鰐口草 クサスギカズラ目/クサスギカズラ科/アマドコロ属 花期/5月中旬 結実期/8月
学名/Polygonatum involucratum (Franch. & Sav.) Maxim.
ワニグチソウ 横浜市緑区・四季の森公園 2021/05/04
丘陵地の雑木林などに生える、多年草。ぱっと見の姿は近似種アマドコロ(甘野老)にそっくりで、一本茎を直立させつつもしなるように傾く感じ。花もよく似る。大きな特徴は、花の直上にある二枚一対(ときに三枚)の苞(ほう)。この笠のような姿の苞がなければ、ホウチャクソウ(宝鐸草)の咲き残りか何かかと勘違いして見逃してしまいそう。名は、この苞を、寺のお堂前に掲げられている鰐口(わにぐち)に見立てたもの、だとか。神社で参拝するときにカランカランと鈴を鳴らすが、寺では鰐口をカンと鳴らす(大抵はきれいに鳴ってはくれないが)。鎌倉では、本覚寺(ほんがくじ)の夷堂(えびすどう)や極楽寺などに鰐口はある。実際には苞と鰐口はたいして似ていないので、ホウチャクソウと対をなすように半ば無理矢理名付けられでもしたのではないか。宝鐸(ほうちゃく)とは、風鐸(ふうたく)とも呼ばれるが、仏堂の四隅の軒下に吊るされている小型な銅鐸(どうたく)形の風鈴のこと。草丈は30cm前後で、アマドコロやホウチャクソウよりやや小振り。湘南・鎌倉・三浦半島に自生なし。神奈川県内では、横浜市・相模原市・秦野市辺りでぽつりぽつりと分布が確認されているのみ。
鰐口(白色矢印) 藤沢市渡内(わたうち)・慈眼寺 2023/12/30
鰐口 鎌倉市・宝戒寺 2024/01/17
ワニグチソウ(まだ蕾) 横浜市緑区・四季の森公園 2021/05/04
草地に生えたワニグチソウ 横浜市緑区・四季の森公園 2021/05/04
ワニグチソウの生える草地 横浜市緑区・四季の森公園 2021/05/04
ワニグチソウ 横浜市緑区・四季の森公園 2021/05/04
ワニグチソウ(中央) 横浜市緑区・四季の森公園 2021/05/04
葉はアマドコロに似て丸っこいもの。
ワニグチソウの葉 横浜市緑区・四季の森公園 2021/05/04
ワニグチソウの葉 横浜市緑区・四季の森公園 2021/05/04
ワニグチソウの葉 横浜市緑区・四季の森公園 2021/05/04
ホウチャクソウとワニグチソウ 横浜市緑区・四季の森公園 2021/05/04
ワニグチソウの花
葉腋(ようえき)から、ホウチャクソウと似たような花をふつう二個一対で垂らす。花期は、ホウチャクソウは咲き終わり、ナルコユリ(鳴子百合)は開花直前ないし咲き始め、といったタイミングの五月中旬。
ワニグチソウ 横浜市緑区・四季の森公園 2021/05/04
ワニグチソウ 横浜市緑区・四季の森公園 2021/05/04
解りやすい写真が並んでいますね。
私が見たのと同じ株ですが、私が撮ったカット数はこの写真の半分に満たないです。
私の撮った写真はパソコンに取り込んで、整理順番待ち中です。