荒地盗人萩 マメ目/マメ科/シバハギ属 花期/8月末~9月中旬 結実期/9月~10月
学名/Desmodium paniculatum (L.) DC.
危険外来種駆除
生態系被害防止外来種リスト「総合対策外来種」
アレチヌスビトハギ 藤沢市・引地川親水公園 2018/09/12
北米原産のやや大型な多年草。『神奈川県植物誌2018』は一年草としており、神奈川県内で死なずに越冬できているのかはよくわからない。一般的な野草であるヌスビトハギに近い外来種。日当たりの良い草地に帰化しており、県内では増加傾向。群生しやすい。
アレチヌスビトハギが多く生える市指定重要文化財「旧福原家長屋門」周辺 藤沢市・新林公園 2023/09/15
アレチヌスビトハギの群落 藤沢市・新林公園 2023/09/15
アレチヌスビトハギの大株 藤沢市・新林公園 2017/09/05
葉は互生で、三出複葉。大きい。小葉は細長い。
アレチヌスビトハギの茎上部の葉 鎌倉広町緑地 2022/09/06
アレチヌスビトハギの葉 藤沢市・引地川親水公園 2018/09/12
アレチヌスビトハギの葉 藤沢市・新林公園 2017/09/05
『神奈川県植物誌2018』では触れられていないが、日本国内でアレチヌスビトハギと大雑把に認識されているものの中に別種(ないし変種)が紛れ込んでいる可能性があり、(本頁も含めて)再度精査し直さなければいけないかもしれない。原産地の北アメリカにはよく似た紛らわしいものが複数存在しているようである。
アレチヌスビトハギの花
自重でなのかやや傾いた茎の頂上部に花序を付ける。一斉にはあまり咲き揃わず、順次ぱらぱらと咲いてゆくことが多い。花色は濃いめのピンク(明るい紫)。咲き終わるとやや淡い青色に変わって下向きに垂れる。
アレチヌスビトハギ 藤沢市・引地川親水公園 2018/09/12
アレチヌスビトハギ 藤沢市・引地川親水公園 2018/09/12
アレチヌスビトハギ 藤沢市・新林公園 2017/09/05
ヌスビトハギの仲間の花にはこれといった模様が入らないが、アレチヌスビトハギの花には中心部に濃い紫色で縁取られた黄色い(やや緑がかった黄色の)斑紋(はんもん)がくっきり目立つのが特徴。
アレチヌスビトハギの花の特徴 藤沢市・新林公園 2017/09/05
アレチヌスビトハギの実
実の小節果は四つ以上で、ひっつき虫の一種。表面には衣服などに超強力に付着できる超高性能マジックテープ機能を搭載。あらゆる衣服にべったり引っ付いたらもう離れない。素肌にも貼り付いて剥がれないのですごく厄介。
アレチヌスビトハギの咲き終わりの花と若い実 藤沢市・新林公園 2023/09/15
アレチヌスビトハギの実 藤沢市・新林公園 2016/10/08
アレチヌスビトハギの実 藤沢市・新林公園 2016/10/08
アレチヌスビトハギの実は自分たちでくっ付き合って絡まっちゃっていることも。四連五連の実の連結部は壊れやすく、一つ一つに分かれてズボン裾(すそ)などに密かに付着する。
アレチヌスビトハギとヌスビトハギ(黒斑の入る二連のもの)の実の混生 藤沢市・新林公園 2016/10/08
鎌倉広町緑地(御所川沿い)、引地川親水公園(大庭遊水地の多目的広場側)、新林公園(川名大池手前=ヌスビトハギと混生、市指定重要文化財「旧福原家長屋門」周辺、草刈りされずに毎年残る)、茅ヶ崎市・中央公園(池畔)
建長寺(半僧坊下に僅少)、茅ヶ崎市・上ノ田公園
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)