藪萱草 クサスギカズラ目/ワスレグサ科/ワスレグサ属 花期/6月下旬~7月
学名/Hemerocallis fulva L. var. kwanso Regel
薬用自生種保護
ヤブカンゾウ 中井町松本 2022/06/21
田んぼの畔や河川の土手といったやや湿り気の多い草地に生える多年草。元は中国原産とかいうが、『神奈川県植物誌2018』によれば、中国でも栽培されども野生はないないとのことで、結局のところ原産地は不明。漢名カンゾウ(萱草)はその中国で栽培されているヤブカンゾウ(学名/Hemerocallis fulva var. fulva)。萱草とは、見ていると心配事も忘れさせてくれるほどに美しい花を咲かせる草、の意か。ユリ(百合)に似た植物でかつてはユリ科に分類されてもいたが、葉の付き方が異なることもあって現在は別種の扱い。湘南・鎌倉・三浦半島では、人里に近い自然豊かな場所、つまり里山周辺の野山や道路沿いで野草として見かけることがある。栽培はふつうされない。
田んぼに生えたヤブカンゾウ 鎌倉広町緑地 2019/07/21
田んぼに生えたヤブカンゾウ 中井町松本 2022/06/21
ヤブカンゾウ 茅ヶ崎市・清水谷 2017/07/05
#ヤブカンゾウの花茎 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
#ヤブカンゾウの葉 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
#ヤブカンゾウの葉 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
#ヤブカンゾウの花茎に付く小さな葉 茅ヶ崎市浜之郷 2020/07/04
ヤブカンゾウの花
変種の関係にあるノカンゾウ(野萱草)やハマカンゾウ(浜萱草)と同系統の花で、花色は同様に橙赤色(とうせきしょく)。但し両者は花弁が六枚の一重咲きなのに対し、ヤブカンゾウは八重咲き(というほど花弁数は多くはないけれども)である。また三者は微妙に花期にズレがあり、ヤブカンゾウ、ノカンゾウ、ハマカンゾウの順に開花してゆく。生える場所も異なる。一日花(ときにそうでないこともあるようだが)。
#ヤブカンゾウ 鎌倉市・収玄寺 2018/07/08
#ヤブカンゾウ(細かい点々は梅雨の雨雫) 茅ヶ崎市浜之郷 2020/06/24
#ヤブカンゾウ(細かい点々は梅雨の雨雫) 茅ヶ崎市浜之郷 2020/06/24
#ヤブカンゾウ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/06/24
#ヤブカンゾウ 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
ヤブカンゾウ 茅ヶ崎市・清水谷 2017/07/05
#ヤブカンゾウ 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
#ヤブカンゾウ 平塚市・花菜ガーデン 2020/06/29
ヤブカンゾウ 中井町松本 2022/06/21
#ヤブカンゾウの花後に残った花茎、実はできない 茅ヶ崎市浜之郷 2020/07/04
本種などを元に改良された園芸品種は、ワスレグサ属に分類されるものという意味で学名からヘメロカリス(Hemerocallis)と呼ばれる。
鎌倉市西御門・#来迎寺(本堂前、6月下旬~7月中旬)
#収玄寺、#大船フラワーセンター(サクラ・林床ボーダーに・名板あり、離れた並びにノカンゾウも、花の築山にはハマカンゾウあり)、鎌倉広町緑地、清水谷(少ない)、#花菜ガーデン(枝百景の丘東端に)、大磯町東小磯・東海道松並木(中央分離帯に多め)
中井町・「中井町役場入口」交差点(周辺一帯の田んぼの畔にたいへん多い、田植え前後と夏前に刈払われる)
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)