夏水仙 クサスギカズラ目/ヒガンバナ科/ヒガンバナ属 花期/7月中旬~9月中旬
学名/Lycoris squamigera Maxim.
有毒外来種改良種
#ナツズイセン 箱根町仙石原・長安寺 2023/08/11
園芸栽培されることがある多年草。中国(China)原産種が交雑して現在の姿になったとされる。園芸植物として古い時代に日本に伝わって、人里周辺に逸出帰化しているものがある。ふつうは連濁(れんだく)して呼ぶが、ナツスイセンとも。開花時期には葉がなく人の膝(ひざ)上の高さ60cm程度に伸びる花茎(かけい)のみが生え出て頂上で複数の花を咲かせる様子はまさにヒガンバナ(彼岸花)の仲間であるが、ラッパ形の花は小振りなユリ(百合)のようにも見える。スイセン(水仙)には似ていない。ヒガンバナ属に分類される主に外国産の得体の判然としないものを総称してリコリスと言い、本種もリコリスの一種であるが、ふつうはそれなりに知名度のあるナツズイセンという和名で呼び分けられている。他のリコリスたちとの見分けは(名札が付されていないと)厳密には難しいと思われるが、それっぽい形状とピンク色の花は大雑把にナツズイセンと呼んでいる、という感じ。園芸栽培されて花が黄色系ならショウキズイセン(鍾馗水仙)ないしアケボノショウキラン(曙鍾馗蘭)、野生種で濃いオレンジ色ならキツネノカミソリ(狐の剃刀)、だろう。似通ったものはまだ他にもないでもない。湘南・鎌倉・三浦半島ではときたま公園や民家の庭に植栽されている程度で、さほど多くは見かけない。神奈川県内の逸出帰化は希。
#ナツズイセン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2021/07/17
#ナツズイセン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2024/08/25
#ナツズイセン 箱根町仙石原・長安寺 2023/08/11
#ナツズイセン 箱根町仙石原・長安寺 2023/08/11
#ナツズイセン 箱根町仙石原・長安寺 2023/08/11
#ナツズイセン 秦野市千村 2023/08/11
ヘメロカリスは花時に根生葉(こんせいよう)を伴っており、全体的にもっとでかい。
ナツスイゼンの花
ラッパ形で、少しばかり紫がかったやや淡いピンク色。咲き始めたと思ったら僅か四五日のうちに満開に至るので要注意。傷むのも早い。
#ナツズイセンの開花直前の蕾 箱根町仙石原・長安寺 2023/08/11
#ナツズイセン 箱根町仙石原・長安寺 2023/08/11
#ナツズイセン 箱根町仙石原・長安寺 2023/08/11
#ナツズイセン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2021/07/17
#ナツズイセン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2021/07/17
#ナツズイセン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2021/07/17
#ナツズイセン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2021/07/17
#ナツズイセン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/08/01
#ナツズイセン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2021/07/17
ピンク系でやや紛らわしい花にサフランモドキ(さふらん擬、ゼフィランサス)なるものあり。花茎が高さ30cm程度しかなく、花は一個しか付かない。
横浜市南区・#こども植物園
#大巧寺(8月上旬)、#東慶寺(令和4年(2022)6月7日以降境内撮影禁止)、#長谷寺、#大船フラワーセンター(ハナショウブ周辺、令和6年(2024)8月23日)、#高麗山公園
鎌倉市西御門・#来迎寺(7月末)、#鎌倉中央公園(農家風休憩舎の西側)、#花菜ガーデン
箱根町仙石原・#長安寺(8月上旬)
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)