ミゾカクシ(アゼムシロ)

溝隠 キク目/キキョウ科/ミゾカクシ属 花期/6月下旬~10月
学名/Lobelia chinensis Lour.

有毒薬用自生種稀少保護

ミゾカクシ(アゼムシロ) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/07/19

ミゾカクシ(アゼムシロ) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/07/19

田んぼ周辺や湿地に群生する多年草。溝(水路)周辺にびっしり生えることからミゾカクシ。別名アゼムシロ(畦筵)は田んぼの畔に筵(ござのような敷物)を広げたように地面を覆うがごとくびっしり生えることから。本来はどうということのない水田雑草だったはずだが、今となってはなかなか見かけるものでなし。加えて、夏場には刈払い機でばっさり丸禿げに刈られてもしまう。

土を覆い隠すほどびっしり茂ったミゾカクシ(アゼムシロ) 寒川町田端産 2020/04/10

土を覆い隠すほどびっしり茂った#ミゾカクシ(アゼムシロ) 寒川町田端産 2020/04/10

ミゾカクシ(アゼムシロ) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/07/19

ミゾカクシ(アゼムシロ) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/07/19

びっしり茂ったミゾカクシ(アゼムシロ、一部はアゼナ) 寒川町田端産 2019/09/27

びっしり茂った#ミゾカクシ(アゼムシロ、一部はアゼナ) 寒川町田端産 2019/09/27

ミゾカクシ(アゼムシロ)の葉 茅ヶ崎市浜之郷 2019/09/27

#ミゾカクシ(アゼムシロ)の葉 茅ヶ崎市浜之郷 2019/09/27

花はあんまり似ていないが、ミゾカクシ属に分類される外来種はロベリアの名前で流通している。園芸栽培されている花が似た感じのものは、スカエボラ、別名ブルーファンフラワー、サントリーフラワーズの商品名サンク・エール、あたりだろう。キジムシロ(雉莚)は名前が紛らわしいだけでまったくの別種。

ミゾカクシ(アゼムシロ)の花

花は夏の間ぽつりぽつりと咲き続ける。一斉に満開するようなことはなし。花冠裂片は横向き二枚に下向き三枚。花色は薄ピンク。バカ殿様の丁髷(ちょんまげ)のような突起は蕊の集合体で、雌蕊を合着した雄蕊が包んでいる状態。はじめ雄性期(ゆうせいき)で花粉を放出し、のち雌性期(しせいき)になると突起部の先端から柱頭がにょきっと飛び出てくる。

ミゾカクシ(アゼムシロ) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/09/24

ミゾカクシ(アゼムシロ) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/09/24

ミゾカクシ(アゼムシロ) 横浜市戸塚区・舞岡公園 2019/06/26

ミゾカクシ(アゼムシロ) 横浜市戸塚区・舞岡公園 2019/06/26

ミゾカクシ(アゼムシロ) 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/06/25

ミゾカクシ(アゼムシロ) 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/06/25

ミゾカクシ(アゼムシロ) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/07/18

ミゾカクシ(アゼムシロ) 茅ヶ崎市浜之郷 2018/07/18

最低気温が15℃程度になって秋の寒さを感じ始めると全体的に傷み始めて花も終わり。

ミゾカクシ(アゼムシロ)の実

花は咲き終わると下垂し、実に変わる。ただし受粉に成功する確率が低いのか種子ができない不稔(ふねん)であるもの多く、そのときは間もなく朽ちて消える。種子ができていてもたいして膨らまず、のち枯れる。熟して枯れたと思われる実を割ってみたら中にオレンジ色のミクロの粒が多数あったのでそれが種子なのだろう。

ミゾカクシ(アゼムシロ)の若い実 茅ヶ崎市浜之郷 2019/10/06

#ミゾカクシ(アゼムシロ)の若い実 茅ヶ崎市浜之郷 2019/10/06

ミゾカクシ(アゼムシロ)の熟した実 茅ヶ崎市浜之郷 2019/10/24

#ミゾカクシ(アゼムシロ)の熟した実(白色矢印) 茅ヶ崎市浜之郷 2019/10/24


横浜市磯子区・氷取沢市民の森(大岡川沿い)、横浜市戸塚区・舞岡公園(耕作体験田んぼの畔)

横須賀しょうぶ園(7月以降入園無料)、寒川町田端、茅ヶ崎市浜之郷(田んぼの畔、観察はイネの中干し期間中(7月中旬~下旬)およびイネ刈り前の水抜き以降(9月下旬~)のみ可能、令和元年(2019)畦改良したため滅失)

座間谷戸山公園(田んぼ周辺)

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