鳴子百合 クサスギカズラ目/クサスギカズラ科/アマドコロ属 花期/5月中旬~6月初旬 結実期/10月
学名/Polygonatum falcatum A.Gray
自生種稀少保護
ナルコユリ 逗子市桜山 2019/05/23
明るい林内の草地に生える多年草。暗めの林床にあることも。長く伸びた一本茎に、葉は互生。全体的な姿は同属のアマドコロ(甘野老)にそっくり。湘南・鎌倉・三浦半島では滅多に見かけない野草となっている。アマドコロよりは多くあり、ハイカーや散歩老人もあまり入り込まないような土地には自生がかろうじて残っている。丘陵地で多数見かけるやや小型で花が似たものは、茎が分岐するホウチャクソウ(宝鐸草)である。参考)ホウチャクソウ、ナルコユリ、アマドコロの見分け方
ナルコユリ 綾瀬市・取内の森 2017/05/16
ナルコユリ 逗子市桜山 2019/05/23
葉はやや細めですらっと長い。まるでササ(笹)の葉を大きくしたような形状である。アマドコロの葉はもうすこし幅広で丸っこいと感じるもの。ナルコユリの茎は稜(条(すじ)状の出っ張り)がないので手で触るとつるつる丸く引っかかるものがない、対してアマドコロの茎には稜が感じられる、という違いは確かにあるのだが微妙なものなので果たしてそれで(一般の人が)明快に見分けられるものかは疑問。
ナルコユリの葉 逗子市桜山 2019/05/23
ナルコユリの葉 逗子市桜山 2019/05/23
ナルコユリの葉 逗子市桜山 2019/05/23
明るい草地に生えた大型なナルコユリ 中井町・雑色横穴墓群 2022/06/21
大型なナルコユリの葉 中井町・雑色横穴墓群 2022/06/21
異様に大型なものはオオオナルコユリ(大鳴子百合)の可能性。変種ではなく別種。草丈は人の腰(80cm)を超えてくるようなナルコユリのお化けで、葉も花も大きめ。花が咲いていれば雄蕊の様子がナルコユリとは異なっているので見分けやすい。オオナルコユリの花糸(かし)には細かな突起が多数あってざらざらした見た目となり、基部は肥大して子房と同位置から生え出る。
ナルコユリの花
アマドコロと同様に茎の下方に花を垂らす。葉とは反対側にちょっと傾いて、下に垂れる。葉柄(ようへい)と花の接合部分に膨らみがあったらアマドコロではなくナルコユリである。花数はアマドコロより多め。花被片は先端を除いて分離しない。
ナルコユリ 逗子市桜山 2019/05/23
ナルコユリ 逗子市桜山 2019/05/23
花数多く咲いたナルコユリ 藤沢市・新林公園 2018/05/18
ナルコユリ 藤沢市・新林公園 2017/05/30
ナルコユリ 藤沢市・新林公園 2019/05/31
ナルコユリ 藤沢市・新林公園 2019/05/31
ナルコユリの特徴 逗子市桜山 2019/05/23
ナルコユリの実
実は緑色で、黒みを帯びて熟す。
ナルコユリの未熟な実 中井町・雑色横穴墓群 2022/06/21
ナルコユリの実 藤沢市・新林公園 2017/10/11
ナルコユリの実 藤沢市・新林公園 2017/10/11
ナルコユリの実 藤沢市・新林公園 2016/11/01
ナルコユリの実 藤沢市・新林公園 2016/10/06
ナルコユリの実 藤沢市・新林公園 2017/10/11
ナルコユリの実 小田原市・早川石丁場群付近 2017/11/17
ナルコユリの実 小田原市・早川石丁場群付近 2017/11/17
ナルコユリの実 小田原市・早川石丁場群付近 2017/11/17
横浜市栄区・横浜自然観察の森、横浜市栄区・栄プール~天園、横浜市戸塚区・小雀公園
観音崎公園、池子の森自然公園、逗子市・蘆花記念公園、横浜市栄区/鎌倉市・市境広場~天園、天園ハイキングコース、鎌倉広町緑地、藤沢市・新林公園
衣笠山公園、十二所果樹園
綾瀬市・取内の森、中井町・雑色横穴墓群、小田原市・早川石丁場群付近