Poppy キンポウゲ目/ケシ科/ケシ属 花期/4月~5月 見頃/(シャーレーポピー)5月中旬~下旬
有毒外来種改良種
#シャーレーポピー 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
カタカナでポピーといったら、花を観賞するために栽培されるヨーロッパなどを原産とするケシ科の花の総称(広義のポピー)。多彩な園芸品種がある。ポピーはあへん法で栽培等が禁止されているケシ(芥子)の仲間。もちろん、一般に栽培されているポピーは麻薬成分を含んでいないため違法なものではなく、販売や栽培することにに何ら問題はない。昭和世代には”くるまにポピー”のフレーズでお馴染みの自動車用芳香剤「グレイスメイトポピー」(ダイヤケミカル)シリーズに意外にも”ポピーの香り”がないが、おそらくポピーが基本的に悪臭を放つためだろう。臭(にお)いは鼻を近づけて嗅がなければわからない程度の強さではあるけれど。
道端などに勝手に生えてくる朱色のポピーっぽいものはナガミヒナゲシ(長実雛芥子)。近頃はラナンキュラス(Ranunculus、キンポウゲ属に分類される植物の総称)の園芸種にポピーっぽい姿の花を咲かせるもの(ラックスシリーズ)が登場しているので、蕾や雌蕊、葉の形状などの違いからしっかり見分けられるようにしたい。
#くりはま花の国(アイスランドポピー・カリフォルニアポピー・シャーレーポピー、100万本、見所は5月中旬~下旬 シャーレーポピー、6月上旬に無料の花摘み大会)、#フルーツパーク長後「長後の花畑」(平日無料、5月の週末に花摘みあり=入園100円・花摘み放題500円)、#馬入・光と風の花づつみ(カリフォルニアポピー・シャーレーポピーなど60万本、6月上旬に摘み取りイベントあり=無料・募寄付)
アイスランドポピー
Iceland poppy キンポウゲ目/ケシ科/ケシ属 花期/4月
有毒外来種改良種
#アイスランドポピー 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
ロシアのシベリア原産。シベリアヒナゲシ(西比利亜雛芥子)とも。早咲きで、まるでチューリップのような明るく色とりどりな園芸品種が人気。花は一重で、縮れが強め。
#アイスランドポピー 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
#アイスランドポピー 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
#アイスランドポピー 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
#くりはま花の国、#鎌倉霊園、#大船フラワーセンター
カリフォルニアポピー
California poppy キンポウゲ目/ケシ科/ハナビシソウ属 花期/4月下旬~5月中旬
有毒外来種改良種
#カリフォルニアポピー 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
北米原産。ハナビシソウ(花菱草)とも。花色は黄色とオレンジ色の中間色が基本。ポピーは風に煽られて花弁がすぐくしゃくしゃになってしまう印象が強いが、カリフォルニアポピーはきれいな形状を維持する。一重咲き。
#カリフォルニアポピー 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
#カリフォルニアポピー 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
#カリフォルニアポピー 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
#カリフォルニアポピー 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
他のポピーに比べて背丈が低くコンパクト。属が異なるため、他のポピーとは葉も蕾も実も形状が異なっている。ポピーらしくないポピー。
#くりはま花の国、#馬入・光と風の花づつみ
モンツキヒナゲシ
紋付雛芥子 キンポウゲ目/ケシ科/ケシ属 花期/4月下旬~5月中旬
有毒外来種
#モンツキヒナゲシ 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
トルコ周辺原産。ヒナゲシに似るが、赤い花弁には明らかな黒色紋が入る。別名ポピーレディバード(レディバードはテントウムシの意)、ポピーピエロ。
#モンツキヒナゲシ 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
ヒナゲシ
雛芥子 キンポウゲ目/ケシ科/ケシ属 花期/5月
有毒外来種
#ヒナゲシ 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
欧州原産。ポピーの代表品種。というより本来ポピー(Poppy、狭義のポピー)といったら本種を指す。原産地ではトウモロコシ(玉蜀黍)畑などによく生える雑草であるためコーンポピー(Corn poppy)とも。別名グビジンソウ(虞美人草)。花色は重厚な赤で、二重咲き。
#ヒナゲシ 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
#ヒナゲシ 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09
昭和世代にはアグネス・チャンのデビュー曲「ひなげしの花」で馴染み深い。
シャーレーポピー
Shirley poppy キンポウゲ目/ケシ科/ケシ属 花期/5月中旬~下旬
有毒外来種改良種
#シャーレーポピー 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
ヒナゲシ(雛芥子)の園芸種。シャーレイポピーとも。フランス語でコクリコ(Coquelicot)。スタジオジブリのアニメ映画『コクリコ坂から』(2011)のコクリコは本種のこと。元はヒナゲシなので花色は基本赤系の二重咲き。ヒナゲシは陰気な赤だが、シャーレーポピーは見る人の気持ちを明るくさせる陽気な色を揃える。一般にポピーといった場合はこのシャーレーポピーのこと。広い花壇で大群生させ観光資源にしている公園があるため、”ポピーが満開、赤い絨毯(じゅうたん)が見事”などと題してしばしば新聞紙面に掲載されているのも大体は本種。遅咲き。ポピーはシャーレーポピーで見納めに。
#シャーレーポピー 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
#シャーレーポピー 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
#シャーレーポピー 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
#シャーレーポピー 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
#シャーレーポピー 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
#シャーレーポピー 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
毛が生えたものが首を垂らしていたらそれが蕾。上を向いて直立してからぱかっと裂けて中から花弁が登場する。
#シャーレーポピーの蕾 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
坊主頭のちんちくりんなのが直立していたら、花が散った後に残された子房。要するに、(若い)実。多くの花壇では種子が熟すのを待たず刈り取ってしまうだろう。
#シャーレーポピーの花後に残った子房 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
くりはま花の国、手前の花がすかすかに見えてしまうのは上から眺めているため。ポピーは横から見た方が(奥行きは失うが)花色を密に楽しむことができる。奥の方が密生して見えているのは、段々畑になっているやや高いところを横から見ているため。くりはま花の国は平たんではなく、ずうっとのぼり坂が続く傾斜地にある。
#シャーレーポピー 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
公式ゆるキャラ「くりはなちゃん」(頭はコスモス)とシャーレーポピー 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
#シャーレーポピー 横須賀市・くりはま花の国 2017/05/23
同時期にくりはま花の国にある花は、他には樹木園のユリノキ(百合の木)やハーブ園植栽のラベンダーが少々、といった程度。ポピー目当ての人、他にもし花があるなら園内をちょっと散策してみようかと考えている人は、”ポピー園だけ見て帰る”ことも選択肢に。奥の山の上(ゴジラのいる冒険ランド~県木広場がおよそ山頂)まで結構な労を費やしてえっこらえっこらのぼってみたところで得られる成果は多くない。園内を歩き回るのはかなり疲れる、かなり足にくる、かなり暑い、かなりしんどい、熱中症で倒れてしまいそう。それでもいろいろ見て回りたいというのであれば、フラワートレイン(行先関係なく片道一回・3歳~中学生100円・高校生以上210円、運行本数は多くない)の利用も視野に。
#ポピー 平塚市・馬入・光と風の花づつみ 2017/05/31
#シャーレーポピー 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/05/17
#シャーレーポピー 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/05/17
東京都立川市/昭島市・#昭和記念公園
#くりはま花の国(橋上からも=徒歩での移動は事実上無理、ヤグルマギク(矢車菊)がほぼ同時期、ネモフィラは終わりかけ)
#観音崎公園、#馬入・光と風の花づつみ
厚木市飯山・#あつぎ飯山花の里
オリエンタルポピー
Oriental poppy キンポウゲ目/ケシ科/ケシ属 花期/5月中旬~下旬
有毒外来種改良種
西アジアが原産という多年草。流通名のオリエンタルは”東洋の”の意。和名はオニゲシ(鬼芥子)。花径は10~20cm。結構な大輪にもなるため他のポピーと一緒に群生させるには相性が良くないせいか、見かけない。
麻薬成分を含んでいるため栽培が違法なハカマオニゲシ(袴鬼芥子)に形態がそっくりなので要注意。過去には、ハカマオニゲシがオリエンタルポピーと称して誤って市販されていたなんていう事件(ハカマオニゲシの頁を参照)も。栽培合法なオリエンタルポピー(オニゲシ)は、花色が真っ赤でない(朱色、白、ピンクなど)、花の直下に苞がないかあっても少ない、蕾の表面に生えている毛はけばけばと開出している。栽培違法なハカマオニゲシは、花色が鮮やかな真っ赤っか、花の直下に五枚程度の苞を伴う、蕾の表面に生えている毛は寝ている。