アメリカザリガニ

アメリカザリガニ 座間市上郷産 2016/08/04

亜米利加蜊蛄 甲殻類/エビ目/アメリカザリガニ科/アメリカザリガニ属 見頃/4月~9月

外来種駆除

外来生物法「要注意外来生物」(廃止)
生態系被害防止外来種リスト「緊急対策外来種」
日本生態学会「日本の侵略的外来種ワースト100」

米国原産の外来種。団塊の世代以上の高齢者はエビガニとも呼ぶ。成長すると体が赤色に染まり美しく、特に大型で真っ赤なオス個体は”マッカチン”(アクセントは頭の”マ”に、関東地方の方言らしい)なる謎の愛称が付けられ子供たちの間で人気が高い。
気温が20℃程度になると冬眠から目覚める個体がちらほら出てくるため、早ければ2月上旬から見ることができる。

アメリカザリガニのオス(マッカチン) 座間市上郷産 2016/08/04

アメリカザリガニのオス"マッカチン" 座間市上郷産 2016/08/04

日本在来のザリガニ(ニホンザリガニ)は北海道と東北地方にのみ生息し、関東地方にはいないとされる。アメリカザリガニの若い個体は淡褐色をしており赤みが見られないため昭和時代(-1989)は誤ってニホンザリガニと呼ばれ、地味で捕る価値がないものとして子供に避けられていた。

アメリカザリガニの幼体 引地川親水公園産 2016/07/11

アメリカザリガニの幼体 引地川親水公園産 2016/07/11

ニホンザリガニと呼ばれていたアメリカザリガニの若い個体 座間市上郷産 2016/08/04

"ニホンザリガニ"と呼ばれていたアメリカザリガニの若い個体 座間市上郷産 2016/08/04

雑食で何でも食べる。オタマジャクシや小魚やミミズのみならず、草もよく食べる。飼うのであれば、ダイソーなどの百円ショップで売られているザリガニ用の配合飼料が安価で清潔で簡便。よく動きよく食べるため飼育して楽しいが、その反面、よく食べ散らかしよく糞をするため水がすぐに汚れて強烈な悪臭を放つようになる。飼育にはろ過器が備わった水槽か毎日二度ないし一度の水替えが必要であり、安易な気持ちで飼い始めると後悔すること必至だ。
繁殖力が強いためすぐに数が増え、ブラックバスのようにいくら捕獲しても減ってくれない事態に。稀少なトウキョウサンショウウオ(東京山椒魚)でもイモリ(井守)でもメダカ(目高)でもモ(藻)でも何でも根こそぎ食べてしまい、生き物の数を減らしてしまうのみならずその生息環境ごと壊滅させる。生態系を破壊し過ぎる外来生物として社会問題化して久しい。大型の肉食魚類(ナマズなど)や肉食動物(タヌキ、イタチなど)が激減してしまった昭和の頃は最大の天敵は人間の子供だったが、現代においてはザリガニ池や河川は転落すれば溺れて危険だとしてフェンス(柵)が張り巡らされ近づくことさえ叶わなくなったところも多い。環境保護に取り組む大人が細々と駆除に取り組んでいるが、めぼしい成果をあげられていないのが現状。田んぼにアメリカザリガニが棲みつくと畦(あぜ)に穴を開けてしまい、水量の調整ができなくなる問題も。

冬は土にトンネルを掘って冬眠する。大人になるのに三年、寿命は三年から五年程度である。若いうちはよく脱皮をするが、飼育環境下では脱皮失敗が原因で突然死することが多い。脱皮中の状態でひっくり返っていれば死んでいる。

脱皮失敗で死んだアメリカザリガニの幼体 引地川親水公園産 2016/07/12

脱皮失敗で死んだアメリカザリガニの幼体 引地川親水公園産 2016/07/12

アメリカザリガニの移入は、昭和2年(1927)に食用ガエル(ウシガエル)の餌として鎌倉食用蛙養殖場(神奈川県鎌倉市岩瀬、現在いわせ下関青少年広場改め岩瀬下関防災公園(いわせしもぜき-))に導入されたのが最初という。アメリカザリガニの日本帰化は鎌倉が発祥かもしれない。
ちなみに、神奈川県内で問題になっているタイワンリス(台湾栗鼠)の帰化は、江の島から。

アメリカザリガニのオス(マッカチン) 座間市上郷産 2016/08/04

アメリカザリガニのオス”マッカチン” 座間市上郷産 2016/08/04

ザリガニは背中を持てば爪で挟まれることは絶対にない。

アメリカザリガニの持ち方 座間市上郷産 2016/08/04

アメリカザリガニの持ち方 座間市上郷産 2016/08/04

アメリカザリガニのハサミの威力は、血が出るか出ないかぎりぎりのラインの痛さ、だ。出川哲朗の鉄板芸といえば鼻ザリガニだが、(ちゃんと挟んでくれていれば)じつは本当にかなり痛い。
そういえば子供の頃、アメリカザリガニの巣(土中に掘った穴)に手を突っ込んで、指がハサミで挟まれたら引き抜いて捕るという荒業があった。今思えば感染症に罹る危険もあったかなと思う。

アメリカザリガニのオスとメスの見分け方


手で持ち上げて(あるいは、透明容器に入れて下から覗き)腹(一般には尻尾と呼ばれる部分)を見る。

アメリカザリガニのオス
オス

頭側の一対の大きな腹肢が合掌してなむなむ拝んでいる。

アメリカザリガニのメス
メス

腹全体的に透明なやや長めの腹肢がひらひらとなびいている。たくさんの卵をここに溜め込んで抱くため、腹肢が長めになっている。

他に、オスの方が鋏脚(きょうきゃく、ハサミ)が大きい(幅があり厚い)などの違いもあるが、不慣れな人が一目で明確に判別できるものではないので、腹肢で確認するのが一番。