビの葉 相模原市緑区・相模原北公園 2020/06/16
コナスビの葉 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/05/20
#コナスビの葉裏 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/03
コナスビの毛が多い茎や葉柄 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/05/20
外来の近似種が、オカトラノオ属に分類される植物を総称するリシマキアの名前で流通している。
コナスビの花
星形の黄色花が葉腋(ようえき)に付く。花弁(のように見える花冠裂片)は五枚。花径は約1cm。花柄(かへい)が5mmを超えてくる長いものがあるようで、変種ナガエコナスビ(長柄小茄子)として分けて扱われることがある。県内では箱根の方にあるとか。
#コナスビ 相模原市緑区・相模原北公園 2020/06/16
コナスビ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/05/20
#コナスビ 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/03
六枚花弁の#コナスビ 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/03
コナスビの実
小さな球形の実ができる。熟すと先端部が裂開し、中に収まっていた種子がこぼれる。
#コナスビの未熟な実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/07/20
#コナスビの未熟な実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/07/20
#コナスビの未熟な実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/07/20
#コナスビの未熟な実 相模原市緑区・相模原北公園 2020/10/20
#コナスビの熟して裂開した実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/07/20
横浜市栄区・横浜自然観察の森
馬堀自然教育園、#東慶寺、#源氏山公園~葛原岡・大仏ハイキングコース(UPIフィールド(アウトドア体験施設となっている私有雑木林)前に一群)、#光則寺、散在ガ池森林公園
大船フラワーセンター(森の小道、勝手に生えてきたもの)
相模原市緑区・#相模原北公園(野草園)
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)