キク(イエギク)

菊 キク目/キク科/キク属 花期/10月下旬~12月上旬
学名/Chrysanthemum × morifolium (Ramat.) Hemsl.

改良種

大菊(厚物) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(厚物) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

園芸栽培される、キク科キク属に分類される多年草(宿根草)の総称。園芸品種の種類は無数にあり(数万種とも)。栽培種のキクという意味で、野生種の総称であるノギク(野菊)に対して、イエギク(家菊)とも呼ばれる。キク属に分類される植物を表す学名からクリサンセマム、略してマム、とも。”なんちゃらマム”といったら全部キク(イエギク)のことである。※本頁には、日本在来のノギクの栽培ものであることに気づかずイエギクであろうと見誤ってしまったもの、を含んでいる可能性がある。日本全国に分布しているノギクの詳細をすべて把握しているわけではないので、排除できない。

墓地で栽培されていたキク(イエギク) 茅ヶ崎市西久保 2021/11/04

墓地で栽培されていた#キク(イエギク) 茅ヶ崎市西久保 2021/11/04

キク(イエギク)は伝統的な日本の花であるという誤解をしている人が多いだろうと思うが、本(もと)を正せばじつは中国産。中国自生のハイシマカンギク(這島寒菊)やらチョウセンノギク(朝鮮野菊)やらが中国で交雑して(交配されて)生まれたものと考えられている。そんな中国のキク(イエギク)が日本へ伝来したのは奈良時代(710-794)以降、遣唐使が薬草としてもたらしたという。以来、日本で長らく栽培されてきた品種をワギク(和菊)という。従って当然ながら、キク(イエギク)は日本の野山に自生はなく、(栽培ものが逸出帰化してしまったものを除いて)すべて人為的に栽培されているものである。旧家の庭に植栽されていたり、農家が生産したものが仏花(ぶっか、墓や仏壇に供えるための切花(きりばな))として販売されていたり、立派に仕立てられた大型な品種が菊花展(きっかてん)や菊花大会で披露されたりしている。園芸文化が花開いた江戸時代(1603-1868)に生み出された(ちょっと風変わりな)古い品種は古典菊(こてんぎく)といい、今では滅多に目にする機会はないが、これはこれで愛好家がいる。

第56回・神奈川県菊花大会 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/11/15

第56回・神奈川県菊花大会(一部) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/11/15

第58回・神奈川県菊花大会(一部) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2021/11/06

第58回・神奈川県菊花大会(一部) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2021/11/06

第58回・神奈川県菊花大会(一部) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2021/11/06

第58回・神奈川県菊花大会(一部) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2021/11/06

対して、キク(イエギク)が日本などからヨーロッパ(やアメリカ)へ渡って品種改良されてきた品種をヨウギク(洋菊)という。ダリアっぽい感じの花が多いか。西洋かぶれた現代人の感覚からすると、なんだか昭和(1926-1989)臭い、田舎臭い、墓に似合う、と感じるものが和菊、華やかでおしゃれと感じるものが洋菊、といったところか。洋菊も日本へ入って来て日本国内で更に品種改良が重ねられており、和菊と洋菊の峻別はできない。”なんちゃらマム”の名前で売られていたらおよそ洋菊だろう。ポットマムはポット(植木鉢)で栽培するのにちょうど良い品種のキク(イエギク)、ガーデンマムは庭植えするのにちょうど良い(と言いながらポット植えされていることもある)良く枝分かれしてこんもり盛大に咲く品種のキク(イエギク)、スプレーマムないしスプレーギク(スプレー菊)といったら(上向きに)しゅっとスプレーしたかのように枝分かれして咲く品種のキク(イエギク)、をいう。

スプレー菊 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#スプレー菊 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

スプレー菊 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#スプレー菊 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

葉は、一回ないし二回、掌状(しょうじょう)ないし羽状に切れ込む。千切って揉むと、リュウノウギク(竜脳菊)と同様の香りがする。

キク(イエギク)の葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/28

#キク(イエギク)の葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/28

キク(イエギク)の葉 茅ヶ崎市西久保 2021/11/04

#キク(イエギク)の葉 茅ヶ崎市西久保 2021/11/04

キク(イエギク)の葉 茅ヶ崎市西久保 2021/11/04

#キク(イエギク)の葉 茅ヶ崎市西久保 2021/11/04

大菊(管物・間管)の葉 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

#大菊(管物・間管)の葉 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

大菊(管物・太管)の葉 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・太管)の葉 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

キクは、神奈川県内では横浜市栄区の区の花に制定されている。区民にとって身近な花だったということだけで、特産品だったとか大きな謂(いわ)れはない模様。

なお、アスター(Aster)といったらキク科シオン属に分類される近似のものをいう。花の見た目は似ているので、他の属に分類されているキク科の植物も含めて、俗には(広義の)キクと呼ばれてしまうだろう。シュウメイギク(秋明菊)など、キク科でも何でもないものにキクの名前が付けられていることもある。

キク(イエギク)の花

一個の花に見えるものは、頭状花序(とうじょうかじょ、頭花)と呼ばれる形態の、多数の小花(しょうか)の集合体である。一重咲きの頭状花序でいえば、花弁のように見える外周の部分は雌性(しせい)の舌状花(ぜつじょうか)で、その内側に両性の筒状花(とうじょうか)が並んでいる、という状態。咲く花の姿かたちと大きさは、品種と育て方による。萼のように見える部分は、頭状花序では総苞(そうほう)という。

スプレー菊 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#スプレー菊 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(厚物)の舌状花 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(厚物)の舌状花 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

キク(イエギク)の総苞 茅ヶ崎市西久保 2021/11/06

#キク(イエギク)の総苞 茅ヶ崎市西久保 2021/11/06

キク(イエギク)の総苞 茅ヶ崎市西久保 2021/11/06

#キク(イエギク)の総苞 茅ヶ崎市西久保 2021/11/06

キク(イエギク)の総苞 茅ヶ崎市西久保 2021/11/06

#キク(イエギク)の総苞 茅ヶ崎市西久保 2021/11/06

主に和菊は、頭状花序の大きさによって、大菊(おおぎく)、中菊(ちゅうぎく)、小菊(こぎく)、に分類される。

大菊

菊花展で主役を張っている、頭状花序の直径が六寸(18cm)以上のもの。茎と側枝(そくし)の合計三本を支柱に沿って直立させて、(脇芽は全部摘んで)頂上で計三個の大きな花を咲かせる三本仕立て(三本立て)にされることが多い。盆養(ぼんよう)といっても同じものを指す。後方の一番背高なひとつが”天”、手前の二つが高い方から”地(ち)”と”人(じん)”と呼ばれる。一本仕立て(一本立て)七本仕立て(七本立て)、といったものもある。花の下には輪台(りんだい)が取り付けられ、大きく重たい花を支えている。

大菊(管物・太管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・太管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(厚物)の七本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(厚物)の七本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(管物・太管)の花の裏側 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・太管)の花の裏側 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

こんもりとボリュームある花を厚物(あつもの)という。花弁(のように見える舌状花、以下同じ)がきれいに整列しているのは、髪結師が髪を整えるがごとく、毎日手入れをしてこその出来栄えとなる。ホームセンターの園芸コーナー等では市販されていないが、菊花展で併催される即売会で(上手に育てれば)厚物に仕立てることができる苗が売り出される(1ポット300円程度)。栽培自体は簡単ながら、きれいに仕立てるのは極めて難。

大菊(厚物)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

#大菊(厚物)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

大菊(厚物)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(厚物)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(厚物) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

#大菊(厚物) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

大菊(厚物) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(厚物) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(厚物)の七本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(厚物)の七本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(厚物)の七本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(厚物)の七本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

厚物にそっくりながら、頭状花序の最下部から”走り”と呼ばれる花弁が放射状にぴょんと飛び出ているものは厚走り(あつばしり)という。

大菊(厚走り)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(厚走り)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(厚走り)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

#大菊(厚走り)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

大菊(厚走り) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(厚走り) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

花弁が細いものを管物(くだもの)という。花弁の細さによって更に、太管(ふとくだ)、間管(あいくだ)、細管(ほそくだ)、針管(はりくだ)に細分される。よく栽培されるのは太管ないし間管で、針管は希。弁先(べんさき)はくるりんと丸まっている状態が上等。

大菊(管物) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

#大菊(管物) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

大菊(管物・太管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・太管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(管物・太管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・太管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(管物・太管) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・太管) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(管物・間管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・間管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(管物・間管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

#大菊(管物・間管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

大菊(管物・間管) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

#大菊(管物・間管) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

大菊(管物・間管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・間管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(管物・間管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・間管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(管物・間管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・間管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(管物・細管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

#大菊(管物・細管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

大菊(管物・細管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・細管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(管物・細管) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・細管) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(管物・細管)の七本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・細管)の七本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(管物・針管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・針管)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(管物・針管) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(管物・針管) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

両手で花を掴んでいるかのような姿になる咲き方を大掴み(おおつかみ)という。東北地方で発展したので奥州菊とも。

大菊(大掴み) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(大掴み) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(大掴み) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(大掴み) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

一重咲きを台紙の上で平開させたものを一文字(いちもんじ)という。花弁の枚数は十四から十六が優れるとされる。いわゆる”菊の御紋(ごもん)”と俗称される皇室の菊花紋章(きくかもんしょう)「十六葉八重表菊(じゅうろくようやえおもてぎく)」がぱっと見で十六弁に見える(実際は二重の三十二弁)ことからか。日本国旅券(パスポート)には一重十六弁の菊花紋章が描かれている。

大菊(一文字)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

#大菊(一文字)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2019/11/15

大菊(一文字)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(一文字)の三本仕立て 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(一文字) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(一文字) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

十六弁のキクが描かれたよく見る意匠の最中(もなか)

十六弁のキクが描かれたよく見る意匠の最中(もなか)

草丈を60㎝以下に抑制したものをだるまないしだるま作り、40cm以下に抑えたものを福助ないし福助作りという。植える時期を遅らせているのに加え、矮化剤(わいかざい)を使っている。

大菊(だるま・厚物) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(だるま・厚物) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(だるま・管物) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(だるま・管物) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(ジャンボ福助) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(ジャンボ福助) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

大菊(福助) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#大菊(福助) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

中菊

頭状花序の直径が三寸(9cm)から六寸(18cm)のもの。およそコスモスよりも大きな花のものをいう。江戸で流行ったので江戸菊とも。古典菊の多くはこれに当たる。見慣れない変わった姿の花が多く、菊花展に僅かに登場してくるくらいしか見る機会はない。

古典菊(伊勢菊'友白髪') 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#古典菊(伊勢菊’友白髪’) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

古典菊(伊勢菊'友白髪') 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#古典菊(伊勢菊’友白髪’) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

古典菊(嵯峨菊'嵯峨の桜') 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#古典菊(嵯峨菊’嵯峨の桜’) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

古典菊(嵯峨菊'嵯峨の錦') 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#古典菊(嵯峨菊’嵯峨の錦’) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

小菊

頭状花序の直径が三寸(9cm)未満のもの。そこら辺の民家や公園などでも栽培されているふつうのキク(イエギク)はおよそこれに当たる。茎や枝がひょろひょろっと長く伸びては倒れて荒れ、下葉は枯れて汚らしくなり、花はきれいだけれど全体的には残念な姿になりやすい、というのがキク(イエギク)の難点。園芸支柱とビニール紐で何とかまとめようとするとそれもまた見苦しい。対策としては、梅雨の前後に思い切った切り戻し(一般的には梅雨入り前の「皐月の切り戻し」)を行う、矮化剤を使う。※本頁では、民家や公園などで栽培されている一般に流通しているふつうの小菊等は「キク(イエギク)」、菊花会などが栽培している(ときに特殊な)小菊は「小菊」、として掲載している(たいした意味はない)。

キク(イエギク) 茅ヶ崎市西久保 2021/11/04

#キク(イエギク) 茅ヶ崎市西久保 2021/11/04

キク(イエギク) 茅ヶ崎市西久保 2021/11/04

#キク(イエギク) 茅ヶ崎市西久保 2021/11/04

キク(イエギク) 茅ヶ崎市西久保 2021/11/04

#キク(イエギク) 茅ヶ崎市西久保 2021/11/04

小菊 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#小菊 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

小菊 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#小菊 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

小菊(ドーム型) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#小菊(ドーム型) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

小菊(ザル菊) 二宮町・善波保雄邸 2016/11/17

#小菊(ザル菊) 二宮町・善波保雄邸 2016/11/17

小菊(ザル菊) 二宮町・善波保雄邸 2016/11/17

#小菊(ザル菊) 二宮町・善波保雄邸 2016/11/17

小菊(ザル菊) 茅ヶ崎市萩園・小出川 2021/11/07

#小菊(ザル菊) 茅ヶ崎市萩園・小出川 2021/11/07

小菊(ザル菊) 茅ヶ崎市萩園・小出川 2021/11/07

#小菊(ザル菊) 茅ヶ崎市萩園・小出川 2021/11/07

小菊(ザル菊) 茅ヶ崎市萩園・小出川 2021/11/07

#小菊(ザル菊) 茅ヶ崎市萩園・小出川 2021/11/07

小菊はよく香る。鼻を近づけずとも、意識的に嗅がずとも、香る。そのせいか、ツマグロキンバエをはじめとしたコバエ(小蠅)類が数多く集まって来てしまう。

キク(イエギク)の香りに釣られて集まるツマグロキンバエ 茅ヶ崎市浜之郷 2021/11/05

#キク(イエギク)の香りに釣られて集まるツマグロキンバエ 茅ヶ崎市浜之郷 2021/11/05

茎が背高に伸長せず、地表すれすれのところで半球形に育って多数の花を咲かせる品種をドーム菊という。神奈川県内ではザル菊の呼称が使われているが、ガーデンマム、クッションマムボサ菊などと呼ばれるものもドーム型に咲く同類のものである。はさみでちょきちょき刈り込んで半球形に仕立てたのではなく、自ずとそのような姿に育つ品種。和風な印象を受けるが、洋菊の一種。農家が空いた敷地を利用して大規模に栽培し、”ザル菊園”と称して観光客に公開している。

小菊(ドーム型) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#小菊(ドーム型) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

小菊(ザル菊) 二宮町・善波保雄邸 2016/11/17

#小菊(ザル菊) 二宮町・善波保雄邸 2016/11/17

小菊(ザル菊) 二宮町・善波保雄邸 2016/11/17

#小菊(ザル菊) 二宮町・善波保雄邸 2016/11/17

菊花展では、花を数多く咲かせて懸崖作り(けんがいづくり)や菊人形などの特殊な姿に仕立てられる。

小菊(懸崖作り・前垂れ型) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#小菊(懸崖作り・前垂れ型) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

小菊(懸崖作り・前垂れ型) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#小菊(懸崖作り・前垂れ型) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

小菊(懸崖作り・静岡型) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#小菊(懸崖作り・静岡型) 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

ヤマギク(山菊)と呼ばれる品種群の小菊は盆栽に仕立てられる。数十年ものの古木であるかのような風体(ふうてい)を醸し出しているが、じつは今年の春に植え付けたばかりのもの、というのがふつう。春に植えて秋に咲いて、その株は終わり。

小菊盆栽 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#小菊盆栽 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

小菊盆栽 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

#小菊盆栽 鎌倉市・大船フラワーセンター「神奈川県菊花大会」 2021/11/06

一般的なイエギクより一ヶ月程度遅咲きで正月にも花を楽しめるものを総称してカンギク(寒菊)という。西日本原産のシマカンギク(島寒菊)、別名(油に漬けて薬として用いたことから)アブラギク(油菊)系の園芸種である。

キクの花が咲き終わることは「散る」ではなく「舞う」と表現される。花弁(のように見える舌状花)が傷んでも散らずに残り、風に揺られて舞い踊るかのように見えるからだとか。


ザル菊園

#藤沢市善行(洋菓子店ラ・コッぺ北向の畑、700株)、平塚市・#土屋ざる菊園(「神奈川大学入口」交差点角の畑)、二宮町川勾(かわわ)178・#善波保雄邸(400株)

厚木市飯山・#あつぎ飯山花の里(11月初旬 あつぎ飯山秋の花まつり、5,000株)、相模原市南区・#新磯のざる菊(あらいそ-、特別養護老人ホームはなさか東側の畑)、#南足柄市内山(内川「水神面橋」脇の畑、10月末~11月上旬 内山 秋の花紀行 ザルギクまつり)、#南足柄市矢倉沢地区(集落内にザル菊畑が点在、10月末~11月上旬 矢倉沢ざる菊ウィーク)、南足柄市大雄町1301・#花咲く里山(山崎邸、10月下旬~11月中旬 ざる菊まつり、1,000株)、小田原市久野3670・#総世寺、小田原市久野(くの)3652・#ざる菊園(鈴木邸、2,000株)


菊花展

#横浜市中区・#三溪園(10月下旬~11月下旬 三溪園菊花展)、横浜市南区・#こども植物園(11月上旬、ノギクの鉢植えも)、横浜市栄区・#栄スポーツセンター前(11月上旬 栄区菊花大会)

横須賀市・#市役所前公園(11月上旬~中旬 横須賀菊花大会)、葉山町・#庁舎前広場(葉山町文化祭に併せて 11月1日~5日 菊花展)、#鶴岡八幡宮(11月1日~15日頃 鎌倉菊花大会)、#長谷寺(11月1日~15日頃 菊花展)、#大船フラワーセンター(10月下旬~11月上旬 神奈川県菊花大会、仮設展示場屋根が半透明なため明るい)、#寒川神社(11月上旬~下旬 菊花展、七五三撮影背景用のセットあり)、#川勾神社(11月上旬 菊花展、二宮町川匂178・善波保雄邸のザル菊も)

#逗子文化プラザホール(11月上旬 逗子市文化祭菊花展、逗子菊花会解散のため平成25年(2013)で終了)、茅ヶ崎市・#総合体育館前庭(11月上旬~中旬 菊花展)、#平塚八幡宮(11月上旬 平塚市菊花展、150~250点と少なめ)

小田原市・#小田原城址公園(11月上旬~中旬 小田原城菊花展 ※ポスターのような城を背景にした構図では見られない)

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リュウノウギク

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