大房藻 ユキノシタ目/アリノトウグサ科/フサモ属 花期/5月下旬~6月上旬
学名/Myriophyllum aquaticum (Vell.) Verdc.
外来種違法駆除
外来生物法「特定外来生物」
生態系被害防止外来種リスト「総合対策外来種」
日本生態学会「日本の侵略的外来種ワースト100」
オオフサモ 鎌倉中央公園 2018/06/02
南米ブラジルのアマゾン川を原産とする、抽水性(水底の土に根を張り、水面より上に葉が突き出るもの)の常緑多年草。雌雄異株(しゆういしゅ)だが、日本に入ってきているのは雌株のみという。かつてはアクアリウムなどに利用されていた人気の水草であったが、水が溜まっている湿地、溜池の浅い所などに帰化してしまって問題になっている。繁殖力が抜群に優れており大群生しやすい。今となっては稀少になってしまった湿地をごっそり覆って独占するため、日本在来の湿生植物を絶滅に追いやる能力に長けている。流通名パロット・フェザー(Parrot feather、オウムの羽の意)。ヌマフサモ(沼房藻)、最初に帰化した地に因んでスマフサモ(須磨房藻)などの異名も。茎に輪生(りんせい)する葉の数は五ないし六。六輪生するものあらばオオフサモと見てよいのではないか。
#オオフサモ 藤沢市・辻堂海浜公園 2018/07/19
#オオフサモ 藤沢市・辻堂海浜公園 2018/07/19
#オオフサモ 藤沢市・辻堂海浜公園 2018/07/19
オオフサモ 鎌倉中央公園 2018/07/08
現在は特定外来生物に追加指定(平成18年(2006)2月1日施行)されているため、販売・栽培・運搬等は禁止されており違法である。こういったものが今なお見られるのはろくに手入れをしてない公園と相場が決まっているが、オオオフサモも同様。まともに駆除に取り組んでいる様子は見られない。珍しく大掛かりに除去作業をしているなと思って様子を見ていると、残骸が多数残されていたり、少し離れた別の場所のものは放置したまんまだったり。とどのつまりは、一二年で元通り。
湿地を覆うオオフサモ 鎌倉中央公園 2017/11/16
河川に帰化したオオフサモ(白色矢印) 横浜市栄区・いたち川 2019/06/26
河川に帰化したオオフサモ 横浜市栄区・いたち川 2019/06/26
河川に帰化したオオフサモ 横浜市栄区・いたち川 2019/06/26
オオフサモの花
葉腋に白っぽいくしゃくしゃっとしたものが付いていたらそれが花。雌花なので雌蕊の柱頭である。小さいものなので肉眼ではよく見えない。
オオフサモの雌花 鎌倉中央公園 2018/06/02
オオフサモの雌花 鎌倉中央公園 2018/06/02
オオフサモの雌花 鎌倉中央公園 2018/06/02
横浜市栄区・いたち川(天神橋下流右岸)
鎌倉中央公園(湿地に大量)、新林公園(湿性植物区)
横須賀市長沢六丁目・川原田堰(昭和61年(1986)大群生の記録)、鎌倉市・田辺ヶ池(昭和61年(1986)大群生の記録)、#辻堂海浜公園(花の庭・水辺の花だんで事実上栽培)
中井町・厳島湿生公園
参考資料
「神奈川県立自然保護センター調査研究報告4」 神奈川県立自然保題センター発行(1987)