百合の木 モクレン目/モクレン科/ユリノキ属 花期/5月~6月初旬 黄葉/11月 結実期/11月~1月
学名/Liriodendron tulipifera L.
外来種
#ユリノキ 平塚市博物館 2018/04/29
北米原産の落葉高木で、雌雄同株(しゆうどうしゅ)。とんでもない大樹に育つ。公園に一本二本、あるいは街路樹に並木で植えられる。公園のものは大木になりすぎて花観賞に難、街路樹のものは強剪定を食らって無様な樹形を晒し花付きは劣悪。葉の形が面白いからと行政がせっせとあっちこっちに植えているようだが、一般大衆の間では一向に認知度が上がらないマイナーな木。東京都文京区・小石川植物園によればユリノキという名は大正天皇が皇太子時代に命名したものというが、ユリノキの学名リリオデンドロン・チュリピフェラ(Liriodendron tulipifera)のリリオデンドロンはギリシア語で”ユリの木”の意であるという。花がチューリップのような形状なので英名チューリップ・ツリー(Tulip tree)。
初春の#ユリノキ 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2024/02/28
#ユリノキ(中央、左側の数本はイチョウ)、遠目には花が咲いているように見えない 平塚市博物館 2018/04/29
#ユリノキ 平塚市博物館 2018/04/29
ほぼ落葉した#ユリノキ 平塚市博物館 2024/11/29
実が残った真冬の#ユリノキ 藤沢市・舟地蔵公園 2024/01/14
ほぼ落葉し実が露わになった#ユリノキ 平塚市博物館 2024/11/29
ほぼ落葉し実が露わになった#ユリノキ 平塚市博物館 2024/11/29
葉の形状からハンテンボク(半纏木)とも。葉の先端が尖っておらず窪んでいるのが大きな特徴。
#ユリノキ 平塚市博物館 2018/04/29
#ユリノキの葉 平塚市博物館 2018/04/29
幹(樹皮)は縦に割れる。クスノキ(楠)やイチョウ(公孫樹)とちょっと紛らわしい。
#ユリノキの幹(樹皮) 藤沢市・舟地蔵公園 2024/01/14
#ユリノキの幹(樹皮) 平塚市博物館 2018/04/29
#ユリノキの冬芽 平塚市博物館 2024/11/23
ユリノキの花
花は高木の高所で上向きに咲くため観賞に難。手が届くのような高さで花を楽しめる木はかなり稀少である。花数は結構たくさん付くようだ。木から少し離れてしまうと花が葉の緑色と同化してしまってまったく目立たなくなるため、ふつうの人は花が咲いていることに気づかないまま通り過ぎて行く。
#ユリノキの蕾 平塚市博物館 2018/04/29
#ユリノキ 平塚市博物館 2018/04/29
#ユリノキ 平塚市博物館 2018/04/29
水滴のように見えるのは蜜。ユリノキは花から大量の蜜がこぼれ出るので、触ると手がべったべたに。蜂蜜の蜜源にもなっている。
#ユリノキ 平塚市博物館 2018/04/29
#ユリノキ 平塚市博物館 2018/04/29
プラタナスの花だと誤認されることがままある。
ユリノキの黄葉
緑色に、黄色と枯れた茶色が混じりながらすぐ落葉し始める。
#ユリノキの黄葉 茅ヶ崎市芹沢・大谷通り(おおや-) 2024/11/13
#ユリノキの黄葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2024/11/13
#ユリノキの黄葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2024/11/13
#ユリノキの黄葉 鎌倉市・大船フラワーセンター 2024/11/13
#ユリノキの黄葉 藤沢市大庭・湘南ライフタウン 2024/11/13
#ユリノキの黄葉 平塚市博物館 2024/11/23
ユリノキの実
実は花よりも高所になっていることが多く、人目にはなかなか留まらないだろう。葉の黄葉が深まって落葉し始めたあたりで、実は熟して開き、風に煽られてぱらぱらと分解し、落下し始める。実は翌春まで樹上に残ることも。
#ユリノキの若い実(葉はすす病) 平塚市博物館 2018/07/26
#ユリノキの若い実(葉はすす病) 平塚市博物館 2018/07/26
#ユリノキの熟す直前の実 平塚市博物館 2024/11/23
#ユリノキの熟した実 平塚市博物館 2018/11/25
#ユリノキの熟した実 平塚市博物館 2024/11/29
#ユリノキの熟した実と種子 平塚市博物館 2018/11/25
種子はたいへん軽量で、風に飛ばされてより遠くへ飛んで行けるように、大きな翼(よく)が付いている。プロペラのようにくるくると回転しながら落下する。
#ユリノキの種子 平塚市博物館 2024/11/29
#ユリノキの種子 平塚市博物館 2024/11/30
東京都台東区・#東京国立博物館(エントランスに大樹1本、日本一著名で日本一大きなユリノキ)、東京都文京区・#小石川植物園(C8にシナユリノキ)、東京都新宿区/渋谷区・#新宿御苑(風景式庭園のシンボルツリー、旧洋館御休所前、S1~W3にシナユリノキ=樹名板あり ※場所ナンバーは令和2年(2020)11月1日に変更された)、横浜市港北区・#根岸公園、横浜市金沢区・#朝比奈インター交差点~金沢自然公園(街路樹)、横浜市旭区・#こども自然公園
#くりはま花の国(樹木園)、#大船フラワーセンター(レストハウスと旧花き即売所の間に巨木、旧花き即売所裏に巨木)、#神台公園(若木、低所にも花あり)、#平塚市博物館(北側=駐車場との間の平塚市保全樹木、低所にも花あり観察に最適)
横須賀市・#横須賀中央駅街路樹(東へ)、横須賀市・#日の出ポンプ場前線街路樹(神奈川県横須賀合同庁舎前)、#葛原岡神社(社務所裏手の南側・砂利車道沿いに1本)、#光則寺(墓地入口)、藤沢市・#舟地蔵公園(県道43号側に1本、花は多いが高所のみ)、茅ヶ崎市・#民俗資料館旧藤間家住宅、平塚市・#国道129号線街路樹(田村十字路近辺)、平塚市・#総合公園(梅林東側に高木)、平塚市・#福祉会館(駐車場、花は高所)、#花菜ガーデン(めぐみの研究棟ゾーン外左右、駐車場)
相模原市南区・#相模原公園(ユリノキゲート、不良)、相模原市南区・#相模原麻溝公園(第三駐車場入口、14:00、伐採滅失)、#座間市役所(東側広場)
「北米原産の落葉高木で、雌雄同株(しゆうどうしゅ)」との説明ですが、この分類のカキやクリはどの木にも花や実が成ります。しかし、ユリノキは、あたかも、雌雄異株のように、花が咲く木と咲かない木があります。それでも、雌雄同株なのでしょうか。教えて下さい。