バイカオウレン

梅花黄連 キンポウゲ目/キンポウゲ科/オウレン属 花期/2月~3月中旬
学名/Coptis quinquefolia Miq.

稀少

神奈川県レッドリスト2020「絶滅危惧IA類」
神奈川県レッドリスト2006「絶滅危惧IB類」

バイカオウレン 箱根湿生花園 2018/03/12

#バイカオウレン 箱根湿生花園 2018/03/12

寒冷な山地の針葉樹林に生える常緑の多年草。草丈10cm前後の小型な山野草である。おそらく実物は、思っていた以上にちっちゃいと感じるだろう。日本固有種。名は、花がウメ(梅)に似た、オウレンの仲間、の意。別名ゴカヨウオウレン(五加葉黄連)。中国名で五加と呼ばれるウコギ(五加木)の仲間に葉の形状が似ていることに因む。神奈川県内では箱根のごく一部地域でのみ自生が確認されている。湘南・鎌倉・三浦半島では栽培されているものもほとんど見かけない。

バイカオウレン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2023/02/09

#バイカオウレン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2023/02/09

バイカオウレン 箱根湿生花園 2018/03/12

#バイカオウレン 箱根湿生花園 2018/03/12

バイカオウレン 箱根湿生花園 2018/03/12

#バイカオウレン 箱根湿生花園 2018/03/12

バイカオウレン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2023/02/09

#バイカオウレン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2023/02/09

葉は、小葉五枚の鳥足状複葉。それぞれの小葉は浅く三裂し、鋭い鋸歯がある。花がよく似ているも、小葉が三枚で、花茎(かけい)が褐色だったら近似種のミツバノバイカオウレン(三葉の梅花黄蓮)、花茎が緑色だったらミツバオウレン(三葉黄蓮)だろう。両者を見かける機会はバイカオウレン以上にないと思うが。

バイカオウレンの葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2023/02/09

#バイカオウレンの葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2023/02/09

バイカオウレンの葉 箱根湿生花園 2018/03/12

#バイカオウレンの葉 箱根湿生花園 2018/03/12

令和5年(2023)4月から放送が開始されるNHK連続テレビ小説『らんまん』のモデルとなった植物学者牧野富太郎が愛した花として(ごく一部の方面で)知られている。

バイカオウレンの花

両性花。学術的には、小さな黄色いものが(蜜を出している)花弁で、白色の花弁に見えるものは萼片である。地面近くで咲くので、雨後は泥跳ねで汚れがち。強風でも砂にまみれる。花茎は褐色。

バイカオウレン 箱根湿生花園 2018/03/12

#バイカオウレン 箱根湿生花園 2018/03/12

バイカオウレン 箱根湿生花園 2018/03/12

#バイカオウレン 箱根湿生花園 2018/03/12

バイカオウレン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2023/02/09

#バイカオウレン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2023/02/09

バイカオウレン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2023/02/09

#バイカオウレン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2023/02/09


東京都文京区・#小石川植物園(冷温室)、東京都小平市・#東京都薬用植物園(温室付近の鉢植え)、東京都調布市・#野草園(鉢植え、3月1日開園)、東京都八王子市・#高尾山野草園

#大船フラワーセンター(令和5年(2023)コノテガシワに最も近いサルスベリ(「さるすべり」の樹名板あり)下に10株植栽、令和6年(2024)4株程度開花)、#東慶寺

相模原市緑区・#城山かたくりの里(3月第2土曜日開園)、#箱根湿生花園(3月中旬、ミツバノバイカオウレンも、3月中旬頃開園)

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

『日本の固有植物』 加藤雅啓・海老原淳編 東海大学出版会発行(2011)

『牧野 日本植物図鑑』 牧野富太郎著 北隆館発行(1940)

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