オオハンゲ

大半夏 オモダカ目/サトイモ科/ハンゲ属 花期/5月~8月
学名/Pinellia tripartita (Blume) Schott

有毒稀少

オオハンゲ 逗子市・蘆花記念公園旧脇村邸 2017/05/17

#オオハンゲ 逗子市・蘆花記念公園旧脇村邸 2017/05/17

薄暗い林床に生える多年草で、テンナンショウ(天南星)の仲間。仏炎苞(ぶつえんほう)は小さめで細く緑色なのでカラスビシャク(烏柄杓)に似るが、オオハンゲの方が名の通り全体的にやや大型(といってもウラシマソウ(浦島草)などに比べれば明らかに小さいが)。ハンゲはカラスビシャクの別名である。湘南・鎌倉・三浦半島にも自生があるとかどうとかいわれるが、栽培ものの逸出ではないのか。なお栽培されることも希。

オオハンゲ 逗子市・蘆花記念公園旧脇村邸 2017/05/22

#オオハンゲ 逗子市・蘆花記念公園旧脇村邸 2017/05/22

オオハンゲ 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09

#オオハンゲ 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09

歩道沿いに帰化したオオハンゲ 横浜市南区・「児童遊園地前」バス停 2021/06/12

歩道沿いに帰化した#オオハンゲ 横浜市南区・「児童遊園地前」バス停 2021/06/12

葉は、カラスビシャクのように完全な小葉三枚には分かれない三深裂。

オオハンゲの葉 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09

#オオハンゲの葉 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09

幼葉は三深裂しないカラー型。

オオハンゲの幼葉 茅ヶ崎市浜之郷 2022/07/25

#オオハンゲの幼葉 茅ヶ崎市浜之郷 2022/07/25

斑入りオオハンゲ 茅ヶ崎市浜之郷 2022/05/20

斑入り#オオハンゲ 茅ヶ崎市浜之郷 2022/05/20

斑入りオオハンゲ 茅ヶ崎市浜之郷 2022/05/20

斑入り#オオハンゲ 茅ヶ崎市浜之郷 2022/05/20

初夏から秋にかけて、葉にセスジスズメ(背筋雀)というガ(蛾)の巨大幼虫が付くことがあるので要注意。若齢のうちは付いていてもなかなか気づかないが、芋虫が大きく成長するとかなりの大食いとなり葉はことごとく禿げる。”葉が減ったような気がする”と感じたらただちに確認してできるだけ早期に取り除きたい。その際、摘まみ上げると緑色の吐瀉物(としゃぶつ)を出すことがる。色々と気色悪いが、無毒とのこと。

オオハンゲの葉を食い荒らすセスジスズメの若齢幼虫(黒色に黄色点々、アンテナ型の尻尾付き) 2020/09/22

#オオハンゲの葉を食い荒らすセスジスズメの若齢幼虫(黒色に黄色点々、アンテナ型の尻尾付き) 2020/09/22

オオハンゲの花

袋状の仏炎苞はふつう緑色(口周りが黒っぽくなることがある)で、糸状の付属体も緑色。仏炎苞の中に蕊があり、それが花である。

オオハンゲ 逗子市・蘆花記念公園旧脇村邸 2017/05/22

#オオハンゲ 逗子市・蘆花記念公園旧脇村邸 2017/05/22

オオハンゲ 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09

#オオハンゲ 東京都小平市・東京都薬用植物園 2017/05/09

オオハンゲ 逗子市・蘆花記念公園旧脇村邸 2017/05/17

#オオハンゲ 逗子市・蘆花記念公園旧脇村邸 2017/05/17

オオハンゲ 逗子市・蘆花記念公園旧脇村邸 2017/05/17

#オオハンゲ 逗子市・蘆花記念公園旧脇村邸 2017/05/17

オオハンゲ 逗子市・蘆花記念公園旧脇村邸 2017/05/22

#オオハンゲ 逗子市・蘆花記念公園旧脇村邸 2017/05/22

葉よりも高い位置まで伸びれば仏炎苞は人目に留まるが、葉よりも低く隠れているとどうにもこうにも見つからない。オオハンゲは花ではなく、完全な小葉三枚に分かれない特徴的な形状の葉を頼りに探すとよい。カラスビシャクとの見分けも葉の違いで行う。

斑入りオオハンゲ 茅ヶ崎市浜之郷 2022/08/15

斑入り#オオハンゲ 茅ヶ崎市浜之郷 2022/08/15

斑入りオオハンゲ 茅ヶ崎市浜之郷 2022/08/15

斑入り#オオハンゲ 茅ヶ崎市浜之郷 2022/08/15


東京都小平市・#東京都薬用植物園、横浜市南区・#こども植物園(薬草園、「児童遊園地前」橋バス停周辺に逸出帰化)、横浜市戸塚区・#舞岡公園、横浜市戸塚区・#俣野園

逗子市・#蘆花記念公園旧脇村邸(裏山側に多数)

#観音崎公園、横須賀市・#光の丘水辺公園(管理棟裏)、#大楠山、#光則寺(池奥)、#大船フラワーセンター(花の築山からハス池方面に抜け出る道への分岐に少々、暗い日陰)

大和市・#ふれあいの森

関連記事 – 仲間・似ている・紛らわしい

カラスビシャク

『オオハンゲ』へのコメント

  1. 里山ライフ 投稿日:2023/04/17(月) 19:55:15 ID:64fe837fa 返信

    >葉は、カラスビシャクのように完全な小葉三枚には分かれない三深裂。
    >幼葉は三深裂しないカラー型。
    >葉にセスジスズメ(背筋雀)というガ(蛾)の巨大幼虫が付くことがある…
    >オオハンゲは花ではなく、完全な小葉三枚に分かれない特徴的な形状の葉を頼りに探すとよい。カラスビシャクとの見分けも葉の違いで行う。

    正に、
    その通りの「不明だった植物」が、
    数年前から庭先のいたるところ(林床に限らず、半日陰地)から出現しています。
    セスジスズメの幼虫と成虫も、庭先で見ます。

    その正体不明の植物は、
    発見当時に、物珍しさから植木鉢に移して観察した。
    月日が流れて、鉢内の様子を見たところ「根が、紡錘形の純白色した塊根に変化しており、側根もなく、主根だけ」の形状で真下に伸びていた。
    素人目にも「サトイモ」科の植物だと感じ、
    「オニドコロ」
    https://mirusiru.jp/nature/flower/onidokoro#comment-910
    の二の舞いを案じ、すべてを抜き取ることにした。
    徹底的に、
    余さず「抜根」しているのだが、
    春の訪れとともに「いたるところから出現」してくる。

    最近になって分かってきたが、
    ○○イモ科も含め、植物が自然発生する原因は「ヒヨドリ」を有力視しています。
    それらは決まって、ヒヨドリの止まる枝下から発生します。