ヤマミズ

山水 バラ目/イラクサ科/ミズ属 花期/9月下旬~10月上旬 結実期/10月下旬~11月

自生種

ヤマミズ 鎌倉市・円覚寺黄梅院 2019/09/01

ヤマミズ 鎌倉市・円覚寺黄梅院 2019/09/01

主に山地の、シダ(羊歯)やコケ(苔)が生えているような日当たりがほとんどなく湿りがちな林床や林縁あるいは道端に群生する一年草で、雌雄同株(しゆうどうしゅ)の雌雄異花。カテンソウ(花点草)あたりといい勝負の、かなり小型な植物である。湘南・鎌倉・三浦半島では鎌倉のじめじめ湿った谷戸(やと)に自生あり。

参道石段脇に群生したヤマミズ 鎌倉市・円覚寺黄梅院 2019/09/01

参道石段脇に群生したヤマミズ 鎌倉市・円覚寺黄梅院 2019/09/01

ヤマミズの群生 鎌倉市・建長寺半僧坊参道入口 2019/09/20

ヤマミズの群生 鎌倉市・建長寺半僧坊参道入口 2019/09/20

葉は対生。葉身は小さく、長さはおよそ1.5cm程度が主(1~4cm)。(他の近似種に見られる)主脈に対してほぼ直角なあばら骨状の支脈がない。『神奈川県植物誌2018』には”全草無毛”とあるが、葉の縁(ふち)には毛が多く、表面にもまばらな毛あり。なぜか本種の葉にだけ朝露に濡れたかのように水滴が付いていることがよくあるので、水分を取り込みすぎて葉から漏れ出ているのかもしれない。茎は赤みを帯びることがある。

ヤマミズの葉 鎌倉市・建長寺半僧坊参道入口 2019/09/20

ヤマミズの葉 鎌倉市・建長寺半僧坊参道入口 2019/09/20

ミズ(水)は茎が直立して草丈が人の膝(ひざ)近くあり。名前が紛らわしいミヤマミズ(深山水)もヤマミズほど小型なものでなし。湯河原町産という古い標本があるのみで県内絶滅。

ヤマミズの花

葉腋(ようえき)から長い柄(え)を伸ばしてその先端に花序を付ける。この花序内に雄花と雌花が混在するらしい。小さすぎて肉眼ではまとも視認できるものでなし。なお蕾のうちや咲き始めはあるはずの長い花序柄(かじょへい)がまったくないので要注意。

花序柄が長く伸びたヤマミズ 鎌倉市・浄智寺谷戸 2019/10/01

花序柄が長く伸びたヤマミズ 鎌倉市・浄智寺谷戸 2019/10/01

花序柄が長く伸びたヤマミズ 鎌倉市・浄智寺谷戸 2019/10/01

花序柄が長く伸びたヤマミズ 鎌倉市・浄智寺谷戸 2019/10/01

ヤマミズ 鎌倉市・浄智寺谷戸 2019/10/01

ヤマミズ 鎌倉市・浄智寺谷戸 2019/10/01

ヤマミズ 鎌倉市・建長寺回春院道 2019/10/03

ヤマミズ 鎌倉市・建長寺回春院道 2019/10/03

ヤマミズ 鎌倉市・建長寺回春院道 2019/10/03

ヤマミズ 鎌倉市・建長寺回春院道 2019/10/03

ヤマミズの実

柄(え)がしっかり長く伸びた状態で実ができる。見た目まだ若々しい緑色でも丸っこい茶色い粒状の種子を露出させているものがあるので、もう熟しているのだろう。

ヤマミズの実 松田町・最明寺史跡公園 2019/10/23

ヤマミズの実 松田町・最明寺史跡公園 2019/10/23

ヤマミズの実 松田町・最明寺史跡公園 2019/10/23

ヤマミズの実 松田町・最明寺史跡公園 2019/10/23


建長寺(半僧坊参道石段下段沿い、回春院参道)、浄智寺谷戸、円覚寺黄梅院(門外)

松田町・最明寺史跡公園(池から北東の寄(やどりき)方面へ僅かに山を上った辺りのヤマトリカブト地帯に ※ヤマビル多いので立入危険)

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

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