痰切豆 マメ目/マメ科/タンキリマメ属 花期/9月 結実期/10月
自生種稀少保護
タンキリマメ 茅ヶ崎市白浜町・湘南海岸砂防林 2018/07/02
明るい林縁部や草地に生える蔓性の多年草。痰(たん)を止める薬効があるという言い伝えがあるとかいうが、効果は不明。全体的にトキリマメ(吐切豆)にたいへんよく似てはいるが、葉の形状の違い、茎などに生える毛の量に差があることをよく覚えていれば見分けられる。湘南・鎌倉・三浦半島ではときどき見かける雑草でトキリマメよりは多いくらいであるけれど、県内の分布は沿岸部に限られているようで内陸の住人には稀少種の扱いになるらしい。
タンキリマメ 茅ヶ崎市白浜町・湘南海岸砂防林 2018/07/02
タンキリマメ 小田原市早川・石垣山農道 2017/09/09
タンキリマメは全体的に毛が多く、先太りの葉は(肉眼では毛の有無は確認できないが)ふわふわふかふかした心地よい手触り。トキリマメの葉は葉先が細長く尖る。ヤブマメ(薮豆)の葉も紛らわしい。
タンキリマメの葉 茅ヶ崎市白浜町・湘南海岸砂防林 2018/07/02
タンキリマメの葉 鎌倉市扇ガ谷 2018/09/28
タンキリマメとトキリマメの見分け方
タンキリマメの花
花は葉腋から出て葉に隠れるように咲くため目立たない。花色は(レモン色に近い)明るい黄色。
タンキリマメ 茅ヶ崎市白浜町・湘南海岸砂防林 2018/07/02
タンキリマメ 小田原市早川・石垣山農道 2016/10/04
タンキリマメ、茎と葉柄の毛が目立つ 小田原市早川・石垣山農道 2017/09/09
タンキリマメ 小田原市早川・石垣山農道 2016/10/04
黄色いマメ科の花は他にノササゲ(野大角豆)がある。葉の形状がまったく異なるので見分けは容易。
タンキリマメの実
豆果(とうか)は”白⇒淡い朱色⇒赤⇒渋い赤紫”と色付いて熟す。サツマイモ(薩摩芋)色のものが出てくるようになってはじめてタンキリマメは人目に触れるようになるか。種子二個入り。
タンキリマメの豆果 小田原市早川・石垣山農道 2016/10/04
タンキリマメの豆果 横浜市金沢区・金沢自然公園 2017/10/12
熟した豆果は弾けて、中に入っていた黒色の種子を飛ば‥さない。種子は果皮にしっかり引っ付いたまま落ちずに、鳥に食べられるのを待つようだ。
タンキリマメの豆果 横浜市金沢区・金沢自然公園 2017/10/12
タンキリマメの豆果 横浜市金沢区・金沢自然公園 2017/10/12
タンキリマメの豆果 横浜市金沢区・横浜横須賀道路釜利谷JCT遊水池 2018/11/15
タンキリマメの豆果 横浜市金沢区・横浜横須賀道路釜利谷JCT遊水池 2018/11/15
タンキリマメの豆果 横浜市金沢区・横浜横須賀道路釜利谷JCT遊水池 2018/11/15
横浜市金沢区・横浜横須賀道路釜利谷JCT(遊水池周辺に多い)、横浜市金沢区・金沢自然公園(みずの谷)
茅ヶ崎市白浜町・湘南海岸砂防林
逗子中学校前(公衆トイレの並び東側)、鎌倉市扇ガ谷・八坂大神(南隣の民家)、大磯城山公園(展望台の南東向かい)
小田原市早川・石垣山農道