韮 クサスギカズラ目/ヒガンバナ科/ネギ属 花期/8月下旬~9月 結実期/10月~11月上旬
学名/Allium tuberosum Rottler ex Spreng.
食用
#ニラ 茅ヶ崎市萩園 2018/09/19
中国原産の多年草。レバニラ炒め、のニラ。食用の野菜でスーパーマーケットで売られているあのニラ。農地の隅っこや、誰が育てているわけでもなさそうなものが畑の周辺のひょんな場所に生えていることが多い。道端などに逸出していることも。夏の終わりに花が咲いてはじめてそれがニラだったと気づかされるわけだが。少数では育ちが悪くなるらしく、ある程度まとまって生えているのがふつう。湘南・鎌倉・三浦半島では、市街地では見かけないが、農地ある地域やいわゆる里山ではよく遭遇することがある。
農地隅っこで花を咲かせる、#ニラの典型的な生え方 茅ヶ崎市堤 2016/08/31
#ニラの全体姿 茅ヶ崎市浜之郷 2020/06/21
葉はしんなり柔らかく、無毛で若々しい。千切ってみればニラ特有の(一般的には”餃子のにおい”と認識されるか)芳香を放つ。庭などに生えているニラを採って食べたらじつはそれは有毒なスイセン(水仙)の葉で、一家全員腹痛に嘔吐で救急搬送、などという食中毒事故が毎年必ず発生しているので最大限に注意を払うこと。スイセンの葉は硬めでニラ臭がないのだが、見た目は確かによく似ておりたいへん紛らわしい。
#ニラの葉(背景の虫食い葉はタマリュウ) 市販品 2020/01/24
#ニラの鱗茎 茅ヶ崎市浜之郷 2020/06/21
畑で栽培しているニラをハタケニラ(畑韮)という。とか言いたくなるが、ハタケニラという植物はニラとはまったくの別種。ハタケニラはニラでない。北米原産の帰化植物で、沿道や畑周辺、民家の庭などに生えてくる食用にならない厄介雑草。その辺の野良に逸出して生えているニラをノニラ(野韮)、とも言わない。ノニラは中国やモンゴルなどに分布する(日本にはない)近似の他種(学名/Allium ramosum L.)のことである。色々紛らわしい。
ニラの花
花は清楚な白。ニラとは思わず、近所の市民農園周りで目にしている人は多いのではないか。
#ニラ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/09/24
#ニラの花 茅ヶ崎市堤 2016/08/31
#ニラの花 茅ヶ崎市堤 2016/08/31
ニラは花期が長めなため、実が混じった咲き終わりの状態で人目に触れることも多かろう。
#ニラの実が混じった咲き終わりの花 茅ヶ崎市浜之郷 2020/09/06
#ニラの実が混じった咲き終わりの花 茅ヶ崎市浜之郷 2020/09/06
ノビル(野蒜)は初夏に、ニラは晩夏に開花する。ハナニラ(花韮)は花の観賞用に導入された外来の別種。なおハナニラ(ふつう花ニラと表記される)はニラが花の蕾を付けた状態のもの(食用にされる、旬/8月中旬~9月初旬)をいうこともあるので注意したい。
#ニラの蕾(花ニラ) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/09/01
ニラの実
#ニラの完熟した実と露出した黒い種子 茅ヶ崎市浜之郷・小出川 2018/10/28
鎌倉市・#大町會館
ハタケニラの開花期が、梅雨前の頃なので、花の咲く時期で見分けがつきます。
今、ノビルのむかごを植えて育て始めたので、同じく、ニラも探して植えようかと思います。
確かに、畑の跡地だった場所に人知れず咲いているので、鱗茎を掘り起こすのが楽しみになりました。