吾亦紅 バラ目/バラ科/ワレモコウ属 花期/9月~10月
学名/Sanguisorba officinalis L. var. officinalis
自生種稀少保護
ワレモコウの若い実 三浦市・黒崎の鼻 2020/11/13
やや湿りがちな草地に好んで生える多年草。名前の由来は不明。「吾亦紅」を訳すなら”私も赤いのよ”という意味になるが、「割れ木香」の字を当てることもあり、よくわからない。神奈川県内広域に分布あり。さほど見かける機会はないものの、湘南・鎌倉・三浦半島にも自生。田んぼ周辺の土手、里山地域の道端などに生える。秋の茶花(ちゃばな)に人気が高いため、よく鎌倉の寺境内に植栽されている。乾燥気味な場所に植えて放置していてもしっかり育つので、栽培は容易。
畑の土手に生えたワレモコウ 茅ヶ崎市行谷 2022/05/20
田んぼの土手に群生したワレモコウ 藤沢市・川名清水谷戸 2022/04/07
田んぼの畔に生えた(おそらく植えられた)#ワレモコウ 茅ヶ崎市・湘南タゲリ米の里 2021/03/30
川べりに生えたワレモコウ 藤沢市打戻・小出川 2019/09/27
ワレモコウ 藤沢市・新林公園 2016/10/08
海辺に生えたワレモコウ 三浦市・黒崎の鼻 2020/11/13
葉は、大きめの鋸歯が目立つ奇数羽状複葉。形がおもしろいので人の目に留まるだろう。ワレモコウ属に分類される植物は似たような形状をしているが、神奈川県内に自生があるのは本種のみ。植物園には高山植物のカライトソウ(唐糸草)などが植えてある可能性もあるか。
#ワレモコウの葉 茅ヶ崎市・湘南タゲリ米の里 2021/03/30
#ワレモコウの葉 茅ヶ崎市・湘南タゲリ米の里 2021/03/30
ワレモコウの葉 藤沢市・川名清水谷戸 2022/04/07
ワレモコウの葉 中井町・雑色横穴墓群 2022/06/21
ワレモコウの葉 藤沢市・新林公園 2016/10/08
葉裏の脈上に白毛が多いものをウラゲワレモコウ(裏毛吾亦紅)として、別の変種または品種として扱うことがある。
ワレモコウの花
くすんだ紅色の独特な形状の花を付ける。花穂(かすい)の頂上部から下へと順に開花する。
ワレモコウ 鎌倉中央公園 2016/10/10
ワレモコウ 藤沢市・新林公園 2016/10/08
ワレモコウ 藤沢市・新林公園 2016/10/08
ワレモコウ 藤沢市・新林公園 2016/10/08
黒崎の鼻、#浄妙寺(9月上旬)、#大巧寺(本堂前)、#東慶寺、#円覚寺松嶺院、#長谷寺(妙智池畔)、鎌倉中央公園(田んぼ北側の段々畑)、川名清水谷戸(奥池北隣の田んぼ)、新林公園(湿性植物区)
#明王院(社務所玄関南側に1株、9月上旬)、藤沢市打戻・小出川(「根下」バス停南方)、茅ケ崎里山公園(柳谷の竹林北側)、茅ヶ崎市行谷(茅ヶ崎新北陵病院南西の畑)、#湘南タゲリ米の里
中井町・雑色横穴墓群(夏前に刈払われてしまう)、#箱根湿生花園(カライトソウもあり=7月中旬)、箱根町・湖尻園地・50周年広場
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)