深山嫁菜 キク目/キク科/シオン属 花期/5月中旬~下旬
学名/Aster savatieri Makino
稀少
#ミヤマヨメナ 横浜市南区・こども植物園 2021/06/12
山地のやや湿った明るい木陰に生える多年草。日本固有種。名は、山深い所に生えるヨメナの仲間の意。別名ノシュンギク(野春菊)、俗にアズマギク(東菊、という名の別種もある)。ノギク(野菊)の仲間はふつう秋に花を咲かせるが、本種は珍しく春(といっても晩春から初夏)咲きするのが大きな特徴。栽培種はミヤコワスレ(都忘れ)という別の名前で流通しており、湘南・鎌倉・三浦半島の寺境内や公園などで見かけるのはすべてミヤコワスレの方である。ミヤマヨメナらしきものも神奈川県内で希に発見されているようながら、栽培されていたミヤコワスレの逸出だろうとされる。千葉県、東京都、山梨県、静岡県にもミヤマヨメナの自生地はない。原種(正真正銘の野生種)としてのミヤマヨメナを目にする機会は神奈川県内ではほぼなかろう。「春の山野草展」には愛好家が栽培している鉢植えが出てくるかもしれない。
#ミヤマヨメナ 横浜市南区・こども植物園 2021/06/12
#ミヤマヨメナ 横浜市南区・こども植物園 2021/06/12
#ミヤマヨメナの葉 横浜市南区・こども植物園 2021/06/12
ミヤマヨメナの花
花色はふつう薄紫色。白花もあるらしい。露骨に濃い紫色などであったら栽培種のミヤコワスレだろうとおよそ判断は付くが、薄紫色のものはもうミヤコワスレなのかミヤマヨメナなのかはわからない。「ミヤマヨメナ」として展示されていたからそうなのだろう、というだけ。学芸員レベルでも断定的には峻別できないのでは。
#ミヤマヨメナ 横浜市南区・こども植物園 2021/06/12
#ミヤマヨメナ 横浜市南区・こども植物園 2021/06/12
#ミヤマヨメナ 横浜市南区・こども植物園 2021/06/12
総苞片は二列。内片と外片は同長。
#ミヤマヨメナの総苞 横浜市南区・こども植物園 2021/06/12
東京都調布市・#神代植物公園(流れの山野草園、5月 ※みどりの日(5月4日)は無料開放
#箱根湿生花園(5月中旬~下旬)
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)
こんな所で展示されていましたか。
2枚目の写真で、私が前回行った時見たような気がしますが、通り過ぎていました。
展示物なのに、あまり展示物らしさを感じさせない撮影術は、自分には出来ない技術です。