西洋十二単 シソ目/シソ科/キランソウ属 花期/4月中旬~下旬
学名/Ajuga reptans L.
外来種改良種駆除
#セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ) 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/04/03
園芸栽培される、ヨーロッパ原産の多年草。名は、セイヨウキランソウ(西洋金瘡小草)、園芸界ではキランソウ属に分類される植物全般を意味するアジュガで呼ばれることがほとんど。群生させると小さな(同じシソ科の)ラベンダー畑を連想させるような景色に。湘南・鎌倉・三浦半島で”ジュウニヒトエ”の名を騙(かた)って花壇や庭に植えられているもののほとんどはこのセイヨウジュウニヒトエであって、日本在来のジュウニヒトエではないので注意が必要。ホームセンターの園芸コーナーでよく売られているので、民家の庭に、公園花壇に、そこかしこで見かけることが多いだろう。生命力が強く、栽培は簡単。
#セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ) 平塚市・花菜ガーデン 2017/04/21
匍匐茎(ほふくけい)を横に伸ばして増えるので群生させやすい。
#セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ)の匍匐茎(左上の白花はオオアマナ) 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/04/03
葉色に変化が多く、園芸品種は多々あり。花が咲いていない時期でも地面を覆い隠すグラウンドカバーとして利用できる。園芸的には、花よりも葉を楽しむ植物。
#セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ’バーガンディーグロー’、病気がち)の葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/12
多く栽培されるにつれ、自然界への帰化も。またキランソウなどと交雑してしまうことが確認されており、問題のある外来植物である。
セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ)の花
たいへん多くの小花を密生させて華やぐのが特徴。花色は基本的に紫から濃い紫、ときにピンク色ないし白色の品種も。花の改良は進んでいないようで、奇抜な色や形状をした品種はない。
#セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ) 大磯城山公園 2020/03/26
#セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ) 大磯城山公園 2020/03/26
#セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ) 大磯城山公園 2020/03/26
#セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ) 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/04/03
山野にあって、なんだか花と花の間に隙間があって小ざっぱりした印象を受ける、花色がやや薄くて少々青っぽい、などと違和感を感じたら日本在来種のツルカコソウ(蔓夏枯草、神奈川県レッドリスト2006「絶滅危惧IA類」)である可能性も念のため疑いたい。公園などに人為的に植えられているのは間違いなくセイヨウジュウニヒトエの方。