ホオノキ

朴の木 モクレン目/モクレン科/モクレン属 花期/5月中旬~下旬 結実期/8月末~9月
学名/Magnolia obovata Thunb.

自生種

ホオノキ 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキ 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ハクモクレン(白木蓮)の仲間の落葉高木で、雌雄同株(しゆうどうしゅ)。成長すると樹高は20mを超えてとんでもない高い木になる。日本固有種。神奈川県内にも広く分布があるらしいが、湘南・鎌倉・三浦半島でふつう見かけるのは公園木として植栽されているもの。箱根などの山地へ行くと、意外にも道路沿いなどその辺にちらほらと自生しているものに遭遇してちょっとびっくりさせられる。

公園に植えられたホオノキ 相模原市南区・相模原公園 2022/05/05

公園に植えられた#ホオノキ 相模原市南区・相模原公園 2022/05/05

ホオノキの高木 横浜市金沢区・金沢自然公園 2021/05/23

#ホオノキの高木 横浜市金沢区・金沢自然公園 2021/05/23

山地では意外とその辺に生えているホオノキ(白色矢印) 箱根町・県道75号・湖尻園地 2023/08/30

山地では意外とその辺に生えているホオノキ(白色矢印) 箱根町・県道75号・湖尻園地 2023/08/30

ホオノキの高所で上向きに咲く花 相模原市南区・相模原公園 2022/05/05

#ホオノキの高所で上向きに咲く花 相模原市南区・相模原公園 2022/05/05

何といっても大きな葉が人目を惹(ひ)く。日本に自生する植物としては最も大きな葉であるらしい。学術的には互生。枝先に集まって輪生しているように見えるだろう。トチノキ(栃)の葉に似るが、トチノキは掌状複葉(複数枚の小葉一まとまりで一枚の葉)で、ホオノキは単葉である。ホオノキの葉には明確に柄(え)が確認できる。

ホオノキの展葉 茅ケ崎里山公園 2018/04/19

#ホオノキの展葉 茅ケ崎里山公園 2018/04/19

ホオノキの葉 茅ケ崎里山公園 2017/05/15

#ホオノキの葉 茅ケ崎里山公園 2017/05/15

ホオノキの葉 相模原市南区・相模原公園 2022/05/05

#ホオノキの葉 相模原市南区・相模原公園 2022/05/05

ホオノキの葉柄 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキの葉柄 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

サランラップ(旭化成の商品名)やアルミ箔がなかった時代に本種の大きな葉で飯などを包んだのでホオノキ(包の木)、という。

ホオノキの一枚の葉 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキの一枚の葉 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキの葉裏 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキの葉裏 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキの落ち葉 横浜市金沢区・金沢自然公園 2020/12/15

#ホオノキの落ち葉 横浜市金沢区・金沢自然公園 2020/12/15

ホオノキ生える森の道 愛川町・八菅神社 2024/02/18

ホオノキ生える森の道 愛川町・八菅神社 2024/02/18

ホオノキの幹(樹皮) 茅ケ崎里山公園 2023/04/21

#ホオノキの幹(樹皮) 茅ケ崎里山公園 2023/04/21

ホオノキの幹(樹皮) 愛川町・八菅神社 2024/02/18

ホオノキの幹(樹皮) 愛川町・八菅神社 2024/02/18

ホオノキの幹(樹皮) 横浜市金沢区・金沢自然公園 2020/12/15

#ホオノキの幹(樹皮) 横浜市金沢区・金沢自然公園 2020/12/15

ホオノキの幹(樹皮) 横浜市金沢区・金沢自然公園 2020/12/15

#ホオノキの幹(樹皮) 横浜市金沢区・金沢自然公園 2020/12/15

ホオノキの花

巨大カラタネオガタマ(唐種招霊)といった感じの花を咲かせる。近似種で6月に咲くタイサンボク(泰山木)にもよく似る。カラタネオガタマ同様香りも甘く、バナナに少しミントを加えたよう。高木で尚且つ花は上向きに付くため、間近で花を観察できる機会はあまりないかもしれない。

ホオノキの蕾 鎌倉市津・新鎌倉山 2023/04/18

#ホオノキの蕾 鎌倉市津・新鎌倉山 2023/04/18

ホオノキの開花直前の蕾 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキの開花直前の蕾 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキの開花直前の蕾 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキの開花直前の蕾 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキの開花直前の蕾 相模原市南区・相模原公園 2022/05/05

#ホオノキの開花直前の蕾 相模原市南区・相模原公園 2022/05/05

ホオノキの開きかけた蕾 茅ケ崎里山公園 2023/04/19

#ホオノキの開きかけた蕾 茅ケ崎里山公園 2023/04/19

ホオノキ 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキ 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

雌性先熟(しせいせんじゅく)。先に雌蕊が開き、閉じた後、今度は雄蕊が花粉を放出する。

ホオノキ 相模原市南区・相模原公園 2022/05/05

#ホオノキ 相模原市南区・相模原公園 2022/05/05

ホオノキの雌性期の蕊 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキの雌性期の蕊 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキ 茅ケ崎里山公園 2017/05/06

#ホオノキ 茅ケ崎里山公園 2017/05/06

ホオノキ 茅ケ崎里山公園 2017/05/06

#ホオノキ 茅ケ崎里山公園 2017/05/06

ホオノキの雄性期の蕊 茅ケ崎里山公園 2023/04/21

#ホオノキの雄性期の蕊 茅ケ崎里山公園 2023/04/21

ホオノキの色がやけに濃い花 鎌倉市津・新鎌倉山 2023/04/18

#ホオノキの色がやけに濃い花 鎌倉市津・新鎌倉山 2023/04/18

ホオノキは、花も(日本に自生する植物として)”日本一大きな花”であるようだ。日本国内でふつうに栽培されている外国産種としては、アメリカ原産のタイサンボクや中国原産のボタン(牡丹)あたりがこれに対抗できる大きな花を付けよう。

ホオノキ 横浜市金沢区・金沢自然公園 2018/05/20

#ホオノキ 横浜市金沢区・金沢自然公園 2018/05/20

ホオノキ 茅ケ崎里山公園 2023/04/21

#ホオノキ 茅ケ崎里山公園 2023/04/21

ホオノキの咲き終わり 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキの咲き終わり 大井町山田・しふく橋 2023/05/11

ホオノキとオオヤマレンゲ(大山蓮華)の雑種とされるウケザキオオヤマレンゲ(受咲大山蓮華)なるものが栽培されることがあるので注意したい。花の大きさ、葉の形状と付き方が少々違っている。

ホオノキの実

モクレン科らしい気色の悪い実ができる。赤く染まって黒っぽく熟す。実の付きはあまり良くない。

ホオノキの未熟な実 大井町山田・しふく橋 2023/07/27

ホオノキの未熟な実 大井町山田・しふく橋 2023/07/27

ホオノキの未熟な実 大井町山田・しふく橋 2023/07/27

ホオノキの未熟な実 大井町山田・しふく橋 2023/07/27

ホオノキの未熟な実 大井町山田・しふく橋 2023/07/27

ホオノキの未熟な実 大井町山田・しふく橋 2023/07/27

ホオノキの未熟な実 大井町山田・しふく橋 2023/07/27

ホオノキの未熟な実 大井町山田・しふく橋 2023/07/27

ホオノキの熟し始めた実 大井町山田・しふく橋 2023/09/02

ホオノキの熟し始めた実 大井町山田・しふく橋 2023/09/02

ホオノキの熟した実と種子 箱根町・湖尻・自然学習歩道 2017/09/25

ホオノキの熟した実と種子 箱根町・湖尻・自然学習歩道 2017/09/25


横浜市金沢区・#金沢自然公園(なんだろ坂・樹名板あり=低所にも花あり、しだの谷に高木)、横浜市戸塚区・#俣野園(園外から)

#茅ケ崎里山公園(平成の森、比較的低所に咲くことも)、平塚市・#総合公園(香りの森)

鎌倉市大町・#妙本寺(本堂向かい駐車場端に高木)、鎌倉市津・#新鎌倉山(鎌倉広町緑地際

相模原市南区・#相模原公園(公園管理事務所東向かい)、大井町山田・県道708号・しふく橋、箱根町・湖尻園地(箱根ビジターセンターの県道75号を挟んだ向かい、県道75号と芦ノ湖スカイライン方面への交差点)

参考資料

『日本の固有植物』 加藤雅啓・海老原淳編 東海大学出版会発行(2011)

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