マルバツユクサ

丸葉露草 ツユクサ目/ツユクサ科/ツユクサ属 花期/7月下旬~9月
学名/Commelina benghalensis L.

駆除稀少

マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

関東以西、主に西日本の海辺の砂地に生えるとかいう一年草。群生する。ツユクサの仲間だが、葉の様子がまったく異なるので違う種(しゅ)であることに気づくだろう。花の大きさや形状も違いあり。茎は地面を這って節々から発根して地面に根付き、花咲く先端の辺りだけがくいっと立ち上がり気味になる。ツユクサのようには直立しない。神奈川県内に本来自生なし。生育には海辺でも砂地でもある必要はないため栽培されることがあり、その逸出が帰化している国内外来種。湘南・鎌倉・三浦半島ではかつて誰かが栽培していたのが放ったらかされているのだろう、道端や畑の乾燥した周辺でたまに見かけることがある。どうやら絶賛増殖中のようなので、二三十年後にはどこでも見かける身近な雑草と化してしまっている可能性も。人が踏みつけない場所であればグラウンドカバーとして利用はできるだろうか。植え潰しにはもってこい。

若いマルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2020/06/10

若い#マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2020/06/10

マルバツユクサの群生 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサの群生 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

マルバツユクサの群生 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサの群生 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

葉は幅広で縁(ふち)は波打つ。丸葉は”葉が幅広”という意味(植物の世界でよく使われる言い回し)。文字通り「葉が丸い」と説明されることもあるが、幅広なだけで”丸い”と感じる人はいないだろう。表裏共に手触りはツユクサ以上にざらざら。細かな短毛が密生しているのだろうが、視認はできない。短い葉柄(ようへい)あり。朝、葉の上には露が付着していることが多い。

マルバツユクサの朝の葉 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサの朝の葉 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

マルバツユクサの朝の葉 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサの朝の葉 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

マルバツユクサの朝の葉 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサの朝の葉 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

マルバツユクサの、晩夏に傷み始めて斑が入った葉 茅ヶ崎市浜之郷 2018/09/24

マルバツユクサの、晩夏に傷み始めて斑が入った葉 茅ヶ崎市浜之郷 2018/09/24

花が咲き終わった午後には(ツユクサの仲間に共通して)葉も閉じ気味になる。植物の葉が閉じるのは水分の蒸散を極力防ごうとしているため、と説明されることが多い。

マルバツユクサの花がしぼんだ後の昼の葉 茅ヶ崎市西久保 2018/09/17

マルバツユクサの花がしぼんだ後の昼の葉 茅ヶ崎市西久保 2018/09/17 11:31

マルバツユクサの花がしぼんだ後の昼の葉 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサの花がしぼんだ後の昼の葉 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17 11:43

地中には密かに閉鎖花があり、自らのクローンになる種子を作っている。一旦野外へ逸出してしまうと駆除は困難になる可能性。

マルバツユクサの地下の閉鎖花が作った実 茅ヶ崎市西久保 2019/10/02

マルバツユクサの地下の閉鎖花が作った実(白色矢印) 茅ヶ崎市西久保 2019/10/02

マルバツユクサの地下の閉鎖花が作った実 茅ヶ崎市西久保 2019/10/02

マルバツユクサの地下の閉鎖花が作った実 茅ヶ崎市西久保 2019/10/02

マルバツユクサの花

ツユクサより一回り小さく、花径は1.3cm前後(左右によく開いている見栄えのするもので1.5cm)。花弁は三枚。視認できるのはミッキーマウスやトッポジージョの耳のような丸っこい形状をした二枚だけであるが、じつは下向きの花弁も小さいながらもう一枚付いている。楕円形で、上向き二枚と同色。花色はふつうほぼ青色。に見えるが、しっかり青いツユクサと並べて比較してみると、やや薄紫色に感じられるだろう。ツユクサ同様に白花などもあるらしい。ツユクサの仲間なので花が開いているのは朝で、一日花。他のツユクサ類より花がしぼんでしまう時刻が早めなようなので、見頃は七時から九時あたりか。

マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

マルバツユクサ、花径1.5cm 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/09/20

マルバツユクサ、花径1.5cm 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/09/20

ツユクサ(大)・マルバツユクサ(中)・シマツユクサ(小)の大きさの比較 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

ツユクサ(大)・マルバツユクサ(中)・シマツユクサ(小)の大きさの比較 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

苞(ほう、花のすぐ下に付属する葉)は(ツユクサの仲間に共通して)閉じた状態。縁(へり)が合着しており、漏斗(ろうと)状。人為的に苞を開こうとすると合着部分が破ける(破らずには開けない)。苞外側は有毛。

マルバツユクサの苞 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17

#マルバツユクサの苞 茅ヶ崎市萩園 2018/09/17


茅ヶ崎市萩園・#農地の道路沿い(コミュニティバスえぼし号「十二天神社入口」バス停の一本北の路地に群生)

京急本線「安針塚」駅(ガード南西)、藤沢市遠藤・小出川(小出橋西側右岸の農地側、更に西方の田んぼにはシマツユクサ大量)、辻堂海浜公園、#茅ケ崎支援学校(旧茅ケ崎養護学校、畑南側に逸出しかけ)、茅ヶ崎市西久保・小出川土手(茅ケ崎支援学校(旧茅ケ崎養護学校)西門の西向かいに帰化、刈払いされずなぜか残される)、平塚市・岡崎/片岡/真田/北金目(水田地帯に多い、カロライナツユクサも)

松田町・#中尾農道(農地ある道沿い広域に多い)

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