オオブタクサ

大豚草 キク目/キク科/ブタクサ属 葉の見頃/8月 花期/9月 結実期/10月
学名/Ambrosia trifida L.

花粉症外来種駆除

外来生物法「要注意外来生物」(廃止)
生態系被害防止外来種リスト「重点対策外来種」
日本生態学会「日本の侵略的外来種ワースト100」

オオブタクサ 寒川町宮山・相模川 2021/09/10

#オオブタクサ 寒川町宮山・相模川 2021/09/10

北米原産の一年草。日当たりと水気を好む。ぱっと見はヒマワリ(向日葵)のような巨大な草。まさにアメリカンサイズで、太くて丈夫な一本茎を直立させて環境により1.5~3.5m程度、あるいはそれ以上の背丈に成長する。河川敷や川の中州、公園の外れなど、特に行政が土木工事を行った場所に分布を広げてよく増える。いわゆる侵略的外来種として野良に生える帰化雑草である。侵略性はブタクサ(豚草)を遙かに凌(しの)ぎ、大群生する。湘南・鎌倉・三浦半島でもたくさん帰化がみられる普通種。住宅地や道端といった乾燥気味な場所にはセイタカアワダチソウ(背高泡立草)が陣取っており、オオブタクサは生えてこない。

汚泥が堆積した中州を埋め尽くすオオブタクサ(右側、草丈2m超) 茅ヶ崎市萩園・小出川 2018/07/13

汚泥が堆積した中州を埋め尽くすオオブタクサ(右側、草丈2m超) 茅ヶ崎市萩園・小出川 2018/07/13

オオブタクサ 平塚市・馬入水辺の楽校 2018/08/26

オオブタクサ 平塚市・馬入水辺の楽校 2018/08/26

オオブタクサの群生 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/09/08

オオブタクサの群生 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/09/08

オオブタクサの群生 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/09/08

オオブタクサの群生 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/09/08

オオブタクサ 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2016/09/12

オオブタクサ 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2016/09/12

茎はヒマワリのように直立して太くて有毛。棘(とげ)はないが表面がざらざらしており、すれると痛い。葉腋(ようえき)から枝もよく出す。

オオブタクサの茎 寒川町一之宮・相模川 2018/07/10

オオブタクサの茎 寒川町一之宮・相模川 2018/07/10

葉の形状はブタクサと異なりクワ(桑)の葉に似て三裂する。オオブタクサは別名クワモドキ(桑擬)とも。巨大なトリ(鳥)の足跡にも見えるか。大きな葉っぱは初夏に突如出現し、人目に触れるようになるだろう。株はどこまでも大きくなるので、見つけ次第すぐ、できるだけ若く小さなうちに引っこ抜いて駆除してしまいたい。生育不十分な葉は三裂しない。大きく成長した葉はよく五裂にもなる。

オオブタクサの葉 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/06/21

オオブタクサの葉 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/06/21

オオブタクサの葉 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/06/21

オオブタクサの葉 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/06/21

オオブタクサの葉 茅ケ崎里山公園 2017/08/17

オオブタクサの葉 茅ケ崎里山公園 2017/08/17

オオブタクサの三裂する葉 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2016/09/12

オオブタクサの三裂する葉 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2016/09/12

オオブタクサの五裂する葉 茅ヶ崎市・柳島キャンプ場 2020/08/22

オオブタクサの五裂する葉 茅ヶ崎市・柳島キャンプ場 2020/08/22

オオブタクサの葉 横浜市緑区・四季の森公園 2021/07/10

オオブタクサの葉 横浜市緑区・四季の森公園 2021/07/10

オオブタクサの五裂する葉 横浜市緑区・四季の森公園 2021/07/10

オオブタクサの五裂する葉 横浜市緑区・四季の森公園 2021/07/10

一度刈られて復活したやや貧相なオオブタクサ 藤沢市・新林公園 2023/09/15

一度刈られて復活したやや貧相なオオブタクサ 藤沢市・新林公園 2023/09/15

オオブタクサの花

茎の頂上部から直立する花穂(かすい)が特徴的。これが雄花で、飛散させる花粉はブタクサと並んで花粉症の原因になることが知られ、大いに嫌われている。初秋に差し掛かるとなんだか鼻がむずかゆい、などの症状はこのオオブタクサが犯人かもしれない。

オオブタクサ 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2016/09/12

オオブタクサ 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2016/09/12

オオブタクサの雄花 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/09/08

オオブタクサの雄花 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/09/08

オオブタクサの雄花穂 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2016/09/12

オオブタクサの雄花穂 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2016/09/12

オオブタクサの雄花穂 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2016/09/14

オオブタクサの雄花穂 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2016/09/14

少し触れてしまっただけで大量の花粉を散布したオオブタクサの雄花 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2016/09/14

少し触れてしまっただけで大量の花粉を散布したオオブタクサの雄花 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2016/09/14

雌花は葉腋(ようえき)にあり。ただし、小さすぎて視認しがたい。雌蕊の二裂した花柱(かちゅう)が小さいながらにょきっと飛び出てVサインをしているように見えるのがそれ。花弁はない。

オオブタクサの雌花 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/09/08

オオブタクサの雌花 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/09/08

オオブタクサの雌花 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/09/08

オオブタクサの雌花 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/09/08

刈払われたオオブタクサが亡霊のように蘇り、秋(11月中旬~12月上旬)に花を咲かせることがある。復活オオブタクサの草丈はだいたい人の膝(ひざ)下から腰程度と低いのでオオブタクサには見えないかもしれないが。また葉は三裂していないものも目立つ。

オオブタクサの実

初秋、オオブタクサは枯れ始めたり台風になぎ倒されたりとかなり汚らしい荒れた姿となるが、その頃に密かに実を熟す。実は目立たないので、ふつうの人に目には触れることはないだろう。

実が出来始めたオオブタクサ 小田原市早川 2023/10/02

実が出来始めたオオブタクサ 小田原市早川 2023/10/02

実が出来始めたオオブタクサ 小田原市早川 2023/10/02

実が出来始めたオオブタクサ 小田原市早川 2023/10/02

オオブタクサの若い実 小田原市早川 2023/10/02

オオブタクサの若い実 小田原市早川 2023/10/02

オオブタクサの一部熟しかけている実 東京都日野市 2019/10/20

オオブタクサの一部熟しかけている実 東京都日野市 2019/10/20

オオブタクサの一部熟しかけている実 東京都日野市 2019/10/20

オオブタクサの一部熟しかけている実 東京都日野市 2019/10/20

オオブタクサの完熟した実 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/10/31

オオブタクサの完熟した実 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/10/31

オオブタクサの実が完熟して枯れたもの 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/10/31

オオブタクサの実が完熟して枯れたもの 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/10/31

オオブタクサの実が完熟して枯れたもの 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/10/31

オオブタクサの実が完熟して枯れたもの 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/10/31

オオブタクサの完熟して枯れた実 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/10/31

オオブタクサの完熟して枯れた実 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/10/31

オオブタクサの完熟して枯れた実と種子 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/11/01

オオブタクサの完熟して枯れた実と種子 茅ヶ崎市萩園・相模川沿い 2018/11/01

種子(のように見える痩果(そうか))の殻は硬く、何年も発芽することなく土中で眠り続けるものが出る(土壌シードバンク)。一年草でありながら、刈っても刈っても同じような場所にまた来年もしっかりと生えてきてしまうだろう。

発芽は春遅めから初夏にかけて。

オオブタクサの発芽 茅ヶ崎市浜之郷 2021/05/15

#オオブタクサの発芽 茅ヶ崎市浜之郷 2021/05/15

オオブタクサの発芽(子葉にかぶりついているのは種子の殻) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/11

#オオブタクサの発芽(子葉にかぶりついているのは種子の殻) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/11

オオブタクサの発芽 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/11

#オオブタクサの発芽 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/11


茅ケ崎里山公園(谷の家近くの竹林周辺)、茅ヶ崎市柳島・しおさいの森

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