ヤマトリカブト

山鳥兜　キンポウゲ目／キンポウゲ科／トリカブト属　花期／9月～10月　結実期／10月中旬～11月
学名／Aconitum japonicum Thunb. subsp. japonicum

猛毒危険自生種稀少保護

ヤマトリカブト　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

低山に生える多年草で、トリカブトと呼ばれるものの一種（単にトリカブトという名前の植物はなく、トリカブト属に分類されるものを総称してトリカブトという）。主たる茎が一本ぴーんとほぼ直線的に伸びて、（直立もするが）ふつう自重でやや倒れかけるように傾斜し、枝の分岐はあまりせず、節々に柄（え）のある葉や花を付ける。日本固有種。神奈川県内では相模川以西の山地に分布。相模川以東ではかつては三浦丘陵の一部などにも自生が細々とあったらしいが、絶えた。土壌シードバンクとして種子は眠ってあるだろうから、何かの拍子に生えてくるかも。いま湘南・鎌倉・三浦半島の丘陵地の草地や谷戸の林縁部などでまま見かけるのはツクバトリカブト（筑波鳥兜）。両者は変種の関係にあるため、違いがよく分からないほどにそっくり。全草有毒なので、一切手を触れぬが吉。葉などに付着した露（つゆ）に触れた指をついぺろっと舐めた、花粉が付いた手で目をこすった、などをするとどうなるかは知らない。

ヤマトリカブト　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

ヤマトリカブト　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

ヤマトリカブトの茎上部の葉　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

ヤマトリカブトの茎上部の切れ込みが浅めな葉　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

#ヤマトリカブト　箱根湿生花園　2017/10/01

#ヤマトリカブトの葉　箱根湿生花園　2017/10/01

ヤマトリカブトらしい形状の葉（しおれた枯れ葉を広げたもの）　秦野市・葛葉緑地　2018/12/30

草地に生える小型で直立するものをハコネトリカブト（箱根鳥兜）と呼ぶことがある。変種とも、ただの個体差とも。

ヤマトリカブトの花

花色はやや赤みがかった紫色を基本に、個体差大きい。妙に白っぽいものも。

ヤマトリカブト　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

ヤマトリカブト　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

ヤマトリカブト　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

ヤマトリカブト　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

ヤマトリカブト、烏帽子の上部が前に折れ気味になるものがある　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

ヤマトリカブト　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

ヤマトリカブトの異様に白っぽい花　松田町・最明寺林道　2019/10/23

ヤマトリカブトの実

ヤマトリカブトの未熟な実　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

ヤマトリカブトの未熟な実　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

トリカブトの先端が口を開けた熟した実　松田町・最明寺史跡公園　2019/10/23

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