マルバルコウ

丸葉縷紅 ナス目/ヒルガオ科/サツマイモ属 花期/6月~10月中旬 結実期/7月~11月
学名/Ipomoea coccinea L.

外来種駆除

マルバルコウ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/08/23

#マルバルコウ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/08/23

北米原産の一年草。アサガオ(朝顔)ヒルガオ(昼顔)の仲間の、蔓植物。マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)とも。名は、葉が極細な近似種ルコウソウ(縷紅草)に似て、葉が丸っこい(幅広な)もの、ということ。縷は細い糸の意で(マルバでないルコウソウの)葉の形状に因むか。紅は(同じくルコウソウの)花色からだろう。湘南・鎌倉・三浦半島では、民家の庭先で栽培されたり、その放棄ないし逸出を荒れ地や農地周辺でたまに見かけることがあるだろう。

水田地帯の水路沿いガードレールに生えたマルバルコウ 平塚市岡崎 2021/09/24

水田地帯の水路沿いガードレールに生えたマルバルコウ 平塚市岡崎 2021/09/24

田んぼ周辺の荒れ地に茂ったマルバルコウ 平塚市岡崎 2021/09/24

田んぼ周辺の荒れ地に茂ったマルバルコウ 平塚市岡崎 2021/09/24

マルバルコウ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/08/23

#マルバルコウ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/08/23

フェンスに絡まって生えたマルバルコウ 藤沢市遠藤・小出川 2019/09/27

フェンスに絡まって生えたマルバルコウ 藤沢市遠藤・小出川 2019/09/27

マルバルコウ 鎌倉市西御門・来迎寺 2019/10/03

#マルバルコウ 鎌倉市西御門・来迎寺 2019/10/03

マルバルコウの発芽 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/13

#マルバルコウの発芽 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/13

葉は、縁(ふち)が所々すこしだけ突き出る気分的にしっくりいかない心形(しんけい、ハート形)。

マルバルコウの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2018/08/23

#マルバルコウの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2018/08/23

葉が一般的な朝顔のように切れ込みが入って三浅裂(さんせんれつ)していたらツタノハルコウ(蔦葉縷紅)という。マルバルコウによく似ているが種子の様子も異なるらしい。ルコウソウとマルバルコウの交配種にモミジルコウ(紅葉縷紅)あり。花色は濃い赤。葉が独特な掌状(しょうじょう)なので見分けは容易。

マルバルコウの花

濃い朱色の花色が強く人目を惹くだろう。形状はアサガオの類に似る。程よく小さくてかわいらしい。花弁に付着している白い粒は(立ち寄ったチョウか何かが撒き散らしたのではないかと思われる)花粉。

マルバルコウ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/08/23

#マルバルコウ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/08/23

マルバルコウ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/08/23

#マルバルコウ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/08/23

マルバルコウの実

くいっと下を向く。

マルバルコウの未熟な実 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2019/09/01

#マルバルコウの未熟な実 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2019/09/01

マルバルコウの熟した実 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2019/09/01

#マルバルコウの熟した実 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2019/09/01


鎌倉市西御門・#来迎寺、#氷室椿庭園(たいへん多いが朝の日当たり不良で開花時刻安定しない・見頃は正午以降か)

東勝寺跡、藤沢市遠藤・小出川(東京電力送電線鉄塔「遠藤線No.35」を囲うフェンスに、ヒガンバナのついでに)、江の島、平塚市岡崎(平塚アスコン北東の水田地帯に)

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

関連記事 – 仲間・似ている・紛らわしい

モミジルコウ

ルコウソウ

『マルバルコウ』へのコメント

  1. ナガヤユウコ長屋祐子 投稿日:2021/09/11(土) 19:56:35 ID:76d1d3e5b 返信

    マルバルコウ朝顔咲きの検索をしたところ、こちらを見させて貰いました。

    外来種だと、種子を見つけても栽培はしてはいけないでしょうね。

    自宅には市販のハゴロモルコウ星咲きとルコウソウ朝顔咲きを種から育てているため、
    マルバルコウ朝顔も育てて見たいと思って検索しました

    • mirusiru.jp 投稿日:2021/09/12(日) 10:39:33 ID:945fc28c2 返信

      全部栽培したいというお気持ち、よくわかります。花がめっちゃかわいいですものね。揃えたくなります。

      >外来種だと、(中略)栽培はしてはいけない

      特定外来生物にでも指定されていない限り、法令で栽培が禁止されているわけではありません。
      従って、チワワやペルシャネコを飼うのと同様に、外来種であってもきちんと管理・制御できる状態であれば栽培したところで何ら非難を受けるものではありません。

      ただ、マルバルコウのような生命力が強靭な(侵略的)外来帰化植物となっているものの場合、その管理・制御はきちんとできたものではありません。種子をたくさん作り、土の中に紛れ込みますから、一度栽培したらその周囲では延々と(半永久的に、といったらちょっと大袈裟かもしれませんが)生え出てくる事態になります。抜き取り損ねたものが成長し、また種子を散布する、の繰り返し。その土を再利用すれば、その先でまたしつっこく生えてきます。靴やタイヤに付着した種子は移動先で発芽します。台風等が発生すれば広範囲に種子が撒き散らされて発芽します。鳥が種子を運ぶ可能性もあるかもしれません。事態が(自然などとうに失われて久しい)市街地の中で発生している限りは(誰かが草むしりの迷惑を被るだけで)たいした被害はないのですが、例えば希少なノアズキの生育地に入り込んでしまった場合はその場所をルコウソウが奪い取る可能性もあるわけです。なので、「栽培すると問題が生じる可能性が出てくるので、できればおやめいただきたい」という言い方になります。強制的に禁止できる法的根拠はありません。モラルの問題。
      うちの近所にカラスに餌付けしている迷惑老人がいますけれども、野鳥に餌付けを禁止する法令はありません。従って、餌付けを禁止することはできませんし、逮捕も起訴もできません。でも、カラスに餌付けを行っていればどういう事態になるかはわかりますよね。
      カラスの場合は被害を被るのは主に人間ですが、(侵略的)外来帰化植物を野放しにすると被害を被るのは(それに敗北してしまう、希少な)野草です。植物に対する世の中の意識は低いので、現状「そんなことは知らない。かわいいから栽培したい」という選択をする人が大多数だろうとは思っています。どう考えどう評価するかは、長屋さん次第です。(栽培せずに)今生えているところに見に行く、では駄目なのでしょうか。