ニガナ

苦菜　キク目／キク科／ニガナ属　花期／4月下旬～9月　結実期／5月中旬～10月
学名／Ixeridium dentatum (Thunb.) Tzvelev subsp. dentatum

自生種

#ニガナ　東京都小平市・東京都薬用植物園　2017/05/09

里山地域で見られる多年草。草地、林縁、道端などに生えるらしい、ほぼ雑草。神奈川県内およそ全域に分布があるようながら、はて、見かけた記憶がぜんぜんない。草丈は人の膝（ひざ、50cm）程度まで、茎は細くてひょろっと伸びる。草姿は少し荒れ気味で花も見栄えのするものでなく写真にも撮りづらいので、生えていないのではなくて、特段見るに値しないつまらない（なんだかよくわからないがありがちな感じのキク科の）雑草として無意識に無視してしまっている可能性が高い。じつは何度か通っている道端にも生えているかもいないかも。

道端に生えたニガナ　鎌倉市山ノ内・S字坂上　2022/05/18

雑木林の林縁に生えたニガナ　大井町赤田　2022/05/19

ニガナ　鎌倉市山ノ内・S字坂上　2022/05/18

#ニガナ　東京都小平市・東京都薬用植物園　2017/05/09

やや小振りなニガナ　大井町赤田　2022/05/19

#ニガナの茎を抱く茎生葉　東京都小平市・東京都薬用植物園　2017/05/09

ニガナの細い茎生葉　大井町赤田　2022/05/19

ニガナの根生葉　鎌倉市山ノ内・S字坂上　2022/05/18

田んぼの畦などやや湿った場所で見かけたら亜種のハイニガナ（這苦菜）である可能性。ニガナとは違って、ランナー（走出枝、ストロン・匍匐茎 ※当サイトでは両者を厳格には区別せずランナーと呼ぶ）を出す。全体的に（花も）小振り。茎生葉（けいせいよう）は細めで、基部はくさび形で茎を抱かない、という傾向。

ニガナの花

はじめタンポポ（蒲公英）っぽい印象を受けるだろうが、花弁（のように見える舌状花（ぜつじょうか））の枚数がふつう五枚程度しかなく小ざっぱりした感じ。キク科ならではの頭状花序（とうじょうかじょ）は直径1.5cm程度しかないので、タンポポより明らかに小さい。花色は明るめの黄色。まさにニガナの仲間といった形状の花である。なんちゃらニガナと名前が付く近似種はいろいろあるも、茎がひょろひょろっとある程度背高になるのは本種くらいなので見分けはできるだろう。葉の形状も独特。