雪笹 クサスギカズラ目/クサスギカズラ科/マイヅルソウ属 花期/4月中旬~5月上旬
学名/Maianthemum japonicum (A.Gray) LaFrankie
食用稀少保護
神奈川県レッドリスト2020「準絶滅危惧」
#ユキザサ 箱根湿生花園・企画展「春の山野草展」 2023/05/03
主に山地のやや湿った林床に生える多年草。ぱっと見はホウチャクソウ(宝鐸草)かと思いきや茎が分岐しておらず、茎の先端で花が咲く、といった感じのもの。草丈は人の脛(すね)から膝(ひざ、高さ50cm)くらいまで。神奈川県内では丹沢辺りに分布あり。近年は、保護活動により今度は増えすぎてしまったシカ(鹿)による採食圧が高まっており、今後激減してしまう可能性が指摘されている。国定公園内では保護柵で囲うなどされているようではあるけれども。湘南・鎌倉・三浦半島に自生なし。もしかしたら山野草として栽培されることもあるかもしれないが、見かけない。
#ユキザサ 横浜市泉区・天王森泉公園 2019/04/15
#ユキザサ 箱根湿生花園・企画展「春の山野草展」 2023/05/03
#ユキザサ 箱根湿生花園・企画展「春の山野草展」 2023/05/03
#ユキザサ 箱根湿生花園・企画展「春の山野草展」 2023/05/03
#ユキザサ 箱根湿生花園・企画展「春の山野草展」 2023/05/03
#ユキザサの葉 箱根湿生花園・企画展「春の山野草展」 2023/04/13
#ユキザサの葉 箱根湿生花園・企画展「春の山野草展」 2023/05/03
全体的に大型だとか葉が丸っこいなどの違和感あらば、近似種のハルナユキザサ(榛名雪笹)や、ヤマトユキザサ(大和雪笹)別名オオバユキザサ(大葉雪笹)などである疑いも。
ユキザサの花
まさに雪のような、清楚な白色。ホウチャクソウ、アマドコロ(甘野老)、マルコユリ(鳴子百合)などとは全く別系統の形状の花で、アワモリショウマ(泡盛升麻)とかに近い雰囲気のもの。
#ユキザサ 箱根湿生花園・企画展「春の山野草展」 2023/05/03
#ユキザサ 箱根湿生花園・企画展「春の山野草展」 2023/05/03
#ユキザサ 横浜市泉区・天王森泉公園 2019/04/15
#ユキザサ 横浜市泉区・天王森泉公園 2019/04/15
園芸店にシコクチャボユキザサ(四国矮鶏雪笹)なる名前のものが出回っている。やや小型。花序の小花柄(しょうかへい)も発達せず、イヌショウマ(犬升麻)のようなブラシ状に近い花になる傾向が見られるか。自生地の情報が得られない、名前の付け方、の二点からしてユキザサの園芸種ではないかと想像できるが、正体は(外来の別種である可能性なども含めて)不明。
#ユキザサ(シコクチャボユキザサか) 厚木市・荻野運動公園野草園 2017/05/06
ユキザサの実
球形。美しい赤色に熟す。
東京都調布市・#神代植物公園(山野草園)、横浜市泉区・#天王森泉公園(多い)
愛川町・志田山、愛川町・八菅山、大和市・泉の森、厚木市・#荻野運動公園野草園(ユキザサとしているがシコクチャボユキザサか)
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)