茜 リンドウ目/アカネ科/アカネ属 花期/9月~10月上旬 結実期/10月~11月
自生種
アカネの葉 大磯運動公園 2016/09/26
他の草もよく茂っている明るい林縁部などに生える蔓性の多年草。細くてか弱い茎には逆刺(ぎゃくし)と呼ばれる根っこ方向に向いた細かな突起(ざらざらしているだけで痛いものではない)が多数あり、これが他の草木に引っかかることでアカネは上に上に登って行く。とはいえ、人の背丈ほどの高さくらいまでしか達していないものがほとんど。崖から下方に垂れ下がっていることも。地面は這わない。湘南・鎌倉・三浦半島でありふれた普通種。
藪に絡まるようにして生えたアカネの群生、大きめの葉はカラスウリ 鎌倉中央公園 2016/10/10
服に引っ付いたアカネ 大磯運動公園 2016/09/14
葉はかわいらしい四輪生。
アカネの葉 藤沢市・新林公園 2016/09/27
アカネの葉 大磯運動公園 2016/09/26
アカネの葉 大磯運動公園 2016/09/26
根は乾燥すると赤くなるらしい。赤い根なのでアカネ。赤系統の色の(草木染めの)染料として利用される。外国産種に対してニホンアカネ(日本茜)と呼ばれることも。
アカネの根 逗子市桜山 2017/05/17
アカネの花
花は淡い黄緑色の小さな目立たない両性花。同じ時季この手の花は他にないので見間違えることはないのではないか。
アカネ 小田原市早川・石垣山農道 2016/10/04
アカネ 小田原市早川・石垣山農道 2016/10/04
アカネ 茅ケ崎里山公園 2016/09/25
アカネ 茅ケ崎里山公園 2016/09/25
アカネの実
実は緑色からブドウ(葡萄)のように紫、黒へと変化し熟す。
アカネの未熟な青い実 横須賀市・鷹取山公園 2018/10/25
アカネの実 横須賀市・砲台山 2016/11/06
実はなぜか二連のものがある。
アカネの実 横須賀市・砲台山 2016/11/06
アカネの実 平塚市八幡・相模川沿い 2018/11/25
横須賀市・鷹取山公園(展望台のぼり口)、観音崎公園、砲台山(実=11月上旬)、鎌倉中央公園(田んぼ南側)、新林公園(花=9月末~10月上旬、ツクバトリカブト(筑波鳥兜)群生地周辺)、茅ケ崎里山公園(花=9月中旬、田んぼ周辺道沿い)、大磯運動公園(花=9月末)
まさに、これです!
「カラス」を曖昧検索したところ、
飛び込んできた画像(アカネの葉)に目を見開きました。
梅雨明け前に「抜根」除草した箇所にも関わらず(ヤブランやジャノヒゲ類、コバギボウシの間から)ひょっこりと姿を現していた草本です。
全体にモスグリーン色の茎が、すっくと二本立ち上がって、茎全体がザラザラとし、赤みを帯びた赤橙色のヒゲ状の根が特徴的でした。
てっきり「カナムグラ」の若芽と勘違いしてました。
やたらと成長が早く、たちまちに蔓延(はびこ)り、うっかり触れるとミミズ腫れになるので、見つけ次第に抜いていた草本でした。
丁寧に抜根しても、再生することが多く、除草に手間がかかる面倒な雑草でした。
大概、出現する辺りには「黒光りする小さな実」が無数に散らばっており、落ち葉の下にも潜り込んでいたため回収不能で、芽吹いてから摘み取っていました。
これが、草木染めで有名な「茜」だったのですね。
雑草の中でも「憎っくき」筆頭格との思いしかありませんでしたが、見方が一変し、いじらしさが芽生えました。しかし、情け容赦せず抜根・根絶に精を出します。