リンドウ

竜胆 リンドウ目/リンドウ科/リンドウ属 花期/10月下旬~11月

薬用自生種稀少保護

リンドウ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/11/15

リンドウ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/11/15

半日陰の草地に生える多年草。一本の茎を直線的に長く伸ばし、立ち上がることもあるが、大抵は花の自重で倒れ地面すれすれを這うような姿になる。神奈川県内では広く分布がある普通種、だったはずであるけれど、人目に触れる機会が多い場所のものであればあるほど姿を消してゆく傾向。リンドウの花がきれいであること、秋深まってきた時期に咲くため観賞すべき花が他にないことから、一般の高齢者から園芸業者に至るまで様々な盗掘者の餌食になってしまっていると思われる。湘南・鎌倉・三浦半島では今となっては稀少種。自生地ではそこにリンドウが生えていることを隠すようにさえなってきてしまった有様。鎌倉の寺境内でよく栽培されているので観光客には馴染み深い花だろう。丹沢や箱根といった山地に紅葉(もみじ)狩りに訪れた際には、やや人目に付きにくいひょんな草地にリンドウがたくさん生えていて驚かされるに違いない。全体的な姿が少しばかり似ているホトトギス(杜鵑草)や花色が類似したキキョウ(桔梗)と混同せぬよう。

リンドウは神奈川県内では、鎌倉市の市の花、南足柄市の市の花、に制定されている。

鎌倉市のササリンドウ

鎌倉市の市章(市のシンボルマーク)がササリンドウ。昭和27年(1952)制定。鎌倉市内でよく目にする意匠なので観光客にもお馴染みだろう。五枚の葉の上にリンドウの花を三つあしらったもの。葉はササの葉ではなく、ササの葉のように見えるリンドウの葉である。つまり、ササリンドウはササとリンドウを模したデザインではなく、あくまでもリンドウだけを描いた図柄である。ちなみに、ササが茂るような場所にはリンドウは生えない。


源頼朝の笹竜胆

鎌倉市がササリンドウを市章としている理由は、笹竜胆紋が鎌倉幕府を開いた源頼朝の家紋であると考えられていたから。ただしあくまでも”イメージ(俗説)”。源頼朝(河内源氏)が笹竜胆紋を使用した史料は一切得られておらず、「源平合戦図屏風」などに見られる源氏方の旗は白一色である。村上源氏(ないし清和源氏)が笹竜胆紋を用いていたことからすべての源氏が同紋を使用したものとの俗説が生じたようだが、よくわからない。ただの白い布じゃあ面白くねえ見栄えがしねえ格好がつかねえと、江戸時代に流行した歌舞伎の演目で脚色されたイメージが広く庶民の間に根付いたのだろう。なお村上源氏の笹竜胆と鎌倉市市章のササリンドウは意匠が若干異なっている(紋章の世界ではよくある話)。

リンドウの花

花色はやや紫がかった青。

リンドウの蕾 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/11/15

リンドウの蕾 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/11/15

リンドウ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/11/15

リンドウ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/11/15

リンドウ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/11/15

リンドウ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/11/15


横浜市栄区・横浜自然観察の森

覚園寺(愛染堂前庭)、報国寺(山門入って右手の苔に)、海蔵寺

鎌倉市山ノ内・山田海人(山田稔)邸(明月院通り沿い、鎌倉自生という・花期に自邸庭公開も)

元箱根石仏群

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