二輪草 キンポウゲ目/キンポウゲ科/イチリンソウ属 発芽/2月下旬 花期/4月
学名/Anemone flaccida F.Schmidt.
危険食用自生種保護
#ニリンソウ 厚木市・自然環境保全センター 2018/03/25
やや湿った林床や沢近くなどに生える多年草。よく群生する。春を代表する人気の野草で、知名度も高い。花を二輪咲かせることから二輪草という名前が付けられたようだが、実際は基本的には一輪咲き。その花が咲き終える頃にもう一輪、あるいは更にもう一輪咲く。きれいな花を二輪同時に付けていることは希である。冬の終わりに出現し夏には地上部が枯れてしまうスプリング・エフェメラル(Spring ephemeral、スプリングは”春”、エフェメラルは”儚いもの”や”短命なもの”の意、早春季植物、通称「春の妖精」)の一種である。湘南・鎌倉・三浦半島では、三浦丘陵の谷戸深部などに自生あり。タチツボスミレ(立坪菫)やツクバトリカブト(筑波鳥兜)などと併せてニリンソウが生えていることは、ある程度豊かな自然が残されている指標といえるだろう。ホームセンターの園芸コーナーで秋植え球根(とざっくり呼ばれるが正しくは根茎(こんけい))が売られることがある。一株400円程度。
ニリンソウ 横浜市金沢区・称名寺市民の森 2019/03/22
ニリンソウの群生 鎌倉市・浄智寺谷戸 2017/04/14
#ニリンソウの群生 秦野市北矢名 2017/04/06
ニリンソウの若葉は食用にできる。ただし葉の形は猛毒のトリカブトに酷似し、生息場所も同じなためニリンソウの群生の中にトリカブトが一本混じっているなんていう混生もありえる話。いやむしろ、ニリンソウだと思って摘んだ葉すべてがじつはトリカブトだった、というときの方が誤りに気付かず食べてしまうかもしれない。ふつうの人は、命を懸けてまでニリンソウを摘んではいけない。自然保護の観点からも迷惑な野草採取はやめてほしい。湘南・鎌倉・三浦半島に身勝手に摘んで食べても問題ないほどのふんだんな自然はない。
ニリンソウの葉 葉山町・逗子市・森戸川源流 2018/03/18
ニリンソウの葉 鎌倉市・浄智寺谷戸 2017/03/30
ニリンソウの花
早いところで3月中旬から開花し、見頃は4月上旬。白色の花弁(のように見えるものはすべて萼片)はふつう五枚。とされるがそうでないものも多々見られる。外側はうっすらピンク色(赤紫色)がかっておりかわいらしい。
咲きかけのニリンソウ 横浜市金沢区・称名寺市民の森 2019/03/22
ニリンソウ 大磯町・高麗山公園 2016/04/02
ニリンソウ 鎌倉市・浄智寺谷戸 2017/04/14
#ニリンソウ 厚木市・自然環境保全センター 2018/03/25
ニリンソウ 鎌倉市・浄智寺谷戸 2017/04/14
ニリンソウ 横浜市金沢区・称名寺市民の森 2019/03/22
ニリンソウの二輪咲き 鎌倉市・浄智寺谷戸 2017/04/14
夕方になって閉じたニリンソウ 横須賀市・前田川 2018/03/11
ニリンソウが満開を迎えるころ、一回り大きいイチリンソウ(一輪草)がちらほらと開花を始める。サンリンソウ(三輪草)は湘南・鎌倉・三浦半島に自生も栽培もなし。サクラソウ(桜草)の仲間であるクリンソウ(九輪草)もない。ヨンリンソウ(四輪草)、ゴリンソウ(五輪草)、ロクリンソウ(六輪草)、シチリンソウ(七輪草)、ハチリンソウ(八輪草)なる植物はそもそも存在しない。
横浜市金沢区・#金沢自然公園(しだの谷)、横浜市金沢区・称名寺市民の森(金堂裏手の空き地)、横浜市戸塚区・#俣野別邸庭園(山野草の小径)
大楠山、前田川遊歩道(群生、雨後増水危険、4月上旬)、YRP・光の丘水辺公園(通常非公開の自然再生区域「聖なる池」で4月上旬~中旬「ニリンソウ観察会」あり)、#覚園寺(愛染堂前庭)、#東慶寺、浄智寺谷戸(葛原岡・大仏ハイキングコース入口に群生)、#極楽寺(奥の院=通常非公開、4月8日仏生会のときに)、高麗山公園
#花菜ガーデン(双子山の山道沿い)
厚木市・神奈川県自然環境保全センター(N13~N7に群生)
わが家の庭に、
「ニリンソウ」らしきものが自生しているようです。
庭では、
タチツボスミレやジャノヒゲなどが自生し群落化している「落葉性の植裁下」環境に、
数年前から「正体不明の宿根草」が生えだし、群落化しつつあります。(得体が知れず、邪魔と感じる存在なので)見つけ次第、根茎部も含めた一切を抜いているのですが、翌早春にはその個体数が数倍になって顔を出してきます。
当地の人に尋ねても、誰もが「なんだろうね~」と首を傾げるばかりで手がかりも得られず、図書館や Web で調べても「同定」できませんでしたが・・・
どうやら、ニリンソウかヤマトリカブトに(ひょっとしたら両種が混生)絞られたようです。
どちらも(那須や信州)高原の山中などで開花時の天然ものは目にしたことがありますが、(関東平野の一角で)標高のないような当地(栃木県東部の谷津:谷戸)で、普通に見られるとは思いませんでした。
完全に除草したはずなのに・・・
なぜか増殖化してしまうことを考察すると、除草のタイミングが不適当(種子の拡散後)だった結果らしく、「ニリンソウ」が有力です。
(家族は平日の日中は不在で)蕾や開花を目にしたことはありませんでしたが、注意深く観察し、今年こそ「同定したい」との思いです。
何れにせよ、自生・群落化を“大目に見よう”かと感じています。