カミキリムシ

髪切虫 昆虫/コウチュウ目/カミキリムシ科 見頃/6月~8月

危険在来種駆除稀少保護

カミキリムシ科の甲虫(こうちゅう)の総称。幼虫は白色のイモムシ(芋虫)で、木の中にトンネルを掘る。朽木ではなく生木に穴を開けてしまうため、人にとっては”木を傷めてしまう害虫”という扱いになることが多い。幼虫はキツツキ(啄木鳥)の餌になる。蛹(さなぎ)を経て成虫に。
成虫は顎(あご)が発達しており、カミキリムシの名は”噛み切り”から来ていると思われる。じっとかしている姿で目撃されることが多いが、じつはかなり活動的ですばしっこい。そしてよく飛ぶ。捕獲すると顎(あご、牙に見えるもの)をひん剥いて「キーキー」と鳴き喚きながらじたばた大暴れすることがあるので注意が必要。長い触角の先端を摘(つま)んで持てば大丈夫だろうという考えは甘い。もし噛まれれでもしたら出血必至。生木をかじって穴を開けそこに産卵する虫なので顎は強力だ。脚の力も強い。

ラミーカミキリ

ラミー髪切 コウチュウ目/カミキリムシ科/ラミーカミキリ属 成虫期/5月~7月

外来種

ラミーカミキリ 鎌倉中央公園 2017/07/01

ラミーカミキリ 鎌倉中央公園 2017/07/01

中国など原産。体長(鼻先~尻先)20mmに満たない小型のカミキリムシ(髪切虫)。ラミー(Ramie)とは外国産のカラムシ(苧)の一種。日本ではラミーの代わりにカラムシの葉によくとまって食べている。

カラムシに止まるラミーカミキリ 鎌倉中央公園 2017/07/01

カラムシに止まるラミーカミキリ 鎌倉中央公園 2017/07/01

体色は淡いエメラルドグリーンと黒のツートンで、その模様はタキシードを着た人やパンダに喩(たと)えられることが多い。ちょっと気になる面白い虫だ。警戒心は強めで、人が近づくとすぐさま飛んで逃げてしまうことハエ(蠅)のごとし。

カラムシに止まるラミーカミキリ 鎌倉中央公園 2017/07/01

カラムシに止まるラミーカミキリ 鎌倉中央公園 2017/07/01

柄や色味は個体差あり。

カラムシに止まるラミーカミキリ 葉山町・南郷上ノ山公園 2017/06/16

カラムシに止まるラミーカミキリ 葉山町・南郷上ノ山公園 2017/06/16

ホシベニカミキリ

星紅髪切 昆虫/コウチュウ目/カミキリムシ科 見頃/6月~8月

危険在来種保護

ホシベニカミキリ 横須賀市・光の丘水辺公園 2016/06/04

ホシベニカミキリ 横須賀市・光の丘水辺公園 2016/06/04

やや小型のカミキリムシ(髪切虫)。体色は赤みの強めな朱色で、黒い点々模様が入る。黒斑は左右非対称である。社叢(しゃそう)や公園木に多いタブノキ(椨)を主に食害する。滅多に見かけることはないが、生息数が少ないのか、ふつうタブノキなんかをまじまじ観察する機会がないからだけなのかは不明。タブノキの樹皮が楕円形の”うなぎパイ”形に傷つけられていたらホシベニカミキリの産卵痕。自分の体の大きさよりも広範囲にかじって傷つけてしまう。

ホシベニカミキリ 横須賀市・光の丘水辺公園 2016/06/04

ホシベニカミキリ 横須賀市・光の丘水辺公園 2016/06/04

体色は見るからに毒々しいが無毒。顔はかわいらしい。

キボシカミキリ

黄星髪切 昆虫/コウチュウ目/カミキリムシ科 見頃/6月~8月

危険外来種

キボシカミキリ 鎌倉中央公園 2017/07/22

キボシカミキリ 鎌倉中央公園 2017/07/22

中国原産という中型のカミキリムシ(髪切虫)。黒っぽい体に黄色の斑が入る。ヤマグワ(山桑)などを食害。神奈川県内にはヤマグワは多いので、キボシカミキリも目にする機会は比較的多いかもしれない。

キボシカミキリ 茅ヶ崎市・清水谷 2016/08/26

キボシカミキリ 茅ヶ崎市・清水谷 2016/08/26

キボシカミキリ 茅ヶ崎市・清水谷 2017/07/05

キボシカミキリ 茅ヶ崎市・清水谷 2017/07/05

キボシカミキリ 茅ヶ崎市・清水谷 2017/07/05

キボシカミキリ 茅ヶ崎市・清水谷 2017/07/05

似たような柄で体が大きいやつはシロスジカミキリ(白筋髪切)

クビアカツヤカミキリ

首赤艶髪切 昆虫/コウチュウ目/カミキリムシ科/ジャコウカミキリ属 見頃/6月~8月

危険外来種駆除稀少

生態系被害防止外来種リスト「総合対策外来種」

中国大陸原産の中型のカミキリムシ(髪切虫)。クロジャコウカミキリ(黒麝香髪切)とも。

幼虫は、ウメ(梅)モモ(桃)ソメイヨシノ(染井吉野)など人気が高いサクラ科の生木を食い荒らしやがては枯らしてしまう被害を発生させるため、害虫として悪名高い。サクラ科の木の樹皮や根元にフラス(Frass)と呼ばれる”糞が混じった細かい木屑”が付着していたら本種の寄生している可能性。

成虫は体長30mm前後。全体的には艶々(つやつや)した光沢ある黒色で、胸部(一般的な感覚では首に思える部分)だけ赤いのが最大の特徴。捕まえると強い臭(にお)いを発する。

日本国内では平成24年(2012)愛知県で初確認され、生息域を少しずつ拡大。その後、関東地方では、埼玉県、群馬県、東京都、栃木県でも発生が確認されており、神奈川県への侵入は時間の問題とみられる(平成29年(2017)7月現在)。被害拡大を防ぐためには寄生された樹木をすべて伐採し幼虫を抜本的に駆除する必要があるとされるが、発見場所がソメイヨシノの桜並木などであった場合は伐採がためらわれるため根絶が難しい。発生地には昆虫マニアが集まり大量に捕獲し持ち帰っているという。環境省は特定外来生物に指定し、飼育・運搬等を禁止する方針を示している。

クワカミキリ

桑髪切 昆虫/コウチュウ目/カミキリムシ科 見頃/6月~8月

危険在来種

ヤマグワの枝の皮を食べるクワカミキリ 鎌倉中央公園 2017/07/22

ヤマグワの枝の皮を食べるクワカミキリ 鎌倉中央公園 2017/07/22

まずまず大型のカミキリムシ(髪切虫)ミヤマカミキリ(深山髪切)にしてはちょっと小さいな、上翅(じょうし)の人でいう肩の部分に黒いぶつぶつ模様があるな、と感じたら本種。触角などにラミーカミキリ(ラミー髪切)色が入る。ヤマグワ(山桑)のみならず公園木や街路樹として重要なケヤキ(欅)の害虫となるため駆除される。

ヤマグワの枝の皮を食べるクワカミキリ 鎌倉中央公園 2017/07/22

ヤマグワの枝の皮を食べるクワカミキリ 鎌倉中央公園 2017/07/22

ウスバカミキリ

薄翅髪切 昆虫/コウチュウ目/カミキリムシ科 見頃/6月~8月

危険在来種

ウスバカミキリ 茅ヶ崎市浜之郷・小出川 2019/08/20 22:50

ウスバカミキリ 茅ヶ崎市浜之郷・小出川 2019/08/20 22:50

体長は5cm程度になり、まずまず大型のカミキリムシ(髪切虫)。夜行性で、カブトムシ(甲虫)を捕りに出かけると出くわすことがある。気性が荒いことで知られ、こそこそ逃げるどころか睨んでくる有様。噛まれないように注意。

ウスバカミキリ 茅ヶ崎市浜之郷・小出川 2019/08/20 22:50

ウスバカミキリ 茅ヶ崎市浜之郷・小出川 2019/08/20 22:50

ウスバカミキリ 茅ヶ崎市浜之郷・小出川 2019/08/20 22:59

ウスバカミキリ 茅ヶ崎市浜之郷・小出川 2019/08/20 22:59

ミヤマカミキリ

深山髪切 昆虫/コウチュウ目/カミキリムシ科 見頃/6月~8月

危険在来種

ミヤマカミキリ 茅ヶ崎市芹沢 2017/08/12

ミヤマカミキリ 茅ヶ崎市芹沢 2017/08/12

湘南・鎌倉・三浦半島でふつうに見られるカミキリムシ(髪切虫)としては最大級の種。成虫は夜行性でクヌギ(橡)などの樹液を舐めるため、カブトムシ(甲虫)獲りに出かけると遭遇することがある。名前に反して山地に限らず平地にも生息。

クヌギの樹液にたかるカブトムシとミヤマカミキリ 茅ヶ崎市芹沢 2017/08/12

クヌギの樹液にたかるカブトムシとミヤマカミキリ 茅ヶ崎市芹沢 2017/08/12

シロスジカミキリ

白筋髪切 昆虫/コウチュウ目/カミキリムシ科 見頃/5月~8月

危険在来種稀少保護

神奈川県レッドリスト2006「要注意種」

日本最大のカミキリムシ(髪切虫)。体は黒色で”黄色”い筋(すじ)模様が入る。この黄色い筋は死ぬと白色になるのだそうな。クヌギ(橡)などが生える雑木林に生息。湘南・鎌倉・三浦半島では昭和時代(-1989)までは昼間でも頻繁に見かけた普通種だったが、そういわれれば平成に入ってからは一匹たりともお目にかかれていない。

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『カミキリムシ』へのコメント

  1. 橋本 隆至 投稿日:2018/04/11(水) 11:16:53 ID:fb1c02f12 返信

    では、これらのカミキリムシ駆除には、どうしたらいいのか、有効な駆除薬品がありましたら、ぜひとも教えて頂けませんでしょうか。いちじく、など全滅の木が三本ではたりません。頭の痛い問題ですが、葉山は自然が豊かですが、すこし過度のカミキリムシ被害に
    困っています。お知恵を是非とも拝借したくぞんじます。お願い申し上げます。

    • mirusiru.jp 投稿日:2018/04/11(水) 17:23:33 ID:4b9b8ed63 返信

      当サイトは「身近な自然の保護」は謳っておりますが、高度な専門的知見を要する駆除技術に関する話は基本的に範疇外です。
      駆除薬品のご相談は製薬会社やその販売店へお願い致します。

      イチジクのカミキリムシ被害に関しては、初歩的なところでは以下のものが参考になるのではないでしょうか。
      http://www.ichijiku-farm.com/faq.html
      https://www.pref.chiba.lg.jp/annou/documents/27h22cibaecocard-ficus-carica.pdf
      現にどのような被害があり犯人は誰で今までどのような対処を試みその結果どうだったのか等々の具体的な話とのすり合わせを綿密にしていかない限り害虫駆除にはなかなか成果が表れないような気がしないでもありませんけれども。
      例えば三本の木が枯死したとのことですが、果樹園が行っているような”ネットで囲って害虫が果樹に貼り付くこと自体を忌避する”という基本的な予防を効果的に行っていたのか、これまでどのような薬剤を試みたのか、「イチジク カミキリムシ」で検索を行えば大量に出てくる対処方法のどこがどう駄目だったのか等々。
      葉山や鎌倉などは虫の世界の中に人間が入り込んで生活しているようなものですから害虫被害に関してはもう毎日毎日いたちごっこを繰り返すか諦めて受け入れるかしか個人レベルではできないのですが、現に目に余る被害が出てくると悩ましいばっかりですね。
      以下、園芸書(関連リンクも含めて)。
      https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%82%B8%E3%82%AF-NHK%E8%B6%A3%E5%91%B3%E3%81%AE%E5%9C%92%E8%8A%B8-%E3%82%88%E3%81%8F%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E6%A0%BD%E5%9F%B912%E3%81%8B%E6%9C%88-%E5%A4%A7%E6%A3%AE-%E7%9B%B4%E6%A8%B9/dp/4140402660