ミズキンバイ

水金梅 フトモモ目/アカバナ科/チョウジタデ属 花期/6月~8月
学名/Ludwigia peploides (Kunth) P.H.Raven subsp. stipulacea (Ohwi) P.H.Raven

自生種稀少保護

環境省レッドリスト2018「絶滅危惧II類(VU)」
神奈川県レッドリスト2020「絶滅危惧II類」
神奈川県レッドリスト2006「絶滅危惧IB類」

ミズキンバイの花 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2018/06/25 11:47

ミズキンバイの花 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2018/06/25 11:47

浅い川や浅い池に生える多年草。水辺に生える這性(はいせい)の水草の一種で、土中に根を張り、茎はべちゃべちゃ湿った地表を這うか水面に広がり、少しばかり茎を立ち上げて水上でも葉を広げて花を咲かせる抽水植物(ちゅうすい-)。同属のチョウジタデ(丁子蓼)を這性にして花を大きくしたような植物である。群生する。遠目に眺めた群落は侵略的外来種のナガエツルノゲイトウ(長柄蔓野鶏頭)と紛らわしい。名は、水辺に生えて、黄色いウメ(梅)に似た形の花を咲かせるもの、の意。日本国内では、千葉県・神奈川県・高知県・宮崎県の四県にのみ自生があることが知られる。作が中国(China)から伝来した際に一緒に日本へ入ってきた史前帰化植物ということらしい。都市河川に生えているのは全国でも柏尾川(横浜市戸塚区・JR東海道本線「戸塚」駅西側の桜橋~高嶋橋、他)のみ。柏尾川で確認されたのは比較的最近のことらしく、正確な時期は把握していないが平成時代(1989-)に入ってからだろうか、大規模な治水工事に伴い気づかれたとかどうとか。従って、来歴は不明である。一時的に金井遊水池に移植されていたものが、工事の完了に伴い平成21年(2009)に柏尾川へ戻された。現在の柏尾川はコンクリート護岸で固められているも、ミズキンバイは洲(す、堆積したした土砂)を中心に生えている(植えられている)状態。このようなコンクリートリバーでは台風などで増水すると、株が流されてしまったり、大量の土砂が覆いかぶさったりして、たちまち激減することがある。イネ科やカヤツリグサ科の雑草が繁茂し過ぎてもじわじわ減少してしまうだろう。現在も保護は継続されているらしく、人為的な植え付けが行われている。保護を受けていない地点では、河川の流下(りゅうか)能力確保を目的とした浚渫(しゅんせつ)工事(重機で植物もろとも土砂を除去すること)でにわかに絶滅してしまうおそれも。生育場所はかなり不安定である。

ミズキンバイ 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2012/07/26

ミズキンバイ 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流左岸 2012/07/26

ミズキンバイ 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流右岸 2018/06/25

ミズキンバイ 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流右岸 2018/06/25

だいぶ減少したように感じられるミズキンバイ 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

だいぶ減少したように感じられるミズキンバイ 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

水面に広がったミズキンバイ 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

水面に広がったミズキンバイ 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

水面に広がったミズキンバイ 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

水面に広がったミズキンバイ 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

葉は互生。表面は少し光沢あり。鋸歯(きょし)は極めて浅くて細かいため、ぱっと見は全縁に見える。水面に浮かぶ浮葉は幅広で丸っこくなる傾向があり、先端は凹む。似たような場所で似たような雰囲気で生える侵略的外来種ナガエツルノゲイトウは対生、同クレソンは羽状複葉である。

水面に広がったミズキンバイの浮葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

水面に広がったミズキンバイの浮葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

水面に広がったミズキンバイの浮葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

水面に広がったミズキンバイの浮葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

地表を這ったミズキンバイ 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

地表を這ったミズキンバイ 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

立ち上がった茎に生える水上葉(気中葉)はやや細めになる。

地表を這ったミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

地表を這ったミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

ミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2018/06/25

ミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2018/06/25

ミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

ミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

ミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

ミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

ミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

ミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

ミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

ミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

ミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

ミズキンバイの水上葉 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

開花中のミズキンバイの群落 横須賀市・YRP光の丘水辺公園(野鳥の池) 2016/08/06

開花中の#ミズキンバイの群落 横須賀市・YRP光の丘水辺公園(野鳥の池) 2016/08/06

南米などを原産とする外来種のオオバナミズキンバイ(大花水金梅)はルドウィギア・グランディフロラとして特定外来生物に指定されており、販売や栽培などは違法である。関東地方には入ってきていないようだが、滋賀県・琵琶湖などで爆発的に数を増やして在来の生態系を破壊している。

ミズキンバイの花

花期は長いが、7月10日頃が盛り。一日で咲き終わる一日花で、花弁は脆(もろ)く指で触れるとすぐにはらりと散ってしまう。花見は午前中のできるだけ早い時間帯が吉。

ミズキンバイの花 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川 2016/07/11 10:16

ミズキンバイの花 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川 2016/07/11 10:16

ミズキンバイの花 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2018/06/25 11:26

ミズキンバイの花 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2018/06/25 11:26

ミズキンバイの花のサイズ感 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2018/06/25 11:22

ミズキンバイの花のサイズ感 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2018/06/25 11:22

ミズキンバイの花 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2018/06/25 11:49

ミズキンバイの花 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2018/06/25 11:49

ミズキンバイの花 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/09/28 14:50

#ミズキンバイの花 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/09/28 14:50

ミズキンバイの実

蒴果(さくか)。熟しても裂開せず、果実全体が脱落して水に流されるらしい。

ミズキンバイの未熟な実 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

ミズキンバイの未熟な実 横浜市戸塚区上倉田町・柏尾川「朝日橋」下流 2022/09/30

ミズキンバイの熟し始めた実 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/09/28

#ミズキンバイの熟し始めた実 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/09/28

柏尾川の下流を探せば、鎌倉市と藤沢市で、あるいは合流した先の藤沢市・境川でもミズキンバイを発見できるのではないか。


横浜市戸塚区・柏尾川(平成28年(2016)管理維持していないため環境劣化し雑草が優勢、平成30年(2018)雑草が更に繁茂しミズキンバイはかなり減少)、横浜市泉区/戸塚区/藤沢市・#境川遊水地公園

#横須賀しょうぶ園(園内水路、園外のすいれん池(旧城の腰堰)=近くでは見れない、三浦市・毘沙門から保護移植したもの、ハナショウブと併せて、4~6月のみ入園料320円・他無料)、横須賀市・JR横須賀線「衣笠」駅・平作川(ひらさく-、増水した横須賀しょうぶ園すいれん池から流出したものとされる)、#YRP光の丘水辺公園(野鳥の池=聖なる池との間の橋から、平作川から移植したもの、葉は食害多い、6月下旬~7月上旬「ハンゲショウ観察会」に併せて・水辺公園友の会に許可を頂き間近で拝見させてもらうとよい、平成28年(2016)8月初旬に見頃)、鎌倉市・柏尾川(玉縄橋(山崎跨線橋東側)上流、町屋橋上流など、戸塚からタネが流れてきたか、近くでは見れない)、#大船フラワーセンター(旧花き販売所のコンテナ)、#辻堂海浜公園

横須賀市芦名・#芦名堰、三浦市南下浦町毘沙門(みなみしたうらまち びしゃもん、水田が埋め立てられて滅失)

#箱根湿生花園(滅失か)

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

天白牧夫・中村修二郎「平作川におけるミズキンバイ(アカバナ科)の分布」 『横須賀市博物館研究報告(自然科学) 57号』 横須賀市自然・人文博物館発行(2010)

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ナガエツルノゲイトウ

コマツヨイグサ

『ミズキンバイ』へのコメント

  1. ノーネーム 投稿日:2025/08/25(月) 02:57:41 ID:a1f08e46d 返信

    こんばんは、今年6月頃に戸塚に見に行きましたがカヤツリグサがかなり茂っており結構自生地が減少しておりました。

    • mirusiru.jp 投稿日:2025/08/25(月) 20:49:51 ID:fcb1623e6 返信

      こんばんは。お知らせ頂きありがとうございます。
      2018年の時点で以前よりも人の手が入っておらずやや残念な状況になり始めているような気がしておりましたが、減ってしまいましたか。
      来年、久方ぶりに訪れてみようと思います。
      またいろいろ教えてください。よろしくお願い致します。