長葉蠅毒草 シソ目/ハエドクソウ科/ハエドクソウ属 花期/6月~8月
学名/Phryma oblongifolia Koidz.
有毒危険自生種
ナガバハエドクソウ 大磯町・高麗山公園 2021/06/18
日当たりの悪い乾燥しない林床ないし林縁に生える多年草。ヤブカ(藪蚊)が飛び交う丘陵地のじめじめした森の中、ハイキングコースを歩けばそこかしこに生えているだろう野草。古くは一属一種のハエドクソウとされていたが、現在は品種ないし変種ないし別種として扱われる。※本頁では『神奈川県植物誌2018』に従って別種としておく。湘南・鎌倉・三浦半島でしょっちゅう見かける普通種はハエドクソウではなくナガバハエドクソウの方である。主な違いは葉の形状と、花の形状。
林縁に生えたナガバハエドクソウ 藤沢市・江の島 2020/06/04
ハイキングコース沿いに茂ったナガバハエドクソウ 大磯町・高麗山公園 2021/06/18
#ナガバハエドクソウの草姿(花軸はもっと長くだらしなく伸びる) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/25
葉は、長葉の名前が付いているが、ぱっと見では葉身の長さは大差ない。大きな違いは葉身基部の形状で、ハエドクソウは基本的に切形(せっけい)、ナガバハエドクソウは基本的に楔形(くさびがた)。
#ナガバハエドクソウの若い葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/03
ナガバハエドクソウの葉 大磯町・高麗山公園 2021/06/18
ナガバハエドクソウの花
ハエドクソウ以上に花軸がびよーんと長く伸びて、じつに見た目にバランスの悪い乱れた姿となる。花軸下部から小花が咲いてゆく。花色は薄いピンク(肉眼ではほぼ白色に見える)。小花の上唇(じょうしん)は真上に突き出て二裂するが、その左右に(明瞭な)耳のような張り出し部分がない。ハエドクソウより花の最盛期が約一ヶ月早い。
ナガバハエドクソウ 藤沢市・江の島 2020/06/04
上唇に耳状のせり出しがない(白色矢印)#ナガバハエドクソウ 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/25
#ナガバハエドクソウ 茅ヶ崎市浜之郷 2021/06/03
ナガバハエドクソウ 藤沢市・江の島 2020/06/04
江の島(裏参道)、高麗山公園(北側下部にたいへん多い)