カキツバタ

杜若、燕子花 クサスギカズラ目/アヤメ科/アヤメ属 花期/5月
学名/Iris laevigata Fisch.

改良種稀少

環境省レッドリスト2018「準絶滅危惧(NT)」
神奈川県レッドリスト2020「絶滅」
神奈川県レッドリスト2006「絶滅」

カキツバタ 横浜市戸塚区・俣野園 2017/05/09

#カキツバタ 横浜市戸塚区・俣野園 2017/05/09

湿地に生える多年草。何れ菖蒲か杜若(いずれ、あやめか、かきつばた)──、アヤメ(菖蒲)とカキツバタはよく似ていて区別ができないがどちらも美しくて優れているなぁ、の意。一般的にはハナショウブ(花菖蒲)も含めて三者がそっくりだと認識されておろうが、じつは一目瞭然、一切混同しようはずもなく一瞬にして見分けることは可能であったりする(後述)。なお生育場所も異なっており、アヤメは乾燥した場所に、ハナショウブは湿地に、カキツバタはもっと水量の多いべちゃべちゃした湿地ないし浅い水中に生える(植える)のが基本。神奈川県内では昭和15年(1940)の川崎市産の標本はあるも、絶滅。現在は公園や鎌倉の寺境内にある池などでほそぼそと栽培されているのみである。いわゆる秋植え球根として、園芸品種の根茎(こんけい)がホームセンターの園芸コーナーで販売される。一株400円程度。

カキツバタを題材にした尾形光琳筆の六曲一双の屏風「燕子花図(かきつばたず)」(東京都港区南青山・根津美術館蔵、国宝)が名高い。

カキツバタの花

アヤメは早いもので4月末から、カキツバタは5月上旬から、半ば時期を重なるようにして花を咲かせる。ハナショウブは明らかに遅れて5月末から。アヤメは花弁の基部に綾目(あやめ)と呼ばれる縞々模様が入り、カキツバタは白色、ハナショウブは黄色く条状(すじじょう)に模様がしゅっと入るのみである。この点さえ押さえておけば三者の見分けはしっかりできるだろう。カキツバタの花は紫色。伝統的な高級風呂敷を思わせる落ち着いた大人の紫である。美しい。模様は外花被片基部に白色の条がしゅっと入るのみ。地味ながら園芸品種は多いらしい。

カキツバタ('羅生門') 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/04/27

#カキツバタ(’羅生門’) 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/04/27

カキツバタ 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/04/27

#カキツバタ 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/04/27


横浜市南区・#こども植物園(事務所向い水生植物の池に鉢植え)、横浜市戸塚区・#俣野園(5月上旬)

横須賀市・#光の丘水辺公園(四季の池、アサザと)、#光触寺(池)、#海蔵寺(本道裏庭園の池に、白花も)、#東慶寺(書院の池などに)、#鎌倉中央公園(湿生花園)、藤沢市・#新林公園(湿性植物園)、#氷室椿庭園

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)