天南星 オモダカ目/サトイモ科/テンナンショウ属 花期/2月中旬~5月 結実期/11月
学名/Arisaema spp.
テンナンショウ属に分類される植物の総称。生薬となる主にマムシグサ(蝮草)の塊茎(かいけい)を指すようであるが、一般的にはマムシグサの仲間を全部ひっくるめてテンナンショウと呼ぶ。仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる覆いが特徴。可憐なミズバショウ(水芭蕉)とは打って変わって、姿は怪奇で不気味。この中に肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれる棒状の穂になっている花が収納されている。仏炎苞から顔を覗かせる肉穂花序上部を付属体という。サトイモ(里芋)やコンニャク(蒟蒻)の仲間なので、地中に芋状の塊茎ができる。ただし有毒なので食べられない。湘南・鎌倉・三浦半島にも、丘陵地などの半日陰な林床にいくつかの自生種がある。
テンナンショウの実
初冬、実が緑色から真っ赤に熟す。花は咲けども実はなかなかならないのでお目にかかれる機会は希。トウモロコシ(玉蜀黍)のような形状をしているが有毒なので食べてはいけない。雌雄異株(しゆういしゅ)で、実がなるのは雌株のみ。ただしテンナンショウは性転換するものがある。
実が熟す頃には葉がほとんど虫に食われていたり腐っていたりで同定は簡単ではない。実もじきに朽ちてその場で倒伏する。
ホソバテンナンショウ?の実 箱根・大涌谷湖尻自然探勝歩道 2014/11/15
ホソバテンナンショウ?の実 箱根・大涌谷湖尻自然探勝歩道 2014/11/15
#ムサシアブミの倒伏した実 鎌倉市・浄妙寺 2016/12/08
シマテンナンショウ
島天南星 オモダカ目/サトイモ科/テンナンショウ属 花期/2月中旬~4月 結実期/11月
有毒自生種稀少保護
ウラシマソウ
浦島草 オモダカ目/サトイモ科/テンナンショウ属 花期/4月~5月 結実期/11月
有毒自生種
ムラサキマムシグサ
紫蝮草 オモダカ目/サトイモ科/テンナンショウ属 花期/4月~5月 結実期/11月
有毒自生種稀少保護
ミミガタテンナンショウ
耳形天南星 オモダカ目/サトイモ科/テンナンショウ属 花期/4月~5月 結実期/11月
有毒
ムサシアブミ
武蔵鐙 オモダカ目/サトイモ科/テンナンショウ属 花期/4月~5月 結実期/11月
有毒自生種稀少保護
ユキモチソウ
雪餅草 オモダカ目/サトイモ科/テンナンショウ属 花期/4月~5月 結実期/11月
有毒稀少
環境省レッドリスト2018「絶滅危惧II類(VU)」
ホソバテンナンショウ
細葉天南星 オモダカ目/サトイモ科/テンナンショウ属 花期/5月 結実期/11月
有毒