タラノキ

楤木 セリ目/ウコギ科/タラノキ属 旬/3月下旬~4月上旬 花期/8月下旬~9月 結実期/9月下旬~10月
学名/Aralia elata (Miq.) Seem.

食用自生種保護

タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/23

#タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/23

林縁部などに生える落葉低木で、雌雄同株(しゆうどうしゅ)。神奈川県内にも広く自生するとされる。湘南・鎌倉・三浦半島で稀に見るのは人為的に植えられたもの(の名残り)のような気も。

タラノキ(メダラ) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/05/25

#タラノキ(メダラ) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/05/25

タラノキの初夏の葉 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09

#タラノキの初夏の葉 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09

初夏以降のタラノキは春の”たらの芽”の時期とは様子が打って変わって、葉柄や葉脈に凶暴な棘(とげ)がたくさん見られる異様な木になっているだろう。”まさかこれがあのタラノキなのか?”といった状況。棘があって危ないからという理由で、タラノキと知らず切られてしまうこともあるようだ。

タラノキの初夏の葉 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09

#タラノキの初夏の葉 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09

タラノキの葉裏 横須賀市・馬堀自然教育園 2017/07/07

タラノキの葉裏 横須賀市・馬堀自然教育園 2017/07/07

メダラ(雌楤)は幹や葉に棘(とげ)がない、または少ないタラノキのこと。雌雄をいうものではない。

タラノキ(メダラ)の棘のない幹 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/24

#タラノキ(メダラ)の棘のない幹 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/24

タラノキの芽(たらの芽)

タラノキの新芽を”たらの芽”といい、春ならではの山菜として絶大な人気を誇る。天麩羅などにするとよい。東京のソメイヨシノ(染井吉野)が見頃を迎えたとかいうニュースがテレビ・新聞を賑わすようになった頃、タラノキの頂芽(ちょうが)が割れて若葉が顔を出す。その瞬間が採り頃。たった一日でずいぶんと成長してしまうので食べ頃のものを採取するには予め芽の様子を観察し収穫日を予測しておくことが必要になる。

収穫するには少し早いタラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/24

収穫するには少し早い#タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/24

タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) ※上の写真と同一個体 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/27

#タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) ※上の写真と同一個体 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/27

これくらいの、葉が左右に開いていない状態のものが採り頃。

タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) ※上の写真と同一個体 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/28

#タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) ※上の写真と同一個体 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/28

タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) ※上の写真と同一個体 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/29

#タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) ※上の写真と同一個体 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/29

タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) ※上の写真と同一個体 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/31

#タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) ※上の写真と同一個体 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/31

タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/24

#タラノキ(メダラ)の芽(たらの芽) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/03/24

タラノキの芽(たらの芽) 藤沢市・川名清水谷戸 2017/04/02

#タラノキの芽(たらの芽) 藤沢市・川名清水谷戸 2017/04/02

タラノキ(メダラ)の収穫されずに残された側芽(たらの芽) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/04/13

#タラノキ(メダラ)の収穫されずに残された側芽(たらの芽) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/04/13

たらの芽は、幹の頂上に付く頂芽(ちょうが)が旨いという。芽はすべて摘み取ってしまう葉を伸ばすことができず株が枯れてしまうので、側芽(そくが)は収穫せずに必ず残すのが鉄則。

タラノキ(メダラ)の収穫されずに残された側芽(たらの芽) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/04/13

#タラノキ(メダラ)の収穫されずに残された側芽(たらの芽) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/04/13

タラノキの伸長した芽 東京都小平市・薬用植物園 2017/04/08

#タラノキの伸長した芽 東京都小平市・薬用植物園 2017/04/08

市販のタラの芽は鮮度が落ちて傷んでいるものも多いので注意したい。芽の先端が少しでも茶色や黒色に変色しているようであればもう駄目、基部の見えない内部はもっと腐敗が進行している疑いあり。買ったその日に食べ切ること。味は個体差あるも、ちょっとばかりえぐいピーマンとでもいったところか。フキノトウ(蕗の薹)ほど強烈な苦みはないので、比較的食べやすい春の山菜である。スーパーマーケットの総菜コーナーで天麩羅にされて売っているものの食感や風味は論じるに値しないレベルで落ちる。

市販のタラノキの芽(たらの芽)、じつは既にちょっと傷んでいる 2021/02/18

市販の#タラノキの芽(たらの芽)、じつは既にちょっと傷んでいる 2021/02/18

市販のタラノキの芽(たらの芽)、じつは既にちょっと傷んでいる 2021/02/18

市販の#タラノキの芽(たらの芽)、じつは既にちょっと傷んでいる 2021/02/18

あまり枝分かれしない一本幹に棘が多いのがタラノキである。同じウコギ科のハリギリ(針桐)の幼木もタラノキによく似ている。湘南・鎌倉・三浦半島のハイキングコース沿いなどで比較的頻繁に出会えるのはハリギリの方。棘のないコシアブラ(漉油)も同様に山菜となる。なお幹に棘のないものはウルシ(漆)の芽である可能性もあるので注意が必要。ウルシは体質によりかぶれる人もあるため、うっかり食べると喉もかぶれて呼吸困難に。湘南・鎌倉・三浦半島でウルシを見ることは(鎌倉広町緑地を除いて)まずないが。

ウルシの芽 東京都小平市・薬用植物園 2017/04/08

参考)#ウルシの芽 東京都小平市・薬用植物園 2017/04/08

タラノキの花

茎の頂上で上向きに咲く。大きく育った株では人の目線よりも遙かに高所で咲くため観察できず、小さめのものでは今度は花が付かず、とまぁなかなか花見に難しい。

タラノキ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/09/12

#タラノキ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/09/12

花は両性花と雄花があるらしい。開花は両性花の雄性期、雌性期、雄花の順か。

タラノキ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/09/12

#タラノキ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/09/12

タラノキの両性花の咲き終わり(若い実)と開花した雄花か 茅ヶ崎市浜之郷 2018/09/12

#タラノキの両性花の咲き終わり(若い実)と開花した雄花か 茅ヶ崎市浜之郷 2018/09/12


横浜市南区・#こども植物園、横浜市金沢区・横浜自然観察の森、横浜市栄区・#栄プール~天園(一地帯に多い

馬堀自然教育園、藤沢市・#川名清水谷戸(栽培)、新林公園(冒険広場中段の東方)

※基本的にすべて栽培されているものであり、無断で自由にタラの芽を採取してよいものはない。

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コウテイダリア