浜大根 アブラナ目/アブラナ科/ダイコン属 葉の旬/11月中旬~下旬 根の旬/2月中旬 花期/4月~5月
食用自生種
ハマダイコン 鎌倉市稲村ガ崎・極楽寺ポンプ場 2019/03/15
名前のとおり浜辺に生育する一年草(越年草)。野生のダイコンである。砂浜と土の境界辺りに好んで生える。神奈川県内では三浦半島などで雑草として生えている。特に三浦市毘沙門海岸に大群生あり。川を少し遡上した場所にも生えることがある。
ハマダイコン 鎌倉市七里ガ浜・江ノ電沿線 2012/04/21
ハマダイコン 鎌倉市稲村ガ崎・極楽寺ポンプ場 2019/03/15
名前がよく似たハナダイコン(花大根)と混同しないよう。
ハマダイコンの葉
11月は柔らかい若葉が伸びてきた頃で、食用になる。伸張すると硬くなり毛もごわごわし始めるので、できるだけ若く、やわらかいものを摘み取りたい。ガ(蛾)の幼虫が付いていることがあるので、摘み取りは軍手など着用のこと。
ハマダイコンの若葉 三浦市・毘沙門海岸 2015/11/22
ハマダイコンの若葉 三浦市・毘沙門海岸 2015/11/22
ハマダイコンの硬くなった葉 鎌倉市・材木座海岸 2017/02/25
ハマダイコンの葉 茅ヶ崎市汐見台 2019/03/12
ハマダイコンの根
ハマダイコンは根菜でお馴染みの栽培品種のダイコンが野に逃げ出し野生化したものとかいわれているが、ハマダイコンの根はあんなにふっくら柔らかには育たない。瑞々(みずみず)しさも乏しい。薹(とう、花茎)が立つ前の若いものであれば食べられるが、ピーラー(皮むき器)で皮を剥いたら食べる部分がほとんどなくなってしまうようなもの。
ハマダイコンの根 鎌倉市・材木座海岸 2017/02/25
ハマダイコンの根 鎌倉市・材木座海岸 2017/02/25
花が咲いた後のハマダイコンの根は、ダイコンらしきは表面のみでゴボウ(牛蒡)以上に硬い芯あり、とても食べられたものではなかった。辛味がおそろしく強いので、マニア向けの大根おろしにするのがよいか。
開花後のハマダイコンの根 鎌倉市材木座 2012/04/24
平成28年(2016)頃から、鎌倉だいこん未来研究クラブ(代表/さとうえだ氏=鎌倉市佐助の料理店・福来鳥(ふくどり)店主)が鎌倉市由比ガ浜自生のハマダイコンを栽培し”鎌倉大根”と名付けて市販を開始した。新たな鎌倉野菜として定着するか注目される。11月下旬 佐助稲荷神社で鎌倉大根収穫祭、販売は若宮大路沿いにある鎌倉市農協連即売所(通称「レンバイ」)にて。
ハマダイコンの花
白にうっすら薄紫色がかったナノハナ(菜の花)のような花を咲かせる。花色の濃淡はやや個体差あり。ハナダイコンの真紫の花と勘違いしてしまわないよう。
ハマダイコン 鎌倉市腰越 2012/04/21
花色が濃いハマダイコン 茅ヶ崎市柳島・柳島海岸 2017/04/26
毘沙門海岸(かながわの花の名所100選)、荒崎公園、国道134号線(腰越漁港より東方、食用不適)、江ノ電沿線(海辺、食用不適)
材木座海岸、稲村が崎駐車場、、茅ヶ崎市・千ノ川(新千ノ川橋東側に群生)、花水川(国道1号線花水橋周辺に群生)、金目川(海から5km程遡上した花菜ガーデン近くに群生)