カイヅカイブキ

貝塚伊吹 マツ目/ヒノキ科/ネズミサシ属 花期/3月下旬~4月上旬 結実期/翌年の10月~12月?
学名/Juniperus chinensis L. ‘Kaizuka’

改良種

ビャクシン(カイヅカイブキ)の火焔樹形 平塚市・四之宮せせらぎの森 2023/11/30

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の火焔樹形 平塚市・四之宮せせらぎの森 2023/11/30

栽培されることがある常緑の小高木で、ふつう雌雄異株(しゆういしゅ)。葉が柔らかで痛くない針葉樹。種(しゅ)としてはビャクシン(柏槇)、別名イブキ(伊吹)、である。ビャクシンは幹はねじれ枝は均衡を欠いて荒々しく伸び全体的に暴れまくった姿となるが、枝が比較的こじんまりとまとまって美しい樹形となる園芸品種をカイヅカイブキという。枝葉が軽く渦を巻きながら上に上に伸びて火焔(かえん、火炎)のような姿になるのが大きな特徴。めらめら燃える炎に見立てられたらカイヅカイブキ。剪定(芯止め)が関係しているのか、樹形はチューリップ唐揚げっぽくなることも。学名で品種名を’Kaizuka’と書くことに釣られるのか、カイズカイブキと表記されることも(名だたる図鑑においても)たいへん多いが、ふつうに考えれば連濁(れんだく)なので誤りだろう。大阪府貝塚市が産地だったとかいう話があるが、名前の由来はよくわからない。カイヅカビャクシン(貝塚柏槇)とはいわない。ビャクシンは禅宗などの古刹に植栽されているのみ。カイヅカイブキは、一般的な社寺境内のみならず旧家の庭木や公園、工場周辺の緑化や風除けにも植栽されていることがあるので、意外と身近なところでもちらほら見かけるものである。どちらで呼ぶべきか判断に窮するものもある(例えば鎌倉・円覚寺(えんがくじ)方丈前庭の市指定天然記念物「ビャクシン」は樹形が比較的整っているためカイヅカイブキである可能性も否定できない、建長寺山門前のも樹形が中間的)が、ちょっとした樹形の違いでしかないので無理に峻別する必要はない。自然界への逸出なし。

ビャクシン(カイヅカイブキ)の火焔樹形 平塚市・四之宮せせらぎの森 2023/11/30

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の火焔樹形 平塚市・四之宮せせらぎの森 2023/11/30

ビャクシン(カイヅカイブキ)の生垣 鎌倉市・大船フラワーセンター 2020/01/10

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の生垣 鎌倉市・大船フラワーセンター 2020/01/10

ビャクシン(カイヅカイブキ) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

#ビャクシン(カイヅカイブキ) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

ビャクシン(カイヅカイブキ) 鎌倉市・建長寺 2024/01/09

#ビャクシン(カイヅカイブキ) 鎌倉市・建長寺 2024/01/09

ビャクシン(カイヅカイブキ) 鎌倉市・鶴岡八幡宮(つるがおか-) 2024/01/07

#ビャクシン(カイヅカイブキ) 鎌倉市・鶴岡八幡宮(つるがおか-) 2024/01/07

参道を塞ぐビャクシン(カイヅカイブキ) 鎌倉市・荏柄天神社 2024/01/17

参道を塞ぐ#ビャクシン(カイヅカイブキ) 鎌倉市・荏柄天神社 2024/01/17

ビャクシン(カイヅカイブキ) 茅ヶ崎市・鶴嶺小学校 2020/10/31

#ビャクシン(カイヅカイブキ) 茅ヶ崎市・鶴嶺小学校 2020/10/31

ビャクシン(カイヅカイブキ)の大木 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の大木 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24

ビャクシン(カイヅカイブキ)の剪定された並木(左側) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の剪定された並木(左側) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

ビャクシン(カイヅカイブキ)の玉仕立て 茅ヶ崎市芹沢 2021/03/19

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の玉仕立て 茅ヶ崎市芹沢 2021/03/19

ビャクシン(カイヅカイブキ)の選定された生垣 鎌倉市・大船フラワーセンター 2020/01/10

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の選定された生垣 鎌倉市・大船フラワーセンター 2020/01/10

葉はビャクシンと同じ。ふつうは柔らかな鱗片状ながら、希に(ストレスを感じると?)針状の葉が部分的に出現することがある。

ビャクシン(カイヅカイブキ)の鱗片状の葉 平塚市・四之宮せせらぎの森 2023/11/30

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の鱗片状の葉 平塚市・四之宮せせらぎの森 2023/11/30

ビャクシン(カイヅカイブキ)の鱗片状の葉 平塚市・四之宮せせらぎの森 2023/11/30

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の鱗片状の葉 平塚市・四之宮せせらぎの森 2023/11/30

ビャクシン(カイヅカイブキ)の鱗片状の葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の鱗片状の葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

ビャクシン(カイヅカイブキ)の鱗片状の葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の鱗片状の葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

ビャクシン(カイヅカイブキ)の鱗片状の葉 茅ヶ崎市芹沢 2021/03/19

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の鱗片状の葉 茅ヶ崎市芹沢 2021/03/19

ビャクシンとカイヅカイブキの葉の比較 鎌倉市 2020/01/10

#ビャクシンと#カイヅカイブキの鱗片状の葉の比較 鎌倉市 2020/01/10

ビャクシン(カイヅカイブキ)の針状の葉(白色矢印) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の針状の葉(白色矢印) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

ビャクシン(カイヅカイブキ)の部分的に出現した針状の葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の部分的に出現した針状の葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

ビャクシン(カイヅカイブキ)の部分的に出現した針状の葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の部分的に出現した針状の葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/28

やや紛らわしく混同されがちなものにコノテガシワ(児手柏)がある。似たような触っても痛くない針葉樹で、市街地内の身近なところで多用されている比較的小型な樹木で、葉が扁平なのが特徴。敷物に使えそうな扁平な葉だったらコノテガシワである。奇妙な形状の実が付いていることが多いのも目印。

種としてはビャクシンなので、同様にナシ(梨)リンゴ(林檎)に赤星病を発症させる虞(おそれ)があり、近隣に果樹園などがある場合は植栽してはいけない。

カイヅカイブキの花

カイヅカイブキの実

ビャクシン(カイヅカイブキ)の未熟な実 平塚市・四之宮せせらぎの森 2023/11/30

#ビャクシン(カイヅカイブキ)の未熟な実 平塚市・四之宮せせらぎの森 2023/11/30


#荏柄天神社(通行を妨げるように参道を左右から傾斜し交差)、#鶴岡八幡宮(太鼓橋付近)、大船フラワーセンター(県道402号側に生垣、バラ園のシャクヤク園側に剪定された生垣、芝生広場の玉縄中学校側に玉仕立ての並木)

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ビャクシン

コノテガシワ